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感動の名作、『ハチ公物語』を久々に観賞!

先日、映画『HACHI 約束の犬』を観賞したことを取り上げたばかりだが、この映画に触発され、オリジナルの『ハチ公物語』のDVDを引っ張り出して昨晩じっくり観賞した。この映画を観るのは10年ぶりくらいだろうか。

1987年に劇場公開され、当時興行収入50億円を突破する大ヒットとなった作品で、僕も映画館でリアルタイムに観た思い出深い映画だ。あまりにも好きだったので後にDVDを購入し、ふと思い出すたびに観賞している感じなので、かなりの回数観ている。

そんな馴染み深い映画ではあるが、久々に今回観てもやっぱり感動してしまった。そもそも動物ものの映画は感動しやすいのだが、僕の場合はワンちゃんが出る映画は特に弱い。しかも、公開当時にちょうど柴犬のマックを飼っていたこともあり、より自分のことのように感情移入してしまったが、その気持ちは今も変わらなかった。

物語は既に誰もが知っている通り、昭和初期に渋谷駅に実在した秋田犬が原作となっている。東京の大学教授・上野秀次郎の家にもらわれた秋田犬ハチ。愛情いっぱいに育てられたハチは、渋谷駅を使う秀次郎の送り迎えをするようになる。そんなある日、秀次郎が大学の教壇で急逝。配偶者を亡くした妻も家を出払い、ハチはそれから飼い主のもとを転々とするようになる。しかし、ハチは渋谷駅に通っては秀次郎が戻ってくるのを待ち続けるのだった、というストーリー。

一途で健気なハチ公がとても可愛いが、映画の中でも特に感動的なシーンが幾つか存在する。まずは上野教授が亡くなって、家で葬儀をしている中、ハチ公が家に入ってきて、祭壇の前で哀しく吠えるシーン。これは思わず涙がこみ上げる。日本犬はどこまでも飼い主に忠実なのである。

そして、一番涙が止まらなくなるのがラストシーン。お雨の日も、雪の日も毎日お迎えに渋谷駅に通い続けたハチ公だったが、老犬となってすっかりやつれてしまっていた。そんな雪がパラつく寒い夜、ハチ公は駅で寝そべりながら、上野教授が駅から出ている幻を見る。そして意識が朦朧とする中で、最後に上野教授に思いっきり飛びつきながら感動の再会を果たし、ついに息絶えてしまう。もう涙涙の名ラストシーンである。

主演陣だが、上野教授には仲代達矢。その妻に八千草薫。また上野家の使用人に尾美としのりと片桐はいり。そして教授の娘に石野真子、その婚約者に柳葉敏郎。みんなかなり若い。他には渋谷駅で屋台を営む主人に山城新伍、渋谷駅長に田村高廣。他にも長門裕之、加藤登紀子、殿山泰司、菅井きん、岸部シローなど、錚々たるキャストが、ハチ公の脇を固めている。

久々にこの映画を観て、細かいところの描写や展開を忘れてしまっていたところもあったせいか、また久しぶりに新鮮な気持ちで観ることが出来た。そして、もう38年も前の映画ながら、とても良く出来た映画である。僕は1950-60年代の日活映画が大好きなのだが、この映画は80年代の作品ながら、どこか古き良き時代の邦画の良さも残っている気がする。舞台が昭和初期というのも良い空気感を出しているのかもしれない。

『ハチ公』は、恐らく日本で最も有名なワンちゃんであり、まさに日本人の誰もが愛する“国民的キャラクター”である。この感動的な実話をもとにした『ハチ公物語』も、義理と人情、忠義を重んじる日本人の心に刺さる物語であり、ある意味『忠臣蔵』と同じように日本人の心に深く根差す普遍的な物語となっているのだと思う。この映画を観ると、どうしても愛犬きなこを強く抱きしめたくなってしまうし、昔の愛犬マックとの楽しかった日々が昨日のように思い出される。

 (今は亡き、愛犬マック)

先日観たハリウッド版リメイク『HACHI 約束の犬』も感動したが、この2本を見比べても面白いし、どちらも深く感動してしまう名作となっているので、全ての愛犬家におススメしたい映画だ。そして特にこのオリジナルの『ハチ公物語』はぜひ一度は観てほしい作品である。

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