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小説「クローズドノート」の切ない感動

9/29から全国公開されていた映画、「クローズドノート」がずっと気になっていた。この映画は僕の好きな沢尻エリカと、同じ事務所(スターダスト)でこれまた好きな女優の駐煬去q主演ということもあっての興味だったが、「私と彼女を結ぶ、世界でたった一冊の絆」、「そのノートを開くとき、私の日常は大きく変わりはじめる」という2つのキャッチコピーを見た時、ノートをめぐって繰り広げられるであろう、僕の大好きな「遠い記憶を呼び覚ます系」の純愛物語であることを思わせる感覚に大きな期待を抱いた。何か僕の好きなタイプの作品である「匂い」を感じたのだった。しかも、「世界の中心で、愛をさけぶ」の行定勲監督がメガホンを取ったとあれば、やはり期待してしまうというものだ。

しかし、この映画のプロモーションは「意外な形」で盛り上がりを見せてしまった。それは、あのすっかり有名になった「エリカ様」こと沢尻エリカによる舞台挨拶での「別に…..」発言である(今年の流行語大賞候補にまでなるという不名誉なおまけ付)。エリカ様は、記者に色々とインタビューされてもあからさまに不機嫌な態度をとって「別に…」を連発。これですっかり彼女のイメージが悪くなってしまったのは残念だが、BIGになったことをきっかけに、やはり実際の性格を覗かせてしまった感も多分にあるだろう。この「別に….」発言は券\界から多くの反感を買い、和田アキ子が「今度しめる」と発言したことで、益々券\紙面を騒がせることになってしまった。しかし、残念ながらこの大きな話題性も映画自体の興業成績には好影響を与えることが出来ず、20億円を目指したと言われる本作品は結局10億弱くらいに留まりそう。エリカ様事件が逆噴射してしまった形だ。

さて、この映画「クローズドノート」だが、携帯サイトで連載され、100万アクセスを突破したという雫井脩介の同名小説を基に映画化された。最近、Yoshiの「翼の折れた天使たち」や、美嘉の「恋空」など、携帯小説から書籍化され、大ヒットした後に映画化される作品がかなり増えているが、この映画もまさに今のトレンドに乗った作品である。映画は結局忙しくて見に行けなかったが(今週劇場公開が終了してしまった)、小説の方をじっくり読んでみた。前の住人が忘れていった1冊のノートを読んだことによって、女子大生の香恵が真実の愛に出会うまでを描く作品で、運命が巡り合わせるその切ない物語にすっかり胸打たれてしまった。この「前の住人」というのが、小学校の先生である真野伊吹(映画では駐煬去qが演じる役)である。そして真野伊吹が部屋に残した一冊のノートを読み始めたことで、香恵の人生が大きく変わって行く姿が丁寧に描かれていく。このノートを読むプロセスによって、香恵の実際の生活とは別に、真野先生の学校での様子、生徒との触れ合い、そして恋に生きる女性としての真野先生のもう一つの物語が描かれ、そして香恵の物語と交錯していく。あと面白いのが、香恵がバイトする文房具店の万年筆売り場でのマニアックなやり取りが繰り広げられるが、奥が深い「万年筆」の世界にすっかり入り込んでしまい、改めて万年筆や高級なペンの魅力を痛感してしまった。

映画館で残念ながら「クローズドノート」は見過ごしたが、DVDレンタルが開始されたら、ぜひ見てみたいと考えている。本の感動がどこまで再現されているかも興味深いし、沢尻エリカの演技にも注目してみたいと思う。

純愛もの繋がりで、今週から美嘉の「恋空」も読み始めたので、また別のブログで紹介したい。これは上下巻あわせて140万部以上を既に販売しており、映画はこれまた僕の好きなガッキーこと新垣結衣主演にて現在劇場公開中で、大ヒットしている作品だ。かなり若い女性層に受けている作品なので、どこまで”共感”出来るか疑わしいが、ぜひじっくりと読んでみたいと思う。
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