遥かな轍(日々雑感)

大根サラダを食いまくってカリカリな体になってみよう(笑。

音轍~その7

2008年07月21日 22時41分07秒 | 音鉄Tips
今日はスコッチでもどうですか?スペイサイドのザ・グレンリヴェット12年にしましょうか・・・。

前回のエントリーでは窓を開けるべきか否かの話に終始し本題のマイクセッティングのお話が何処かへ消し飛んでしまいました(苦笑。ですので、今回は絶対にお話したいです。出来る限り詳しくネ(笑。では改めて

2.マイクのセッティング
イ)レコーディングスポットの選定

前回のエントリでも見たような気がする表題ですが・・・気にしないで下さいね(笑。と言うかですね、何と言いますか、これまで自分がやって来た事を出来る限り詳しく書くっていうのは本当に難しいなァと思う今日この頃です。どうしても僕の主観が入ってしまって、これまでの記事を読んでいて「何だよコイツ!」なんて思われやしないかなんて考えてみたり・・・でも、そんなこと考え出したらキリがないので気にせず進めますね(笑。
車内で走行音を録音する際、まずは何処へマイクを立てるのが良いかと言う事なんですが、録り手側が狙っている音によって当然の事ながら変わってきます。電車であればモーターの音を強調するとか、ジョイント音を強調するとか色々あります。最近ではインバーターのスイッチング音(キュイーンと言う音)を強調する為に車内の真ん中辺りで床下にマイクを向けて録ったりされてる方もおられますね。僕は残念ながらインバータにはあまり興味がないので気にした事ないですけど・・・どっちかって言うと僕はモーターとジョイント音をメインにして録る方です。ここで紹介している電車の音源を聴いて頂くとある程度僕が何を狙って録っているか判ると思いますので参考までに・・・。ココで上げている音源で和歌山線の117系以外は殆ど車端部のボックスシートに陣取ってレコーディングしました。丁度台車の真上になります。ちなみに和歌山線の117系は前から後ろへ流れてゆくジョイント音を左右バランスよく録りたかったので真ん中辺りでレコーディングしました。思惑通りに録れたとは言い難いんですけどね(左右のバランスが若干悪いです。特に右チャンネルが弱い)。で、台車直上で録った音源としては音轍~RODE/NT-4で紹介しているこの音源はその狙いが上手く行ってモーターの音とジョイント音がかなり強調されていると思います。重複しますがレコーディング位置は車端部のボックスで台車直上です。マイクはリンク先にも書いてある通りRode/NT-4です。MT54モーターの低速域から中速域までと、そこからさらに高速域までの音の変化がかなりハッキリと捉えられていると思います。特に中速~高速へ移行する際の「グォォォーン」という重低音は涙モノです。こういった音の変化はこの録音を聴いて初めて気付いたのでした。MT54は何とも言えない音がするもんだと感心しました(笑。NT-4の集音力の賜物ではあるんだけどね。あと、大き目のマイクスタンドを使っているのも良い結果を生むことになったようです。ようです、と言うのは今もって僕自身がマイクスタンドの効力を掴み切れていないからです。詳しくは音轍~RODE/NT-4を参照してください。録音時の状況やマイクのセッティングに付いて詳しく書いていますので。音源もそれぞれ聞き比べてみてください。僕が今まで公開してきた音源の中で最も自信を持ってお薦め出来る音源が詰まってますから是非!!。
あ、そうそう。運悪く僕と同じようにモーターやジョイントの音が好きになってしまった人・・・いや好きな人、モーターの音を出来る限り綺麗に録る為の方法が多少なりとも理解して頂けたと思うのですが、ジョイント音となると、最近、どの路線でもロングレール化が進んでいて鉄道らしい音を聴く機会が減っていると思いませんか?。ジョイント音というのは結構子守唄代わりになるって言うか、ボーっと聴いていると心地よくなってきて眠たくなりますよね(笑。ポイントでの変拍子なんかも結構気持ちよくって降りるべき駅でうっかり寝過ごしたなんてことないですか?。JRの場合、寝過ごすととんでもない所へ連れて行かれることがあるので注意が必要ですがジョイント音と言うのは良いもんです。しかし、関東にしろ関西にしろ本当にこのジョイント音が聴けなくなってしまった路線が増えました。これも偏に?沿線への騒音対策が原因なんですがそういう風潮なので仕方ない事ですね。ただ、やっぱそれでも敢えてジョイント音を聴きたくなるのが真のテッチャンです(笑。関東だと千葉の房総各線だと良い感じのジョイント音が今でも録れます。しかもJunichiさんの好きな横須賀色の113系が健在です。千葉は仕事で本当によく行く所なんですが、かなりの確立でVRMユーザーの方々と僕はニアミスしてると思います(笑。明日も行きますよ千葉。それから埼玉も(笑。明日は船橋と富里、で、大宮で一泊して明後日は埼玉の羽生です。更にそれから福島の磐城(いわき)まで飛ぶという・・・何と言うメチャクチャな運行なんでしょうか。当分自宅へ帰れません(苦笑。え、どうでもいいですか?残念><;。
また脱線しましたね(笑。千葉以外だと中央線の八王子以西とか良いですよね。115系が居ますよね。栃木の両毛線なんかもいいなァ。うーん、でもやっぱりローカル線主体になってしまいますね。幹線系統は殆ど全滅っぽいですね。関西も同じですよね。東海道と山陽はもうダメです。殆どロング化されました。福知山線の新三田以北とか山陰本線の亀岡以北、あと、奈良線とか和歌山線、紀勢本線くらいかな。

