そんな中で今回は『珈琲いかがでしょう』を取り上げてみたい。
主演は中村倫也なのだが、僕は中村倫也のことが実は結構好きだ。割と彼の主演しているドラマをついつい見てしまうが、今回のドラマ『珈琲いかがでしょう』も毎週楽しみに見ている。
このドラマは、コナリミサトの漫画が原作となっている。漫画は読んだことが無いのだが、なかなか興味深いストーリー。
最初は実に爽やかな移動珈琲店“タコ珈琲“の店員、青山一を中村倫也が演じており、移動して様々な場所に停めて、お客様に癒しを与えながら、彼の淹れる珈琲でお客の人生に変化を与えて行くという展開。実写化の際は、ぜひ中村倫也で!という原作漫画ファンの間でリクエストが殺到して主演が実現したらしく、まさにイメージ通りだったのだろう。
毎回ゲストも豪華。毎回2話構成となっているのも面白いが、第一話『人情珈琲』は足立梨花、『死にたがり珈琲』は貫地谷しほり。第二話『キラキラ珈琲』は山田杏奈、『だめになった珈琲』は臼田あさ美。第三話『男子珈琲』は戸次重幸と小手伸也、『金魚珈琲』は滝藤賢一。第四話『ガソリン珈琲』は野間口徹、『ファッション珈琲』は光浦靖子など、なかなか多彩な顔ぶれ。そんな中、第一話に登場した夏帆が、第一話だけの登場かと思いきや、その後のドラマ後半の展開に重要な役回りを果たして行くことになるのも意外であった。
またこの青山一、実は珈琲屋をやる前はヤクザの一員で、その強さに恐れられていたということがドラマ中盤で段々と判明して行く。そして舎弟であった杉三平を演じるのが磯村勇斗。何故彼はヤクザから足を洗い、珈琲屋になったのかが少しずつ明らかになって行くのだが、青山を珈琲に目覚めさせたホームレスの師匠を演じているのが光石研。この経緯などもかなり面白い。
そして、若い頃面唐ゥてあげていた、ヤクザの若き17歳の3代目組長のぼっちゃんが、第6話で青山を連れ戻そうと彼を誘拐するが、ぼっちゃんとの昔の思い出や出来事が挿入され、物語が展開されていく。このぼっちゃんを演じているのが宮世琉弥(みやせ りゅうび)。今売り出し中の若手俳優だ。
元ヤクザが珈琲屋に転身するというのもなかなか面白いが、珈琲が彼の人生・生き方を変え、そして彼を取り巻く様々な人々が珈琲を通じて大きな影響を受けて行くという展開もかなり面白い。
このドラマの夏帆がなかなか可愛い。青山の珈琲に惚れ込んでしまったが、ある日突然タコ珈琲が移動してどこかに行ってしまい、とても残念に思っていたが、またその後再会し、青山の過去の秘密を知ってしまう。そして杉(磯村勇斗)と共に、ぼっちゃんの企みに巻き込まれてしまうのだった。
ヤクザもののストーリーは、だいたいの場合が悲しい結末になることが多いが、何とかこのドラマはとても幸せになれるような“ハッピーエンド”に期待したい。これからドラマ終盤に向けての展開が楽しみである。
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