先日取り上げたが、アメリカではFXで、日本ではDisney+で放送されて今年のエミー賞を総ナメにした『SHOGUN』だが、ついに6話までを観賞した。ここまでの感想だが、やはり評判通りかなり面白い。日本の時代劇としてしっかりとした時代考証やディテールを抑えながら、ハリウッド的な見せ場を毎回持たせ、次回に期待を盛り上げていくストーリー展開はさすがハリウッドが成せる技だ。その意味では、日本の時代劇とハリウッド映画のいいところ取りとも言えるドラマに仕上がっている。
ドラマの大部分が日本語というのもやっぱり凄い。字幕式のドラマが良く海外で受け入れられたと感心してしまうが、よくよく考えてみれば、オリジナルドラマ・原作の『SHOGUN』という下地がそもそもあった上、これまで積み重ねてきた真田広之の知名度、昨今の日本文化に対する欧米人の興味、武士道に対する理解の高まりなど、色々な意味でタイムリーな時期でのドラマ放送となったことがヒットの要因だと思うので絶妙なタイミングとも言えるが、ようやく機が熟したとも言える。
それにしても『SHOGUN』は大変良く出来た作品である。日本人が見ても大きな違和感はないが、オープニングのタイトルバックや、ドラマの音楽などにはハリウッドらしさが随所に感じられ、またセットやVFXのクオリティも国内で制作する時代劇に比べると極めてレベルが高い。さすが潤沢な予算をつぎ込んでいるだけのことはある大作である。
主演の真田広之の渋い演技、そして大きな話題となって人気女優の仲間入りを果たしたアンナ・サワイの演技も素晴らしいものがあり、毎回この2人を中心に展開を楽しみに観賞している。
そんな中で、個人的に思わずハマってしまったのが、ドラマの中で宇佐美藤という、按針さんの専属お世話係を命じられた女性を演じている穂志もえかという女優だ。上智大学出身で、29歳の女優・モデル。2018年に上智大学を卒業してからは女優業に専念しているようで、今回の『SHOGUN』出演という大きなチャンスを掴んだ。『SHOGUN』での演技もなかなか見事で、海外の視聴者の間でも人気のキャラクターになっているようだ。
穂志もえかは僕がとても好きな細身タイプのすっきり顔美女。そして力のある目が大きな魅力だ。元々モデルもやっていたことから、その凛とした立ち姿も素敵である。これまであまりドラマで見かけた記憶が無かったのだが、どうやら見ていた昨年のドラマ、『こっち向いてよ向井くん』で、主人公たちがいつも訪れていたレストラン・バーで働いていた女性が、穂志もえかだったのだ。確かにあの時も割と可愛い子だと思った記憶はあるが、今回の『SHOGUN』ほどのインパクトはなかったせいか、すっかり見過ごしてしまっていたのが悔やまれる(笑)。
今回の『SHOGUN』で世界的に知られることになった穂志もえか。グローバルでの活躍も大いに期待されるが、今後国内のドラマなどにもまた出演してくれることを楽しみにしたい。