Boruneo’s Gallery

絵はお休み中です
<作品には著作権があり、商業的使用は禁止とします>

タムトク描いたけど・・

2007年02月28日 22時34分40秒 | 作品







展示会用にと描いたタムトク。何と初めて水彩仕様~~~

何も展示会の時に初めてのことをやらなくてもいいと思うんだけど、
私が持つタムトクのイメージは いつもの色鉛筆だけじゃ 物足りない気がして 水彩色鉛筆で描いては 筆でさらさら・・・。

せっかく描いたから展示会に出す・・つもり・・はしてるけど・・
正直、迷うなぁー・・・・

作品提出期限は、2日までだし・・
・・どーしよ・・・・

暫く、眺めて考えるか・・・・


BYJファンブック作成のお知らせが来てましたね~。
カジョクからアンケートやら、意見を聞いて作っていくとの事。
公式スレッドやら、なんと・・創作まで載りそうな気配・・
サークルの紹介もするみたいだし、まさにファンのための、ファンによる、ファンブック

ヨンジュニ自身も「早く見たいね!」と言ってたそうだし、
ヨンジュニとカジョクの気持ちが詰まった、そんな本なら、ぜひとも買わなければ

発売日はまだまだ未定。

 

4月の雪 24

2007年02月24日 21時40分59秒 | 創作話





           24 ~伝わらない伝言~


病院の中は外との温度差を激しく感じずにいられないほど暖かく、
こんな時は入院患者が幸せそうに思えた。
インスの冷えた体も少しずつ温まってくる。

スジンは欲しがっていた果物を忘れずに僕が買ってきたことを喜んでいる。
早速、“林檎が食べたい”と言ったスジンのために切ってやることになった。

皿の上で真っ赤な林檎にナイフを入れる。
サクッと音をたてて真っ二つに切れた。

「おいしそうだわ」

そう言った君に、さらに幾つかに切り分けた林檎を差し出すと満足そうに食べ始めた。
「インスも、食べて」
「僕はいい。君が食べるといいよ」

僕は椅子に座りながら、彼女が食べている様子を見ていた。
スジンはこの間のことなど、どこかに忘れてきたかのように林檎を頬張りながら僕に微笑む。
思わず、目線を少しずらした僕は上着を脱ぎ、椅子の背に掛けようとしてポケットの中に手を入れて携帯に触れた。

・・・連絡ができないなら、僕があなたに会いに行こう・・・

「コーヒーでも飲んでくるよ」
僕は腰を上げると、迷いのない足取りで病室を出て行った。


:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


これが最後のメールになります。
黙ってあなたの前から姿を消したことを謝ります。
ごめんなさい。
こんな出会いかたをした運命を呪ったこともあるけど、
私はあなたからいっぱい愛と勇気を貰いました。
今はそのことが私を強くしてくれています。

私はこれからちゃんと自分のいるべき場所で生きていきます。
どうか、お元気で・・・
あなたの幸せを、心から祈っています。
               ソヨン


ソヨンはメールに文字を打ち込むと、もう一度読み返していた。

・・・本当にこれが最後なのね・・・。

嘘でもキョンホssiと夫婦に戻ると書けばいいのに・・出来なかった。
私は夫に愛されることを拒んでいる。
心も体も、キョンホssiをもう愛せない。
だから、私から最後のお願いで彼に離婚届へサインをしてもらったのよ。

あなたの愛に満たされて、こんなにも人を愛せることを初めて知ることが出来た・・。
なのに、あなたをスジンssiの元へと背中を押した私はばかみたいでしょね。
私たちの愛を手に入れようとしないなんて・・・。
違うの・・・こんなにもあなたを愛しているから、私の愛を正しいものにしたかったの。

あなたを愛するということでは、私もスジンssiも一緒なのよ。
だから、彼女の気持ちがよくわかる。
そんな彼女からあなたを奪うことは、私たちが一緒に生きていくうえできっと罪悪感を背負ってしまう。

