蟷螂の独白

世に背を向けた蟷螂です。喜怒哀楽を綴って19年モットーは是々非々の団塊世代です。

お言葉

2021-04-15 18:43:25 | 徒然

昼過ぎ、愚弟からTEL。

『オフクロ、おかしくなっちゃってさ』

ホームに入っている愚母と面会したそうです。

ガラス越しで。

『飯はうまいって言っていたけれど、量が少ないって』

なるへそ。

食欲はあるんだ。

でも月8000円の食費だから文句を言ってほしくない。

1日280円くらいだから、給食並みです。

小食の蟷螂なら十分生活できそうです。

なにせこっちは1日2食なので。

ただ、あっちが食欲旺盛ということは、やっぱりこっちはあっちより早く渡たりそうです。

三途を・・・

『談話室に茶菓子を差し入れしろって、文句ばかりだよ。家で死にたいとか』

『職員に聞こえるだろう』

『耳が遠いから声がデカくてさ』

補聴器はまだ手配していないようです。

蟷螂の耳が悪いのは、愚母の遺伝か呪いか。

半年に1回うつ骨粗鬆症の薬の注射はまだみたいなので、問題かもしれません。

もう一度圧迫骨折を起こしたら、寝たきりだよ。

なにせ中に入れないから、どういう状態だか全くわかりません。

『煎餅はもういらない』そうです。

東あられは不人気だった。

なにせ言っていることがチンプンカンプンなので、会話の成立が困難なのだそうです。

それもインターホン越しなので、意思の疎通ができない。

アフターコロナだから仕方ない。

 

ヘルパーはガイジンが多いという。

『差し入れのオフクロの名前、カタカナで書いた?』

『漢字』

『あ~ダメだな。ガイジンだから読めないよ』

『でも、部屋番号は大きく書いたぜ』

『あ、そうか。数字は読めるな』

愚弟も呆けてきたようです。

親子で入所もありだけど、ヤローは酒が切れると暴れるから即退所になる。

『5月には会いに行ってやってくれる?』

蟷螂が会うとなると4か月ぶり。

去年の12月には判別できていたけれど、もう忘れているかもしれません。

蟷螂だって今、アンポンタン大バカ間抜け倅に会ってもわからないかもしれない。

いや、アンポンタン大バカ間抜け倅の顔を忘れ去りたい。

ということは・・・

愚母も蟷螂の顔を忘れ去りたいと考えているかもしれない。

実際に忘れていたらラッキーだ!

 

 

 

 


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