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ブルース・リーが亡くなった時、ベティ・ティン・ペイのマンションで倒れたことから、様々な憶測が流れ、ベティが殺したのではないかなどという噂も含め、彼女もかなりメディアに攻撃され、大きなスキャンダルとして取り上げられた。この為、ベティはかなり辛い思いをしたらしい。これ以来ベティは、“性悪女“というレッテルを貼られてしまったのだ。
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僕は長い間この映画のことが好きになれず、見ていなかった。そもそもブルース・リーは登場しないし、ベティのことも全く好きでは無かった。むしろ多くのファンがそうであったように、ブルース・リーの死に直接関わっていなかったとしても、何か悪い影響をブルース・リーにもたらした存在としてイメージしてしまい、なんとなく直視したい映画では無かった。
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しかし、この映画を今回初めて見てみようと思い、DVDを購入した。まず、映画としてはかなりメロドラマ的な要素が強く、どこまで真実かはわからないが、ブルース・リーとベティがそれなりに密な関係にあったことが色濃く描写されている。前半はベッドシーン・ヌードシーンがやたら多く(ヌードは全て吹き替え女優によるもので、ベティ本人では無いが)、かなりB級映画感が満載だ。そしてブルース・リーがベティの家のベッドで亡くなるところから映画は始まるが、死後にバーでブルースとの出会いなどをバーのマスターに語る回想という形で物語が展開していく構成だ。
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ベティは学校や家族にも見放され、女優になることを夢見て一人香港へやってくるが、誰も頼る人はおらず、映画プロデューサーも彼女を女優ではなく、単なる“裸人形”として、ヌードシーンの吹き替え女優として描くような役柄ばかりを依頼する。その後も何をやっても女優として上手く行かず、次第にパトロンを見つけてコールガールのような生活を送りながら、貢がれた金をギャンブルに使いながら堕落して行く。そんな時にブルースに出会い、輝かしい人生を送るブルースに惹かれて行くのだが、ブルースは大スターへの道を駆け上がり始めており、またブルースは既に家族もいる身であることから、ブルースへを愛する気持ちに苦悩・葛藤する。そんな時、ブルースが次回作でベティを主演女優にすべくプロデューサーにかけ合ってくれて、ようやくベティの女優としての夢が実現するやに見えたその時、ブルースが亡くなってしまうのである。
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映画全体としては、お世辞にも面白いとは言えないのだが、それでも幾つか注目すべきポイントがある映画であった。まずは生き証人のベティ本人が主演していること。ベティの顔は全く美人では無く、当時共演していたノラ・ミャオやマリア・イーなどの女優に比べるとかなり見劣りする。髪型などもどちらかと言えばパンチパーマ的な大阪のおばちゃんのようでもある(笑)。ブルースが何故ベティを好きになったのか(気にかけていたのか)がイマイチ良くわからないのだが、ただ唯一男性に媚びるのは恐らく上手であったようで、足もキレイで、スタイルはかなり良かったのだ。どこか悪女的な魅力があったのかもしれない。そんな旬なベティの1975年当時を今でも確認出来る映画という意味では、かなり貴重な作品である。
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この映画でブルース・リーを演じるのはダニー・リーという俳優。一応多少ブルースに似ているような表情やシーンもあって、それなりに頑張った感は確認出来るのだが、そっくりさん度としてはそう高いわけでは無い。ただ、今この映画を見ると、ダニーは普通に結構なイケメンであり、幾つか描かれるアクションシーンもまずまずの出来映えで、普通にクンフー映画としても楽しめる要素はある。
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結論として、この映画はブルース・リーそっくりさん映画や、普通のクンフー映画として見てしまうとイマイチ感があるのだが、ブルース・リーの物語を、俳優さんを使った“再現ビデオ”を用いたドキュメンタリーとして見れば、なかなか味わい深い映画である。また初めてベティ・ティン・ペイという謎多き女優を知る意味でも貴重な作品であり、またベティの目から見たブルース・リー最後の日々を少し垣間見たような感覚を味わいながら、ブルースへの思いや懐かしさに浸る映画としては、かなり味わい深い作品と言えるだろう。
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