どうか、わかって・・・。

でもね、インスssi、不思議と私、恐くないのよ。
これから一人だっていうのに、なぜかしら? 勇気が・・力がわいてくる感じがしている・・。
一人なのに一人じゃない感じがしているの・・。
あなたの愛が私の胸の中で生きているから・・・。

ソヨンはバスから見える景色に目を留めることもなく、ただ流れていくのを感じるだけだった。
暫くそうした後、ソヨンは最後の送信ボタンを押した。


::::::::::::::::::::::::::::::::::::



スジンに話をする前に君の顔が見たくて、僕は3階のキョンホssiの病室へと向かった。
何度となく通った廊下をゆっくりと進みながら、ソヨンssi が居ることを願った。
病室の近くまで来ると、耳と目を研ぎ澄ませながら君の姿を探そうとする。

妙に静かだ・・?

インスは通り間際にさりげなく病室の中をしっかりと覗いてみると、キョンホssiが寝ていたベッドが綺麗に整理整頓され、パリッとした真っ白なシーツが掛けられているのを見つけた。
インスは部屋の中に入ると、キョンホのベッドの周りに生活道具らしいものがすべてないことに驚きを隠せなかった。

「すみません!ここに入院していた人はどうしたんですか?」

この病室にはもう一人患者が入院していた。
「ああ、あの人ね。今日、奥さんと退院したよ」

--- 退院!? ---
 
部屋を飛び出したインスは3階のナースステーションに向かって走った。
なるべく冷静さを装って確認に努めてみる。

「すみません。305号室のソン・ギョンホssiを探しているんですが、どうしたんですか?」
「ソン・ギョンホssi? 彼なら今日退院されていきましたよ」

「それはいつ頃ですか?」
心が逸りだしていく。

「えっと、いつ頃かしら。ねえ、誰か覚えてる?」

看護士はナースステーションの中にいる仲間に大きな声で確認をしてくると、一人が挨拶を交わしたと言って、「40分ほど前かしら。バスで帰るって言ってたけど、この時間ってバスがあまり来ないからどうかしら。」と、教えてくれた。

僕はいてもたってもいられず、「ありがとう」を言うのも忘れてナースステーションを後にした。

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

スジンは、林檎を特別食べたいわけじゃなかった。
インスの心が離れていく不安を感じ、繋ぎ止めたい一心でインスを病院に通わせるために何でも考えていた。
インスが部屋を出て行ったあと、スジンは皿の上に残った林檎を見つめてはサイドテーブルに置いた。

・・・身勝手なのはわかってるわ。私が愚かだったことも・・。
・・・でも、もう一度、あなたの心を掴みたいの・・・

祈るように組まれた手をじっと見つめていると、どこからか携帯が鳴り始めた。
「携帯?」

この病室には自分しか入院していなかったし、自分の携帯も事故以来、充電切れで使われていないことからインスの携帯だとすぐにわかった。

・・・インスの上着からだわ。

仕事からかもしれないと思ったスジンは、すぐに携帯をポケットから出すと着信が切れたのでメールだということに気がついた。
仕事柄、付き合いなどでメールはよくあることだ。
いつもは気にならないのに、この時、何故か気になって仕方ないスジンは、いけないことだと知りつつインスの携帯を開けた。

「・・・・・・」

そこにはスジンが眠っていた時間がどれほどインスにとって現実だったか、知らせるものだった。
携帯を握るスジンの手に力が入り、瞳には怒りや悲しみや喪失感に染まっていった

展示会 東京会場はこちら♪

2007年02月24日 00時37分04秒 | 作品

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前回、京都会場はお知らせしました。
今回は東京会場のお知らせです。
これって・・・かなり遅いUPになってしまったけど、
あちこちヨン友サイト等で、一斉に東京お知らせポスターがUPされたので、
あえてここでは時期をずらしてのUPにしました。
こうやってチョロチョロ展示会の宣伝しては、
皆さんに来てもらおうという作戦なの(笑)