>レコーディングスポットと風の対策

さて、今日は少し長めのお話になりそうです・・・ちょっとここで聴いてもらいたい音源があるんですが、僕が初めて音鉄みたいな事をやったときの音源で、それはそれは酷いもんです(笑。あまりに酷すぎて笑えますが、どうでも良い音源なのでビットレートも低めに設定してエンコードしてあります。元々録音状況が最悪なので音質もクソと言うか屁と言うかw。それをさらにロークオリチーwwwでどうぞ・・・。

芸備線811D急行みよし1号/三次~西三次キハ58593(MP3-64kbps/0.42Mb0:54)


何だか妙な虚しさが漂いつつ終わってしまい、非常に気分の悪い余韻が残る音源ですね。広島車掌区の斉藤さん(急行みよしに乗務する車掌さんでは最も情緒あるアナウンスをされる方でした)の名アナウンスは綺麗に録れてますが・・・最後の携帯電話の注意に付いてのアナウンスが妙に耳に残ってしまいます。この録音ですがマイクはSonyのECM-719で、レコーダーは今も使っているSonyのMZ-RH10です。キハ58での録音ですがレコーディング位置は2基あるエンジンの内の後ろ側にあるエンジンの直上で、座席番号で言うと16番のA席、進行方向に向かって右側ですね。


当時の録音風景。セッティングとか言う話以前の状況です。マイクも投げ出してあったりwww。有り得ない!!

風の音を拾いまくってますが、上の写真でも判る通りでして、これまで僕が語ってきたハイクオリティーな音源を捉えようという気概は微塵も感じられません(ォィ。「何やってんねん!3年前の俺!!キハ58やぞキハ58!!判ってないやろ!!!」と言った感じでしょうか。でも、多少は気になっていたらしくマイクの録音設定をミュージックモード(詳しくはこちら)にして録音していたようです。ですが入力レベルのマニュアル設定は面倒臭かったwのでオートです。そのせいで妙にコンプレッサーを効かせた様なシャキシャキ音になってしまっています。高音がギザギザなんですよね。で、マイクが風圧を受けて入力レベルがピークオーバーして、辺に音量が上がったり下がったり・・・。この録音入力レベルの設定に付いてはまた後ほど詳しくお話しますが、やっぱり面倒でもマニュアルで設定した方が綺麗に録音できると思うのです。
キハ58は腹下にエンジンを2基抱いているのはよくご存知の方もいらっしゃると思います。Nゲージ等の模型でキハ58をお持ちの方、一度床下の構造をシゲシゲと眺めてみてください。これからお話する事はキハ58でのレコーディングシミュレーションと言いますか、気動車での録音を想定したお話です。ですが風に対する対策も平行してご案内します。こちらに付いては全ての鉄道車輌共通ですから最後までお付き合い下さい。
キハ58でのレコーディングスポットを探ってみたいと思います。気動車は電車に比べて少しコツがいります。まず、何処にエンジンがあるか知っておく必要があります。あ、そうそう、エンジンの音を正確に捉えようと思っている場合は、ですからね。いや、でも、ディーゼルカーはやっぱエンジンのエキゾーストノートとかメカノイズとか高回転域での音は魅力ありますよね。それからアイドリングしている時のタペット音とかコンプレッサーの音とかも良い感じですし、録音し甲斐のあるクルマが多いですから是非是非エンジンをメインに考えた録音を目指して頂きたいと思います。


