遥かな轍(日々雑感)

大根サラダを食いまくってカリカリな体になってみよう(笑。

音轍~その2

2007年02月12日 15時56分47秒 | 音鉄Tips
前回の続きです。

>機材の良し悪しは二の次。

今回はまず、これから音鉄を始めようと思われて居る方の参考にでもなれば良いなと思って僕が現場での取材で使っている機材を改めて紹介させて頂きます。せいぜい、ただの自慢話に終わらないよう頑張ります(笑。
で、僕の機材ですが、上の写真に写っているモノを普段の取材で使っていますが、写真に写っていないもので特に頻繁に使っている物といえばマイクスタンドくらいでしょうか。取材に出かけるときは上の写真に写っている機材を全て持って行きます。僕の本家である遥かな轍~鉄道の旅と音と写真の中でも紹介させて頂いているので、ウチの常連さんには「何を今さら」と言われそうですが・・・。っつーか、機材の事を話し出せばキリが無いわけだし、どうしても自慢話しっぽくなるので止めます。詳しくは本家の機材紹介を見て下さい。
さて、少し話の切り口を若干変えて・・・本家の機材紹介の項では結構拘っているみたいな事を書いてますが、基本的には僕は機材に付いては本当に何でも良いと思っています。勿論、どんな分野でも良い道具を揃えるに越した事はありませんし、僕はこれまでバンドや絵に付いてもある程度精通してきた事もあって、道具の良し悪しが自分の作品にかなり影響を及ぼす事を十二分に理解しています。高いお金を払って手に入れる訳ですから、当然、それなりの効果を期待するものです。しかし、逆に高性能であるが故に使いこなせず、現場で思わぬトラブルに見舞われることも間々あります。やはり適材適所という事でしょうか。僕は凝り性と言いますか、何でも専門的なことに首を突っ込みたがる性分で、毎日しんどい思いをして働いて稼いだナケナシの金の大半をつぎ込んで使いこなせもしない道具を集める性癖の悪い面があったりします(笑。僕の太鼓なんてのはその際たるものですネ(苦笑。あのね、確かに良い機材って自分に例えようも無い恩恵をもたらしてくれる有り難いモノなんですよ。でも、それを使いこなせなければ意味無いでしょう?道具は使いこなせてナンボですから。好奇心ばかりが勝って後で痛い目に遭う・・・。もう、虚しいばかりですよ。で、結局は何の役にも立たなくてお蔵入りしてしまう。僕の家にはそんな悲しい夢の跡が沢山転がって居たりします。ま、という事ですんで適度に楽しめたら何でも良いんじゃないかと。何故か鉄ヲタってヤツはみんな変なトコで拘る癖があって、それを他人に押し付けるじゃないですか。ぼくはもうそう言う馬鹿げた態度がすっごく嫌いです。
「これはああじゃないといけない」
「あれはこうじゃないといけない」
もう、バカとかアボガド・・・(笑
自慢するのは勝手だけど、他人に押し付けてくるなって感じです。だからね、基本的には道具なんて何でも良いんですよ。初めはね。最近ならメモリーレコーダーとかICレコーダーとか、結構安くで出回ってるじゃないですか。マイク内臓のヤツで。あの辺りの機材でも十分だと思いますよ、僕は。だって、プロじゃないんですから、商売始めようって訳でもないし。本気で道を極めようと思ってるなら別ですけど、実際プロでも・・・例えばTV局とか映画のスタッフとか、音声専門のエキスパート集団が居るじゃないですか。あのエンジニア連中だって仕事だから専門的なことしてるだけであって道具だって自前で揃えてる訳じゃないでしょう?個人でやってる人は別だけど。そんな彼らだって元々はウォークマンに毛が生えたようなテープレコーダを持って現場に足敏く通って色んなことを憶えて行ったんですから。要は最初に手にした機材でどれだけの結果を残せるかなんですよ。どれだけ使いこなせるかなんです。性能が低くても、凡そ鉄道の音を現場で捉えて残すと言う作業をする限りにおいては機材の優劣は関係ないですよ。やってることは同じ。仲間仲間(笑。現場で同好の氏と出くわして自分の機材と比較して見下すヤツが居るけど僕はあんなの大っ嫌いだなァ。写真撮る人なんかにも結構多いよね。道具が全てって思ってるヤツ。露出計とか持ってきてブツブツ言いながら難しい顔してるヤツとかさ。もっと明るいムードで行こうよ。ね、ヲタ吉君達よ。