そして、な、なんと両会場の展示数は3桁になります~~~
これだけ集まる事なんて、この先あるんだろうか・・・
これはぜひとも見て欲しいです

でも、場所が遠かったり、時間が取れなかったりして
展示会に来たくても来れないよいう人も多いのでは・・。

そんな方たちにも楽しんでもらえるよう、
両会場での様子をレポにしてまたここにUpしますね
その時はいろんな裏話もね・・・ふふふ


さて、私はもちろん出品者として参加してますが、
関西スタッフとしてもいろいろやっています。
東京は人数が多いので、スタッフさんと画家さんとは分かれてる事が多いけど、
関西は何故か少なくて・・・
この際、売り子でも黒子でも何でもやっちゃる~~っ精神で
この大イベントを楽しんでいま~~す

 

~ ちゃぶ台~
さあ、いざスタッフとして展示会の裏側をやってみると・・
これが結構色々・・・・いやかなり大変かも。
スタッフの人数も京都・東京合わせて80人近い
展示するにあたって その数は 約140点近くあるもんだから IMXに許可も貰い、
会場の広さも、展示の仕方も考えなきゃいけない。
搬入や、会期中のお手伝いの人や、梱包・発送の仕方等・・
決めることや、やることが山のようにあります。
もちろん、みんなが安全に、楽しく参加できる事が一番。
その中で私がやってることなんて 微々たるものだけど、
でも それぞれが自分の仕事をこなしながら 一緒に作っていく。
本当に楽しい~。
それも 普段はロムしてたり、行き来が頻繁ではなかったりする
サイト・サークル同士がボーダーを越えて
楽しもうとする姿勢で臨んでたりするもんだから 
まさに 学園祭だ~なつかしい~

素敵なカジョクたちに


Tea time

2007年02月20日 10時02分07秒 | 作品




モバイルサイトからのお気に入りを選んで、展示会用に描きました。
Withには展示会後にUPするけど、ここを訪れてきてる人たちには先にお披露目です~
最近はずっとペンタブで描いてたもんだから、描き始めの緊張することといったら~~

過去作でもそうだったけど、描き始めはいつも手に汗を握る。
慣れる・・ということが全然なくて・・。

最後まで上手く描けないかも・・とか、
 前回はどうやって描いてた?・・とか
へんに不安な気持ちと一緒に鉛筆を走らせてしまう。
どうして慣れないのかな。自分でも不思議~~

最初はそんな感じで始まっても、ある程度描き出すと、そこからはもう一直線、まっしぐら街道。
ご飯より、寝ることよりも、5分あれば描き描きしたい。
まさに一球入魂。
この集中時間が 実は最高に幸せなのです。
まして、今回は左手に携帯の保存画面を開きつつ、右手で描きこんでいく作業は、集中しなきゃやってられない。
展示会という事もあって、今回はかなり気合をいれました・・・のつもり(笑)



ここからは呟きタイ~~ム
ブログって・・日記みたいな・・ものよね?
日記ってめんどくさくて・・昔は書いてたけど、どうも私のずぼらな性格には向いてないかも・・(笑)・・とつぶやく。
そこへブログをやってる中2娘が言うには、「母はブログよりHPのほうが向いてる」という。
作品が一斉に見えて、その方が良いと言う。
そういうもん?しかし機械オンチの私にはこれが精一杯だよ

二人でお茶しながら、色々と私の作品批評をする娘に耳を貸したり。
言いたい事言ってくれるけど、結構これが的を得てたりするのよね・・・っち
いひひ~~今度娘の絵もこそっと載せてやろ

