タネの縁側  

偏見に満ちております。どなたの参考にもなりません、各自でお確かめいただきますよう御願いいたします。

残り9年のリアル

2023-05-06 | ビデオ 邦画
プラン75
2025年たった2年先の日本。75才、私は残り9年。
主人公と同じ境遇の人はごまんといる。

私の数少ない友人から算出したとりあえず総数は10人に換算。
最初の結婚が今も継続中は10人のうち8人(これは年代のせいだろう)
結婚したが離婚、再婚、子どもはいる 2人のうち2人
子どもを産んだが子どもがそばにいない人、全員。
子どもをもたなかった人、10人にひとり
夫と死別した人、10人にひとり(2023年)
子どもがいるが、産んだ子どもが全員、一度も結婚してない、10人のうち7人。



どんな家庭環境であれ、金銭的に余裕のある75才なんてどれだけいるんだろう。
障害や健康を害したら、あっという間に底をつくくらいの蓄えしかない人がほとんどじゃないのかな。

75才になったら国の補助で死を選べる。案が国会で議決。
プランを選択した助成金は10万円、つい最近マイナポイントで15000円を目の色変えて手続きした自分
目先の小金(10万円)に転ぶ人は少なくないことはもう実証済み。

倍賞千恵子さんの歌の上手いこと。
寅さんの妹、さくらが今、自分の老い先を憂いている一人暮らしの老女を演ずる。
とてもキチンと生真面目に人生を送ってきた人そのもの。

75才、独居。住宅の立ち退き、再就職先は見つからない。

残るは生活保護だけど、これも受け付け時間が短く、途方に暮れ、ありとあらゆる場所に宣伝される「プラン75」
マイナポイントと同じだ。

どこにでもある金融商品のうたい文句と同じ。

その制度しか選択肢がない。制度に疑問を持つのは心にわずかに余裕があったり、他人やきたるべき未来への想像力がある若者。
自分が75才になったらこの制度はありがたいのか、悲しいのか推測できるかどうか。

日本は貧しい。
それは確からしい。

編集のせいか、問題を提起するのが目的かもしれないけど、ちょっと説明が不足な感じはした。
始まりの老人の殺害、たぶんだけど若い人の自殺の場面がぼんやりで、ここはもっと具体的でも良かった気がする。




2022年(日本映画)

【監督・脚本】
早川千絵

【出演】
倍賞千恵子、
磯村勇斗、
たかお鷹、
河合優実、
ステファニー・アリアン、
大方斐紗子、
串田和美

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