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今田美桜がキュートな、『花咲舞が黙ってない』!

今年の春クールドラマもだいたいチェックしているが、イマイチ引き込まれる作品が少ない。そんな中で、単純に毎回楽しめるのが、日テレ土曜日9時から放送中の『花咲舞が黙っていない』である。ご存知、『半沢直樹』の原作でも有名な池井戸潤の小説を原作にしている銀行ものシリーズで、今回が同タイトルの第二シリーズとなる。第一シリーズは2014年に放送され、杏が主役の花咲舞を演じ、バディを組む相馬健役を上川隆也が演じて好評であった。

今回の第二シリーズは前回の続編というわけではなく、完全に新たな物語となる。主人公花咲舞は杏から今田美桜に変更され、バディーの相馬健も上川隆也から山本耕史に変更されたが、花咲舞の叔父にあたる花咲健役に上川隆也が登用され、前シリーズのファンには嬉しい配役となっている。

東京第一銀行に勤める花咲舞と相馬健だが、臨店班として銀行各支店での調査や問題解決に取り組んでいく役どころ。銀行内を嗅ぎまわる役目なので、どの支店に行っても本社から来た面倒な人たちとして嫌がられてしまうが、そんな逆境に正義感で立ち向かっていく姿を描く。

ある意味、銀行内の不正を正すという意味では半沢直樹とも共通するのだが、半沢直樹はドラマチックにより大きな銀行内上層部の腐敗政治や陰謀を暴いていくヒーローものの要素が強く、これはこれで善vs悪の構図もはっきりしていて見ている方は痛快だったが、『花咲舞が黙っていない』はこの変のドラマチックな要素を少し抑え、より現実的な問題や、ややスケールの小さな不祥事などを取り上げながら、少しずつ銀行内の問題解決をしていくという意味で、リアリティーのある内容となっている点が見どころ。半沢直樹ほどは“スカッと”しないが(笑)、でもじわじわと面白いドラマになっている。

しかし、一見地味になりがちなそんなテーマを、若く正義感に燃えた今田美桜が果敢にぶつかっていくことで、とても面白く描かれているし、物語全体に華を添えている点で素晴らしい。会社のシステムを変えようと奮闘する様子は、2022年に同じく日テレで放送されたドラマ『悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?』で演じたキャラクターにも通ずるところがあり、明るくて仕事に燃えていながら、恋にも憧れる可愛い女性を今田美桜が演じている。

杏の第一シリーズも良かったが、どちらかと言えば、個人的には今田美桜の第二シリーズの方が好きかもしれない。僕は今田美桜がとても好きなので贔屓目に見てしまうが、やっぱり可愛いし、元気な演技がとてもキュートで好感が持てる。人によってはちょっと鼻に付くと思う人もいるかもしれないが、もはやこれが彼女の一つの勝ちパターンとしてハマっているように思えるので、『花咲舞が黙ってない』は個人的に楽しみにしながら毎週観ている。

いよいよ、来週の回では半沢直樹も登場するという。池井戸潤作品のクロスオーバー演出は何とも楽しみである。そして、これからもキュートな今田美桜から目が離せない!

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