大王四神記HP

2007年02月19日 09時33分28秒 | つぶやき




大王四神記HP

http://taiousijinki.avex.jp/

まだまだこれからのHPみたい。
そのうちに画像とかがここにいち早く出てくればいいな。

この間共演女優のムン・ソリさんの映画「浮気な家族」を観ました。
外国の映画祭で主演(だったか?記憶があいまいだ~)女優の賞を受賞されてるけど、
この映画のすごいシーンを観て・・・ちょっとどきどき・・いや、かなりどきどき・・。
この人が・・ヨンジュニの相手役・・だよね?(笑)
「大王四神記」に ここまでどぎついシーンがないのはわかってるけど、
今まで共演した女優さんにこういうイメージがなかったもんだから、ちょっと・・ドギマギしてる自分がいてる。
俳優・女優として演じられても、う~~、、・・・・ヨンジュニ相手にこれだと私・・ショックで観れないかも・・・。
ちょっと一人悶々とした映画タイムでした

4月の雪 23

2007年02月18日 23時04分27秒 | 創作話

           


 23 ~悲しき願い~

「キョンホssi、そろそろ行きましょう」
「・・・」

「出る前にナースセンターに挨拶して行くわ」
「ああ・・わかった」

大きな荷物を2つにまとめ、キョンホとソヨンは2ヶ月近く過ごした病室を後にした。
この病院に来た時は一人だったソヨンだが、やっと二人で帰れる時が来たのだ。
廊下に二人の歩く足音が響くのを聞きながら、これが最後だと言う実感を拾い上げる。
そして、この場所に馴染んでしまった時間を逆行させてはソヨンに忘却の曲線を描かせていった。

ソヨンたちはナースセンターの前に来ると、すっかり顔を覚えた看護士を見つけ、ソヨンから挨拶を交わした。

「いろいろお世話になりました」
「今日退院ね。おめでとうございます。キョンホssiもリハビリを頑張ったお陰で早く退院できてよかったですね」

「ええ、本当にお世話になりました。妻のおかげです」

ソヨンの目が少し俯いた。

「ソヨンssi顔色が悪いけど大丈夫? 天気も怪しいし、タクシーを呼びますか?」

馴染みの看護士がいつもよりも顔色の悪いソヨンに気がついた。
「いいえ・・バスで帰りますから。大丈夫です。ありがとうございました」

数人の看護士たちから“頑張ってくださいね”という声を掛けてもらいながら、キョンホとソヨンはエレベーターで1階に向かって降りていった。

病院の正面玄関を背にして歩き出すと、迎えた空はまるでソヨンの心模様のようだった。
目の前に雪雲が裾野を広げて覆いつくし始めだしている。
ソヨンは少し深めに深呼吸をすると、一歩足を踏み出し、キョンホとバス停へ向かい始めた。
バス停は病院より2~3分歩いた所にあり、近くに海があったので時折潮風の香りがしていた。

・・・もう、泣かない。これからはしっかり歩いていくのよ・・・

バス停にはキョンホとソヨンの二人だけが待っているだけだった。
冬の置き土産の寒波がやってきたサムチョクの気候に思わず体が震える。

「寒いな。ずっと病院だったから、この寒さを忘れてたよ」
「・・暖かい日もあったのよ」

「そうなんだ」
「キョンホssi・・、願いを聞いてくれてありがとう」
ソヨンはキョンホを見ずに言った。

「・・僕が君に出来る最後のことだな・・」
キョンホはソヨンに視線を投げた。が、ソヨンは振り向かない。

「ひとつ聞いていいか?」
「・・?・・」

「誰か好きな奴が出来たのか?」

ソヨンが答えをあぐねているうちに目的地行きのバスがやってきて、キョンホとソヨンを乗せてはゆっくりと病院を後にしていった。
二人は一人用のシートで別々に深く沈み込み、時折揺られている。
反対側のシートは海側だったが、二人用のシートにどちらともなく座ること避けていた。
先ほどの質問にソヨンは答えることをしなかったが、キョンホもまた確かめようともしなかった。
確かめた所でもう変わらないことを知っていたからだ。