上の写真をご覧下さい。広島区のキハ58ですが、昔は大阪の宮原区にいて急行「みまさか」とか「だいせん」とかで活躍していた経歴を持ち、広島では最後まで急行として走り続けたある意味幸せなキハ58593です。残念ながらみよし引退後は廃車になってしまいましたが。いやいや、それはどうでも良くて・・・エンジンの配置判りますか?床下の機器配置は簡単に言うと運転台側から台車-トルクコンバーター-エンジン-ブロアー+ラジエター+ブロアー-エンジン-トルクコンバーター-台車となっています。
あァ、ココでふと思ったのですが最早四国と富山、九州でしか定期運用を持たないキハ58系列に付いて細かく書く意味ってあるのかなァ。あと、東北とか中国地方でも残っているけどイベント用だしなァ・・・録音できる環境って中々確保しにくいですよね。いやいや。でも書いておきます、やっぱり。チャンスがあったら是非一度録音にチャレンジしてみてください。
で、床下の機器配置ですが大糸線でまだ頑張っているキハ52も100番台なので全く同じ構造です。それからまだまだ全国にいくらでも残っていて気軽に乗れるキハ40系列はエンジンが別形式であることを除けばキハ58の前半分がそっくりそのまま床下に配置されていると思ってもらって間違いないです。シングルエンジン車は普通運転台側の台車の後ろ、変速機を挟んだ後ろ側にエンジンがあると理解してください。駆動する台車は前側ですからね。連結面側の台車は「ひこずり」、つまり転がっているだけです。キハ58は後ろの台車も駆動します。しかも前後とも2軸駆動です。台車の中に大きなデファレンシャルギア(減速ギア)が入っていますよ。キハ40系列は前側だけの駆動で1軸駆動なんです。デフも容量の小さいもので貧弱です(笑。
このキハ58と言うクルマは見れば見るほど特殊と言うか、山岳路線でも踏破出来るようにとの国鉄の要望で生まれたクルマで、今の気動車と比べると本当に独創的です。自動車でいうと4駆みたいなもんですよ。床下は色々な機器が一杯詰まっています。自動車でもそうじゃないですか。高性能になればなるほどエンジンルームはものすごく密な構造になっているもんです。メカニカルな構造って格好良いですよね。男として惚れてしまいます(笑。
さて、キハ58の床下とにらめっこして納得できたら次へ進みましょう!!。



マイクを立てる位置を略図化したのが上の図です。僕がキハ58で録音する時の定位置ですが先客が居て空いてない時もあるのでそんな時は涙を呑んで諦めて隣のボックスを占領しています(苦笑。座席番号で言うとAの場合は5番か7番のボックスで進行方向が図の場合だとA席となります。Bの場合は、1番か3番ですが3番の方が良い感じの音が録れます。もちろんどちらのボックスでもA席に陣取る事は言うまでもありません。しかし、問題はこの座席番号です。実は広島のキハ58/28引退後、今残っているキハ58系列は内装がセミクロス化等アコモデーション更新された車しか残ってないのです。で、当然座席番号は変わっています。四国のクルマはセミクロス化されて番号自体が付番されていません。何処になるんでしょうか?。また九州のクルマで豊肥本線の阿蘇1962用は内装が大激変していてさっぱりわかりません。岡山区のキハ58/28は元広島車の58563と282329ですのでモケット張替えのみ(58563はシートも随分前に更新されていますが)でほぼそのままオリジナルとなります。番号もそのまま残っているのでこのエントリーでの解説が唯一通用するクルマです。しかしイベント用で定期運用はありません(汗。富山ですが、これも確かワンマン化されてから座席番号が消えています。東日本のクルマはどうかと言うと新潟車はセミクロス化されていて番号は残っていますがボックスNo.が変わっています。僕の言うボックスは何番になるのか・・・。確か新潟車はボックス番号1番(本来の7番です)が僕の理想のスポット(Aの位置)になるはずです。Bの位置はロング化されていて居住性がイマイチです。秋田車は転換クロスシートになっていて全くわかりません。乗ったことないし・・・。さァ困った事になりました。でも実は内装が変わっていても阿蘇1962用と秋田車以外はボックス自体は昔のままなのである程度見当が付く方法があるんです。勿論外から眺めてエンジンの位置を確認してその上あたりの席を確保できれば良い訳ですが・・・一応見当付け易い方法を書いておくと、まず確認するのは窓です。窓の枚数で位置を特定します。Aの位置ならば5番は連結面から3番目、7番は4番目です。運転台側から数えると5は8番目、7は7番目です。Bの位置だったら3番ですから連結面から2番目です・・・がBの位置はさっきも書いた通りロングシートになっている可能性大です。


