今年は例年よりも早く、桜の季節がやってきた。寒い冬もようやく終わり、いよいよ春の到来である。やっぱり桜の季節は嬉しい。今年もきなこと、恒例の恩田川でのお花見に出かけた。恩田川は自宅から車で約20分。JR横浜線の成瀬駅に近い場所で、地元では桜の名所として有名な場所だ。僕もここが好きで、毎年必ず訪れている。
近くにコインパーキングがあるのだが、台数が限られているので、混んでいる時間帯に行くとそこには停められないので、やっぱり早朝とかに行くのがベストである。
それにしても、恩田川の桜並木は美しい。毎年訪れているし、今となっては2021年の春に両親ときなこを連れて見に行ったのが、父にとっては生涯最後の桜見物となった。昨年の春、父は既に病院への入退院を繰り返していたので、お花見どころではなかった。そしてその後昨年10月13日に亡くなってしまい、今年の桜を待てずにこの世を去った。きなこと一緒に父との思い出に浸りながら、今年も変わらず美しい恩田川の桜を楽しんだ。
川沿いの桜はやっぱり見応えがある。東京だと目黒川沿いの桜や、千鳥ヶ淵の桜が有名だが、水辺だと桜は本当に映える。恩田川は川幅がそこそこあって目黒川よりは幅広い。しかし、両岸からの桜のアーチがちょうど良い感覚で、見事な桜景色を演出してくれる。なかなかこの絶妙な川幅と並木、アーチ度合いのお花見スポットはそうないと思う。近所でこんなに素晴らしい桜を拝めるのは本当にラッキーといえる。
川の両岸には遊歩道があり、散歩をするには最高の環境だ。きなこと散歩をしながら、度々足を止めて写真撮影タイムを楽しむ。きなこは桜をどう見ているのだろう。人間のようなお花見を楽しむ感覚は無いだろうが、桜の匂い、春の匂いはむしろ人間よりも敏感に感じ取る筈だ。きなこも桜を楽しんでくれているといいのだが・・・。
そして、近所にはもう一つ好きな桜スポットがある。鶴見川の支流になるが、すすき野の野川沿いにも少し規模の小さめな桜並木がある。少し高い位置にあるすすき野公園から眺めるとなかなか見事である。
来週には桜も散ってしまうだろう。今週末にはもう一度きなこと桜を見に行こう。そして父への追悼、そしてきなことの思い出を重ねながら、今年ももう一度桜をしっかりこの目に焼き付けたい。