バスに揺られながらソヨンは少し気分が悪かった。
窓側に座ったソヨンは、遠くを眺めていたら少しはましになるだろうと思い、外の風景に目を移していた。
流れていこうとする風景の中にソヨンの体を硬くさせるものがあった。

-- インスssiの車!?--

路上に駐車された見覚えのある黒い車を見つけたが、咄嗟にそこでインスの姿を見つけることはできなかった。
ソヨンの気持ちを知ってか、やがてバスが赤信号で止まると、ソヨンの座席の後方に停まってるインスの車を見つめることが出来た。

・・・やはりインスssiの車だわ。 近くにいるの!? どこに!?・・・

ソヨンはさりげなく辺りを見回してみると、その辺りは小さな食堂や露店が何軒か立ち並んでいる場所だった。
その中にある一軒のフルーツショップに、背の高い、忘れることの出来ない姿を見つけてしまった。

・・・どうして!・・ここにあなたがいるの・・・

ソヨンはインスの歩く姿から目が離せない。

・・・もう・・会わないと決めたのに・・・
・・・ひどい・・どうして私にあの人を見つけさせるの!!・・・
胸に急激の痛みを覚えたソヨンは、乱れる呼吸を抑えるために手で口を塞いだ。



インスは病院に向かう途中で、スジンに頼まれていた果物を買っていこうと進行方向の反対側にある店に入っていた。
インスは果物を適当に3つ4つ選び終わると、支払いを済ませて爽やかな香りを嗅ぎながら茶色い紙袋を抱えて車に戻った。
エンジンを掛けて軽い溜息を吐くと、アクセルを踏んでは信号が赤になっている3車線のT字帯を前にして考えた。
インスは病院に向かうために来た元の車線に出たかったが、手前の直線車線にはバスを先頭に何台かの車が止まっていて出ることが容易ではなかったがため、
左回りで病院に向かおうと左折車線に入り、車をバスに横付けた。

自分が見下ろす場所にインスがいた。

バスの窓から、心の中でインスの名前を何度も叫ぶ。

どんなに願ってもこの時間は止まらない。

無情な信号は赤から青へと変わり、ゆっくりとバスが動き始めだす前にインスの車が先に動き出した。
左へ曲がるウィンカーがチカチカとスローモーションのようにソヨンの目には映っていた。
車内に居るインスの姿を捉えたくて、溢れてくる涙を必死に拭いながら目を凝らしてみる。

彼の優しくて男らしい手が余裕で握ったハンドルをゆっくりと切り始める。
曲がる時に確認しようとする彼のきれいな横顔。
彼の柔らかい髪が少し揺れたように見えた。

すべてがスローモーションだった。
そのすべてをこの目に焼き付けておくように、見逃さないように見つめるソヨンの瞳から涙が零れ落ちては彼女のコートにいくつもの染みを作っていく。

--- 行かないで・・・あなたが・・行ってしまう・・!!----

前に座っているキョンホに気付かれないように声を押し殺し、肩が揺れるのを押さえ込んで耐えるソヨンは遠ざかっていく愛しい黒い車をどこまでも追いかけようとしたが、
バスは覆いつくし始めた雪雲から逃げるように哀しみのソヨンを連れ去っていった。


4月の雪 22

2007年02月16日 10時27分59秒 | 創作話




      22 ~道の向こう~


ここのところ寒い日が続いているな。
上空に寒波がきているって、天気予報で言っていた気がする。

午前中に仕事を終えたインスは車に乗り込み、朝に降った雨で濡れている道を特にスピードを出すわけでもなく、サムチョクへ向かって走らせていた。

あの午後にスジンと話し合ってから、病院に向かう足取りが重い。
正直、会うのが辛かった。
あの時、スジンを突き放せなかったのは、愛情からだろうか?
それとも哀れに思ったからか?・・・

