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憧れのアノ人に、絵によって愛を謳う「愛の肖像画」シリーズ。
しかしこのコロナ禍にあっては、いつものようなアポなし取材が許されない。
そんな中、導かれるように完成した一作は『愛の根本敬』!
始まりは、お世話さまの町田の古書店Eureka(ユリイカ)。
「先日、ここに根本さんがいらっしゃったんですよ」と店主・近藤さん…ナント!
「“描きたい!”って言うと思って、アシスタントさんに話してみたらOKもらえましたよ」
…ってアータ、全部やってくれちゃって、それは自分でやんなきゃ意味ないのよ、コンセプトがガタガタじゃんか!なんて言う筈なく…
喜びのあまり跳び上がった。ありがとう!
数週間後「○日○時に来られますよ」と連絡を受け、その日ドキドキの態で待つ。
講師を務める美学校の生徒を引き連れ、根本さん登場!
旧家から出たという古いカストリ雑誌や自販機本、写真の類を漁る根本さん。
どうやらネタ探しらしい。
根本さんと近藤さん
途中、居ても立ってもいられなくなって、唐突に「描かせてください!」
一同唖然…
慌てて近藤さんが割って入り、この愚行について説明してくれた。
「す、すみません、舞い上がっちゃってて…」
その後は、恥ずかしさでほとんど言葉出ぬままダンマリ。。
でも、真意を汲んでくれた根本さん、「じゃあ」とマスクをとっていただけて、パチリ。
「この思いは絵に込めます。絵を持ってまた現れますので、ぜひ見てください」
その後、両手いっぱいにお土産を携えたご一行をお見送りし、近藤さんと握手した。
絵は一週間ほどで仕上がった。
早速、根本さんの公式HPに問い合わせるも返信なく…
嫌われたのかも…
厄介者と思われたのかも…
考えれば考えるほど後ろ向きな気分で一杯になる。
次にユリイカを訪れた際、そんなことを独り言つと、
「それはないですよ。あの後すごく気にしてくれてたし。僕からもまた連絡してみますよ」と近藤さん。
「…えっ、連絡とってるんですか?」
「あれ以降やり取りしてますよ」って、ちょっと、それ早く言ってよ~とすがりついた。
丁度、根本さんと伊藤桂司さんが神田TETOKA(テトカ)で二人展を開催中で、
週末にはインスタライブなるものが予定されている。
誰でも参加できるらしく、お会いできないか近藤さん経由で尋ねてもらうと「ぜひお越し下さい」という返事。
やったー!
日曜日、オープンきっかりに到着。
根本さんと一緒にユリイカに来ていた生徒・加藤くんがいたのでご挨拶。
会場の設営を手伝ったんだとか。
「ながさわさんが来られるって聞いたので、本を持ってきました」と拙著『に・褒められたくて』を持参してくれていた。なんとありがたい。
「根本さんは17時ころ到着するそうですよ。作品、完成するといいですね」なんて…泣。
17時をやや過ぎて、根本さんが到着。
お付きの方にご挨拶すると「連絡できずにすみませんでした。今日はありがとうございます」と先に言われて恐縮ス。
手招きされて根本さんにご挨拶。
「絵、仕上げてきました。見ていただけますか?」
「もちろん。イベント後の方がいいかもね…でも、見るだけ先に見ちゃおうか」と根本さん。
「あ、ハイ!」ゴソゴソと絵を取り出し、根本さんに差し出す。
先に反応してくれたのは伊藤桂司さんだった。
「え、何これ、どういうこと?」
「彼はね、いろんな人を…」と説明する根本さんに僕の本を差し出す加藤くん。流石!
「ほら、こんな人たちを」「へ~」なんて。
このとき、伊藤さんへ本をお持ちするんだったと激しく後悔。
自分の本くらい自分で携帯しておかなきゃダメっすね。ありがとう加藤くん!
イベントはコラージュアーティストの河村康輔さん進行によるトークライブ
その後、再び、今度はしっかり見ていただくと、根本さん、やおらマジックを掴み、
“目指せ、千人斬り!!”
「このTシャツの絵、どんなだったかな?何を着てたか覚えてないな」
「いや、僕も何の絵なのか分からないまま描くしかなかったんですけど…」
「この絵を見ながら、今度はオレが描こうかな」なんて、まさかエール交換みたいな?そ、それ、素敵です!
最後は、色ペン(マッキー)に持ち替えてサインの途中、ちょっと躊躇した後、グワーンと跳ねて一気に仕上がった。
感激!
根本さん、ありがとうございます!
さぁ、新しい目標ができた。
これから千人目指して描き続けなきゃだ。
そりゃ無理でしょ。
無理かもしれない…
でも、でもやるんだよ!
(2020年8月16日了)