私達のあゆみ 第61話
昨年末の大発作の時に比べたら
ボルドの体は確実に改善していました。
でも、それは外見だけなのかもしれません。
発作がおきる前、
毎日のようにリンゴを食べていました。
りんご1ケを8等分して更に半分にした大きさのものを
いつもサクサクっと音をたてて
気持ち良さそうに食べていました。
サクサク噛んで
甘い果汁がでてくるのがたまらなかったんだと思います。
でも、今同じ事が出来ません。
リンゴをあげるとクチの動きはサクサク噛んでいるようですが
実際は、
歯がリンゴにあたらずにクチから出てきてしまうのです。
下に落ちたことがわかると、慌てて拾おうとしますが、
何かぎこちない。
動物病院の先生も
ボルドは、ちゃんと噛めていなかったので
やわらかい缶詰フードをスプーンで食べさせていたそうです。
我が家でも
ドライフードをお湯でふやかしてあげるようにしていました。
大好きなりんごも噛むことが出来ないようなので
すりおろしてあげたら
ペロペロ飲むように食べていました。
久々のあまーい果汁にボルドは嬉しそうです。
幸せを感じているのか?
思うように食べられないもどかしさなのか?
目元に涙が溜まっていたんです。
その後も注意してみていると、
片側のクチが麻痺してしまったのか
まだクチに何も入っていないのに、
パクパク動かしては、よだれをタラタラたらしていました。
いまこんな状態で、これから先どこまで回復するのか?
治らない事なのか・・・?
なんとか歩けるようになったボルドの動画、
あんなに雄々しく、
ノシノシと家の中を闊歩していたのに。
それなのに・・・、
たった2週間程度で・・、
くやしい・・、本当に悔しかった。
そして、今後がひどく不安に感じていました。
食べる、飲む、トイレは出来るようになったので、
これだけでも感謝しなくてはいけないのだと
自身に言い聞かせ、納得させました。
辛い、嫌な、辛い考え方を捨てて、
これからのリハビリに力を入れてゆこうと・・。
もうすぐ猫娘は新学期が始まります。
留守番も以前のように出来れば安心です。
でも、そんな簡単に発作は治まってはくれませんでした。
(第62話につづく)
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