偏平足

里山の石神・石仏探訪

『東国里山奥山の石神・石仏風土記』⑤

2024年08月12日 | 

【最終校】

   私の余命を心配しての編集の人たちが行程を早めてくれ、8月のお盆前に出版がきまりました。それは私への要求も早まることになり、内容も厳しいもので資料や引用した本に当たることが多く、書庫にいる時間が多くなりました。本探しはカミさんに頼みましたがこちらの体力が持たず、休みながらの作業です。
 こうして7月中旬に最終校のチェック、その後のメールによる疑問点のやり取りもすませ、なんとか出版に漕ぎ着けそうです。その様ななか、WFのルータが壊れ、ネットがつながらない状態になってしました。復旧まで数日。私の命より我が家の通信手段が尽きてしまったことは、何とも皮肉なこと。もう少し頑張ります。

 

 ※PCに残っていた原稿です。

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『東国里山奥山の石神・石仏風土記』④

2024年07月04日 | 

【仮製本】

(写真は仮製本された『東国里山奥山の石神・石仏風土記』。出版は8月の予定)
 6月末、待望の仮製本された本を編集者が持参してくれました。博物館の図録のような本にしてほしいというこちらの希望どおり、A4版のずっしりとした写真集といった感じの本になりました。同時に多くの確認事項の一覧表で、これが最後の校正になります。この一覧は私の体力を考慮していただいた○×式の返答しやすい内容。しかしもう体力は限界で確認作業は一向に進みません。これが遅れれば出版も遅れるので、少しオーバーな表現ですが命を削っての作業になっています。とにかく寿命と出版のどちらが早いか競争になってきました。それから再提出の写真は、すでに出してある写真を修整していただくといういことで、勘弁してもらいました。

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やないみつこのシャンソンライブ

2024年06月03日 | 

東京板橋の歌姫・やないみつこ
6月9日(日)

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『東国里山奥山の石神・石仏風土記』③

2024年06月02日 | 

【入院】
(写真は案内写真の一コマです。出版は夏頃の予定)

 再校の途中、病院の血液検査の結果が悪すぎて、緊急入院することになってしまいました。幸いなことにパソコンと再校印刷物は持ってきていたので、早々に病室で再校作業に入りました。しかし体力・気力もなくなりはかどりません。昨年の入院時は一日中原稿作りのためベッドに横たわることはなかったのですが、今回はダメです。それに再校に必要な資料は家にあるので作業は進みません。それでも家ですませていた再校済みは、病院のコンビニでレターパックを買って編集者に返送しました。
 それにしても編集者の眼はするどいもので、初校を反映した再校にはことこまかな指摘が山ほどあって、時間のほとんどがその確認に費やされました。
 5月末、やっと退院しました。これからの仕事は再校を済ませ、不鮮明な写真の再提出です。しかし再校の指摘や引用文の確認などのため、1階の書庫まで行って資料や本を探して2階にもどるのが大変です。
 そんなときに編集者から、ありがたいことに、こちらの病状にあわせて行程を早める旨の連絡が入りました。写真もなんとかしていただけるようです。発刊まで余命との競争です。

 

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『東国里山奥山の石神・石仏風土記』②

2024年05月02日 | 


(写真は仮の裏カバー表紙です。出版は夏頃の予定)
【初校・再校】
 東国の山で見た石神石仏の本を製作中です。
 2月に北海道・東北の初稿が出ると、校正と写真の照合で忙しくなりました。しかし集中力が続かず、作業はなかなか進みません。3月には関東と中部の初稿も出て、本の概要が見えてきました。こうなると一日も早い出版につなげるため、体調と相談しながら校正をすすめ、3月中旬に終わらせました。
 この間山渓の編集担当者とのやりとりはメールで、どうしても対面での打ち合わせが必要なときは私の体調を気遣って、自宅まできていただくこともありました。
 ここで困ったのが写真の再提出。カラー本は写真の鮮明さが必修で、山渓の出版は写真の美しさが特徴ですから、素人写真の私の手元にはそのような写真はありません。
 そうこうしているうちに4月に再校が出て、出版社がある東京へも行けなくなり自宅での打ち合わせ。これには編集者からの、山名から登山口をはじめ神仏名、参考文献の確認、誤字・脱字ほか表記不統一の修正などことこまかに指摘され、この確認には時間がかかり、5月になっても作業中です。原稿を書き始めるときに、表記の統一を考えないまま作文を進めたのが失敗でした。それにしても編集者の子細にわたるチェックの凄さには驚くばかりです。