さてさて、そんな訳で、道具に付いては特に音鉄に関しては別に何でも良いんじゃないの?、と言うのが僕の考えです。それよりも大事なのは自分が何を捕らえようとしているかって事だね。ジョイントの音なのか、エンジンの音なのか、モーターの音とかコンプレッサーの音とか、構内放送とか上げればキリが無いけど、自分が興味のある音源をどれだけ正確に捉えられるかって事なんだよね。限られた道具の中で自分が考え得る最良の方法を探り当てる。ココが大事なんだな。マイクはプロもビックリするような双頭タイプの派手なステレオマイクで、レコーダーもプロ用のDATを肩から下げてさ、でも、結果が伴わなければ全く意味無いし。安い機材を使っているからって決して卑下する事は無いと思うな。もし、今の機材で、どうしても自分の目指す音が出来なくなった時、その時がステップアップの時なのであって、それまではとにかく何度も何度も現場に通う。インドア派の人、精神論がどうのこうのと言う前に現場に出かけなさい。億劫がって外に出ないから何も感じられない。現場の空気は僕たちに例えようも無いほどの臨場感を与えてくれる筈。そこで必ず何かを感じるはずです。これはどの分野でも同じです。おっと、僕も自分の考えを他人に強要してますね(汗。すんませんw。しかし、例えばマイクの向きはどこが一番良いかとか、走行音を録ってる時はクルマのどの位置が一番良い音を録れるかなんてのは、もう現場で自分が体験するしかない。最初は音のバランスを考えて真ん中で録ってみる。次はモーターとジョイント音を強調したいから端っこで録ってみる。もっと臨場感が欲しいので窓を開けてみるとかね。人それぞれで音に対する感じ方は違うのでこれが一番正しいなんていう最適解はこと音鉄に関しては無いと思う。自分の耳で実際に現場に赴いて音をしっかり聞いて、どこが一番良い音しているか知るしかないです。それに更に厄介な事に、例えば気動車なんてのはもう、同じ形のクルマなのに音が全然違ったりします。これも現場に出て初めてわかる事。今は情報の時代なんだからネットである程度下調べして自分の好きなクルマが走っている時に徹底的に通う。そうすれば自ずと結果は付いてくるものだと僕は信じています。土讃本線でのあのキハ58の凄まじいエクゾーストノートを捉えた時などはこれぞ現場に通う醍醐味と思いましたから。機材はそこそこで良い。ただし現場に出る積極性だけは誰にも負けないくらいの心意気が必要だと思います。
「誰にも負けへんでぇ!!」
という強い信念と現場第一主義を貫き通せば絶対に満足できる結果が向こうからやってくると思うなァ。
そして現場に通って色んなことを憶えて、一応一通りの音を捉えて、やがて段々不満が出てくるようになってきます。そこで初めて新しい機材の導入を考えれば良いと思います。すでにその頃には現場で培ったノウハウがある訳だから、音が飛躍的に向上するのは自分でも疑うくらい早いです。その時の大きな喜びは他に変え難いものだと思います。
と、言う訳で、道具についての稚拙な?精神論でした。あ、そうそう、書き忘れていたけど、音鉄って結構やってる人が多いでしょう?ネットなんかで見ててもビックリするくらい多いですよね。その多くの同志の中から自分が目指すべき位置に居る人を見つける、つまり自分が目指している音を実際に具現化している人を見つけるのも大切な事だと思っています。そこからも色んな答えが見えてくるはずだし、どうしても分らない事があったときやスランプに陥ったときに、目標となるべき人と交流を深めておけば、なにかしら答えを出してくれる事も有ります。これは非常に有意義ですし、向こうにとっても刺激になるはずです。僕も目標とすべき、いや、お手本とすべき人が何人かいらっしゃいますが、やっぱり、そういった人達との交流がぼくにとっては大切だったりします。ただ・・・疲れてる時は愛想なしになってしまう点についてはご勘弁下さい(誰に言うとんねん・・・笑)。

さ、とりあえず長くなってしまったのでこの辺で一旦お開きにします。次回は僕がこれまで捉えてきた音を例に、マイクの効果とネットで公開する際に使うエンコードした音源の違いなどを書いてみます。では!!

今回の付録?として僕が始めて録音した日(2005.08.25)の音源をどうぞ。芸備線の1821Dですが、もう、聞くに堪えない程悲惨です(笑。使っている機材はレコーダーがSonyのMZ-RH10で、マイクは同じくSonyのタイピンタイプ、ECM-719です。詳細はこちらに書いて有りますので良かったら参考までに・・・。

芸備線1821D/備後落合~比婆山キハ58593(1:16/mp3-64kbps)


改めて聞いてみると、それ程悪くはないかなと思ったりしますが、ほんの一部分をトリミングしてるという事でご了承下さい。この音源の前後ではもう風のノイズやらカメラのシャッター音やら、缶コーヒーのフタを開ける音やら、それがまた全部自分が発しているってのが、何とも信じられないと言う悲惨な音源です。ちなみにこの時も乗っている乗客は僕だけでした(笑

音轍~その3に行ってみる。

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