限りなくオリジナルに近かった広島車のキハ58593。岡山車はこれに酷似しています。場所の特定もし易いでしょう。
因美線のみまさかスローライフ号はこれと非常によく似ています。(シートの形状が違うだけです。



新潟車キハ581022の車内。真ん中に8ブロックのボックスが残されていて後はロングです。
このボックスの付番ですが右側は手前から1.3.5.7の順。左は2.4.6.8の順です。



新潟車キハ581022でのベストスポットはやはり1番のボックスですね。辛うじて座席番号が写っていました。


さて、これで大体座席位置は理解頂けたのではないかと思います。ところで各ボックスに陣取った時に自分が付く席が何故各ボックスのA番になるのか書いておきます。上図のマイクの位置を見て下さい。進行方向は図でいうと後ろ向きに走っている事になりますが、この場合、キハ58の前にキハ28が繋がっていて走ってる事になる訳です。四国ではキハ65である場合もあります。この進行方向を考えてマイクを立てるボックスを改めて考えます。ややこしいですがAのマイクの位置ですと、ボックス番号は5番か7番です。そしてそのボックスのA席にマイクを立てる事になる。と言う事は自分は背中を進行方向に向ける、つまり逆向きに座ると言う事なんです。これはマイクが風をまともに受けない為の対策を兼ねている事になる訳です。



上の写真は広島に居たキハ58563での録音状況を写したものです。こkで僕の詰めの甘さが垣間見えるんですが、これまで書いて来た事が水の泡になってしまう画像です><。何故だか判りますか?。進行方向が逆ですね。でも、ココまで論じてきた事は間違っていませんのでそのままの解釈でもう一度上の写真を見てください。無用な混乱は避けるべきですが・・・混乱しそうですねぇ(汗。どういうことか言うと3番と5番、7番のボックスが空いてなかったので仕方なく運転台側のエンジン直上席に陣取っているのが上の写真なんです。図で示すと



と、なります。進行方向はやっぱり後ろ向きです。で、ココで重要なのはエンジンの位置ですが、もっと具体的に言うとキハ58に限らず気動車のエンジンはど真ん中にぶら下がっている訳ではなくて、左右どちらかへ若干オフセットされていると言う事です。運転台側(前位といいます)は運転台に向かって左側。後位側のエンジン(これまで書いてきたエンジンの位置)は連結面側に向かってやはり左側です。と、言うことはそれぞれのエンジンは微妙にセンターからずれている→オフセットされていることになる訳です。ですから、連結面側のエンジン直上ならば運転台側に向かって右側のボックス(5番と7番)になる訳です。で、ココが空いてないとなるとCに位置が理想的なわけですが、エンジンは運転台に向かって左にオフセットされているので左側のボックス、番号で言うと14番か16番と言う事になるんです。非常に説明がややこしくてすみません。僕の文才のなさが露呈してしまいました。判って頂けるでしょうか・・・。
で、改めて上の写真を見てください。風の流れを図示しています。風は後ろへ流れて行く事は簡単に理解してもらえると思うのですが、つまりこの風が非常に厄介でしてそれを避けるべく後ろ向きの位置にマイクを立てるということに繋がる訳です。

音轍~その8へ行ってみる。

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1 コメント

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無念んーーーっ!! (はやぶさ)
2008-07-21 22:29:31
今回は文字数制限を喰らってチーンです。
もっと書き進めたかったのですが今日はひとまずお開きにします。
これから関東へ向けて出発です。次回は今週末にでもお話できればと思っています。ではでは、素敵な一週間をお過ごし下さい!!。  

再見!!
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