もし、哀れに思ったのなら、僕たち夫婦はもうおしまいだろう。
それじゃ、あまりにもスジンが可哀想だ。
哀れに思うなんてことは・・・もう愛じゃない。

ただ、僕たちが過ごした夫婦の時間がある。
それを無視できなかった・・・。

インスはここまで考えると、シートに頭を預けた。

スジン、こんな僕たちが結婚生活を続けてなんになるだろう? 惨めになるだけだ。
いや、その前に・・・僕がそれを望んでいるのかも知れない。

あの公園の日からあなたを病院で見掛けなくなって心配だった僕は何度もメールをしたけど、あなたから返信がない。
電話をするのはキョンホssiの側にいるあなたに気遣って今まで避けていたが、もう限界だった。

「何故、連絡をくれないんだ。ソヨンssi、どうか、一人で抱え込まないでくれ・・」

ハンドルを握る手に力を加えては、僕は見えないあなたに話しかける。
遠くに見える鈍よりとした雪雲を見つけて、その下にソヨンがいればいいのにと僕は願った。

「雪が好きだって言っていたね」

今までは迷いや、恋しさ、情熱に現実といったパズルのピースをバラバラに埋めてきていた。
どんな絵が浮かび上がるのか、わからないものにただ突き進むだけだったが、ようやくその全容が僕の中ではっきり見えてきたのだ。

心から愛している。あなたが欲しい。あなたと一緒にいたい。 僕たちはお互いの一部になりたがっている。

・・・スジンにすべてを話すときがきた・・・

インスの車は大きなカーブに差し掛かり弧を描きながら、その雪雲に向かって少しスピードを上げて走らせて行った。

Happy Valentine

2007年02月14日 21時41分34秒 | つぶやき




えへへ~ これは今日 毎年チョコを送ってくれる友人から送られてきたもの。
ブラピファンの彼女、持ってる雑誌からヨンジュニをチョキチョキして、入れた・・って言ってました。
後ろには○○(私)が描いた絵を入れてね~っ・・とも
友人はヨンジュニのことを特に好きじゃないけど、「彼のオーラはわかるよ。すごくかっこいいと思う」といつも私を応援(?)してくれてる

去年、その友人はオカンアートにも遊びに来てくれて・・私や他のカジョクたちの姿を見て感嘆してました。
みんなの生き生きした姿に、「私も頑張らねば!」と彼女は強く感じたらしい。
週刊誌やTVで伝えられるカジョク像とは違うとも・・。
自分の目で見て、判断してくれた友人。
素直な心を持った私の友人は素敵な女性だと思う。

好きなものはお互い違うけれど、いい影響を与え合えあっていい年をとろうね。

赤いハートがいっぱい降る中から現われる笑顔に、私もHappy
友よ、ありがとう~~~

後のメールで、「がメインで、添えてあった有名なアン○・シャルパンティエのチョコはおまけだからっ!」・・・って彼女(爆)

お返しのWhite Valentine・・やはりブラピ・・?

4月の雪 21

2007年02月13日 08時59分03秒 | 創作話
            



21 ~3人の午後~


「インス、怒ってるんでしょう」

スジンの昼食が済んで、食器を片付けたところで戻ってきた僕に、突然吐き出すように声を絞り出して言った。

「確かに私はちゃんと話すって言ったわ。でも、なぜ、あなたは何も言わないの?私のこと知ってるんでしょう?どうして責めないのよ!」

「・・スジン、君の口からちゃんと説明が出来るまでって待っていたんだ。警察からの話だけじゃなく、スジンから本当のことを聞きたかった」

「・・・・」
「スジン・・・何から聞けばいい・・。初めて君たちの事を知った時は怒りに体が震えたよ。まさか君が・・裏切っていたなんて思わなかった。・・・いつからと聞くべきか?」