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『東国里山奥山の石神・石仏風土記』①

2024年04月04日 | 


(写真は仮の表紙です。出版は夏頃の予定)
【経緯】
 22年9月、食道がんステージ4を告げられ抗がん剤治療に入る前に決めたのが、石仏・古文書・桜のボランティアなどの会の運営の辞退でした。山の石仏調べも出来なくなりました。
 こうなると自分の時間ができて始めたのが山の石仏のブログをまとめること。どうまとめるか構想は膨らんでいて、ブログ偏平足の「山の石仏案内」も千回を数え、ちょうど区切りのよい時期でもありました。いま振り返ると、がんになったのは、そろそろ自分のライフワークをまとめなさいという催促だったような気がします。それまで会の運営であまりにも忙しすぎました。
 『東国里山奥山の石神・石仏風土記』はブログ「山の石仏案内」から抜粋・加筆したもので、取り上げた山の石仏案内約1000、写真は新しく選びなおしたもの約1050で構成した内容です。苦労したのは写真で、50年前のフィルム、その後のデジタルで保存したCD、ハードデスクなどから拾い出す作業。目的の写真を選びだすのは時間ばかりかかり、とくにフィルム写真をパソコンに取り込む機材は20年も前に購入しておいたもので、操作そのものから仕切り直しでした。
 急がなくてはとこの作業は家ではもちろん、入院中のベット、抗がん剤治療中の椅子でも作成しました。ただ家では集中力が続かず、病院での作業がはかどったのは意外でした。
 当初は出版費をおさえるため版下まで作成して、印刷製本だけの出版を考えていました。しかし編集作業をしながら、この本は50年100年後に残すために書店販売ができる出版社から出したいと考えがかわり、原稿・写真が揃った昨年12月に山と渓谷社に相談しました。山渓社は18年前に『里山の石仏巡礼』をお願いしたところであり、今回の本の内容は〝山〟というのが一つのキーワードなので、山渓社が相応しいとお願いしました。そして1月にOKが出て正式契約、スタートしました。

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野田市の庚申塔

2024年01月21日 | 


石田年子 令和6年1月、飯島印刷サービス
 石田年子氏から『野田市の庚申塔』をいただきました。
 野田市は中世の庚申板碑から近世初期の青面金剛の庚申塔などが残り、庚申信仰の研究には欠かせない地域です。この野田市にお住まいの石田氏は早くからこの庚申塔に関心を寄せ、また千葉県立関宿城博物館調査協力員としてこの地域の石造物調査に取り組み、これまで多くの調査報告・論考を発表してきました。そして今回、ライフワークとしていた野田市の庚申塔を、1基ずつ所在地や銘文などのデータと写真でまとめ上げました。その数819基という膨大な資料です。
【解説 野田市の庚申塔】
1 野田市庚申塔の歴史
2 野田市庚申塔の概要
3 庚申塔の諸相
4 野田市の初期庚申塔一覧表/延宝期迄
【野田市地区別庚申塔調査報告】
【付記 庚申塔一覧表】

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野の仏の風景

2023年12月02日 | 


中野高通 2023年11月、青娥書房、1760円
 中野高通氏から「野の仏の風景」をいただきました。
 東京生まれで東京育ちの少年が、夏冬に過ごした父の田舎・佐賀で石仏に出会い、石仏と会話した思い出。石仏の本との出会い。大人になってその記憶をもとに調査して、多くの写真とともにまとめたのがこの「野の仏の風景」。石仏調べの原点を教えてくれる一冊です。

【石仏追懐】
我流 石仏の楽しみ方
佐賀の石仏ノート
銀杏
こどもの頃の記憶を辿って―庚申塔二基
鮎返り(やぎゃい)の滝へ―里山の秘仏探訪記
肥前狛犬 出会いの記
「多久の肥前狛犬展」見学記
【石仏点描】
お白石持ち行事
多良岳の役の行者像
白塔の観音様
猿と狛犬
忘れられた磨崖仏
帰ってきた肥前狛犬
古渡天満宮の磨崖獅子
大村市福重地区に線刻仏と仏頭石
青木磨崖梵字群
小江の赤観音
ししこま様
立石観音磨崖仏
【石仏逍遥】
「野の佛」再び―石仏古書逍遙の記
お地蔵さん
肥前地方で出会った尊名不詳の石仏
伝説の石仏―佐賀県藤津郡太良町の石仏三体
マイ般若心
石仏夢幻 太郎嶽縁起

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中尾紀久子展

2023年10月01日 | 

中尾紀久子 展

イラストレーターで陶芸家・中尾紀久子氏の陶芸とイラストのコラボ展です。
期日 2023年10月20(金)-24日(火)
時間 11:00-19:00(土・日は17:00)
場所 東京都中央区八重洲2-8-10
   松岡八重洲ビル3階
   T-BOX


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名号塔入門・名号塔の知識

2023年09月02日 | 


岡村庄造、2023年7月、日本石仏協会
 石仏調査で各地を歩かれる方が、寺社あるいは墓域で「南無阿弥陀仏」の文字が刻まれた名号塔、あるいは六字名号塔と呼ばれる塔に気づかれると思います。宗教家独特の書体、署名、花押がありますが、それらの名号塔の調査開設を岡村庄造氏(理事・高知市在住)にお願いして、誌上講座に執筆して頂きました。2010年3月(№133)から2020年12月(№172)までの37回にわたります。
 岡村氏は日本全国を目標に各地の名号塔を訪ね、撮影と拓本技術を駆使して、名号塔を興味深い石造信仰物として紹介されました。それぞれの名号塔の採拓には大変はご苦労があったと想像されます。名号塔の理解を深めるためにご活用頂ければ幸いです。(日本石仏協会名誉会長 坂口和子)