「・・・彼とは・・1年ぐらい前に仕事の関係で知り合ったのよ・・」
「・・・・」

「彼、あなたと違う魅力のある人で・・私・・惹かれていったのよ。だから・・・・」

だから?・・・それが理由?
「それで、彼を愛しているの?・・」

「・・こんな事、何を言ってもただの言い訳だけど、本気であの人を愛したわけじゃないわ。愛せる人じゃない。何故こんな事になったのか、わからないの。・・・本当よ」
「スジン、よく解らないよ。本気じゃなくて僕を裏切れたのは何故だ?」

「インス・・ごめんなさい・・・」
「僕の愛では物足りなかったのか?」

「そういうことじゃないわ!」
「・・・・」

「・・インス、本当にごめんなさい・・」
「・・・謝ってもどうにもならないことがあるよ」

スジンはぽろぽろと泣き始めた。

それからスジンは、言い訳とも懇願とも言いがたいことをずっと僕に聞かせていた。
僕の心はどこか遠くへ放り出されたまま、耳鳴りのようにスジンの声が響いてくるだけだ。

・・・スジン、今となっては、僕はこれ以上君を責めようとは思わないよ。責めることなんか僕には出来ないから。
僕が君と違うのは、本気で彼女を愛してしまったことだ。
今の君を見てると、傷ついているのがよくわかる。後悔していることも・・。
それでも、僕たちは・・・

「インス、愛しているのよ。信じて。愚かな女だって笑ってもいい。あなたを失いたくないの!」

君が叫んで、再び僕たちは向き合った。
僕の手を力いっぱいに掴んだスジンの体は震え上がり、全身で後悔していた。

こんな彼女を見るのは初めてだった。
彼女はいつもしっかり者で、頭も良くて、魅力的で・・・僕が心を許して、愛した人だ。目を閉じれば、あんなにも愛し合っていた日々が鮮明に蘇ってくる。
なのに・・・。

今、この手を僕が離したら彼女はどうなるんだろう・・・。
彼女の姿がゆらゆらと揺らめいて見えて、僕の目からは訳の解からない涙が出てきていた。

「スジン・・やめてくれ・・・」
・・・そんな君は見たくない。

僕はそう言うと、堪らなくなって彼女の手を離そうとしたが、スジンはさらに僕に抱きつくと泣き崩れていった。
僕は、彼女の体を突き放すことが出来なかった。




・・・キョンホssiの退院が決まったの。
ソヨンは直接インスに会って話したくて、2階にあるスジンの病室へと足を運んでいた。

・・・何て声を掛けたら?
・・・その前に気付いてくれたらいいけど、もしダメだったらメールをすればいいわ。

ソヨンはスジンに会うつもりもなく、というよりは会えないという気持ちが強かったのだが、近くに行けばインスにはきっと会えると思っていた。

2階の病棟は、3階のキョンホの部屋と一緒で4人部屋だった。
スジンの病室の入り口には4箇所名前が書けるようにスペースがあったが、書かれていたのは『イ・スジン』の名前だけで、実質、個室と一緒だった。
2階の廊下は昼食後だったせいか、ほとんど人が歩いておらず、ソヨンの足音だけが静粛の中を犯す侵入者のようだ。
ソヨンが病室の近くまでやってくると、ドアが少し開いているのがわかった。
インスの存在を確かめるように遠くから中をうかがってみる。

・・・居るの?

そのとき、ソヨンの耳に初めて聞くスジンの声がした。
「・・・インス・・・ごめんなさい・・・」
「・・・謝ってもどうにもならないことがあるよ」

インスssi、居るんだわ・・と思ったと同時に、彼らの会話がソヨンの体をそこに縛り付けて、侵入者に対する仕打ちが始まった。



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今年に入って、今 2度目の風邪を引いてます。
2回とも咳がひどい風邪のようで・・喉が痛い。
巷はインフルエンザが流行っていて学年閉鎖もよくききます。
私のはただの風邪なのでちょっと安心かな
皆さんも、これからが風邪の本番シーズンなので、どうかご自愛をくださいね