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日本の石仏179(2023-04)

2023年05月03日 | 


■発行・日本石仏協会 〒254-0031神奈川県平塚市天沼7-59-305(中森)TEL0463-24‐0203
■発売・青娥書房 〒101‐0051東京都千代田区神田神保町2-10-27 TEL03‐3264‐2023
■2200円
【表紙】調神社の狛兎/さいたま市浦和区岸町(長島誠)
【写真】▼春うらら 蚕影三尊/長野県木曽町黒川郷(新井るい子)▼北向庚申塔、如意輪観音/三重県伊勢市の石山観音公園(三代川千恵子)▼猫神様/宮城県丸森町/長野県伊那市(下平武)▼限界集落の神仏/新潟県上越市柿崎区平沢、群馬県桐生市黒保根楡沢(田中英雄)
【ご挨拶】▼会長退任のご挨拶(大野邦弘)▼新会長就任のご挨拶(川野明正)
【特集】尊名のわからない石仏
▼肥前地方で出会った尊名不詳の石仏(中野高通)
▼尊名のさだまらない石仏-地蔵・観音・庚申-(加藤和徳)
▼秋田県で出会った尊名の判らない石造物(中森勝之)
▼謎と不思議な石仏-埼玉県の石仏から-(門間勇)
▼湯大明神として祀られた鴻池善右衛門ゆかりの贈り物(福原教雄)
【論考】
▼江戸川沿岸の十三仏信仰-十三仏塔と十三仏庚申塔のこと(石田年子)
▼丸石道祖神ノート(八)-丸石信仰の展開(6)山の神との比較から(岡田均)
【本邦石造物研究の歴史Ⅵ】1958年(昭和33年)から63年まで(嘉津山清)
【石彫の現場から】石仏協会と私、石仏を彫りつづけて(倉田辰彦)
【石仏入門㉝】「日本石仏図典」補足Ⅶ(門間勇)
【第47回総会】▼報告▼令和5・6年度役員改選
【その他】▼石仏談話室案内5・6・7月▼石仏交流▼コラム・川崎市多摩区長沢の諏訪神社の護石(清水亨桐)▼第136回石仏見学会報告(門間勇)▼石仏写真展2023報告(長島誠)▼第138回石仏見学案内5月▼賛助金▼編集後記

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日本の石仏178(2022-12)

2022年12月31日 | 


■発行・日本石仏協会 〒254-0031神奈川県平塚市天沼7-59-305(中森)TEL0463-24‐0203
■発売・青娥書房 〒101‐0051東京都千代田区神田神保町2-10-27 TEL03‐3264‐2023
■2200円
【表紙】▼六地蔵石塔/川崎市麻生区片平の修廣寺(高橋俊昭)
【写真】▼子を抱く観音/栃木県足利市猿田町(𠮷田信吉)▼カイコの女神たち/群馬県下仁田町、山梨県北杜市(下平武)▼佉羅陀山地蔵大菩薩/山梨県北杜市須玉町の海岸寺、素朴な二尊仏/山梨県須玉町の海岸寺(中野高通)▼石碑に刻された仏像・准胝観音菩薩坐像(窪世祥彫刻)/東京都杉並区の大円寺(嘉津山清)
【特集】地蔵アラカルト
▼お地蔵さん(中野高通)
▼宮城・仰返り地蔵▼宮城・虫喰地蔵菩薩▼秋田・ケダニ地蔵▼群馬・水子地蔵▼群馬・水子地蔵▼群馬・子育地蔵▼群馬・下郷の子育地蔵▼埼玉・見返り地蔵▼埼玉・六臂の地蔵菩薩▼埼玉・化仏のある地蔵菩薩▼埼玉・菩薩形の六地蔵菩薩▼埼玉・笠地蔵菩薩▼埼玉・目疾地蔵菩薩▼埼玉・坐立の六地蔵菩薩▼埼玉・五道安楽の地蔵菩薩▼埼玉・手錫杖の地蔵菩薩▼埼玉・くよづかのべったら地蔵菩薩▼埼玉・見返り地蔵菩薩▼埼玉・無腮地蔵菩薩▼埼玉・声聞形地蔵菩薩▼埼玉・愚痴聞き地蔵尊▼千葉・血流地蔵▼千葉・えんが地蔵▼千葉・西向き地蔵▼東京・落馬地蔵▼東京・仲良し地蔵▼東京・しばられ地蔵①▼東京・踏切地蔵▼東京・お茶あがれ地蔵▼東京・一言地蔵▼東京・焙烙地蔵▼東京・しばられ地蔵②▼東京・鳥を持つ地蔵菩薩▼東京・塩地蔵菩薩▼東京・水子塚地蔵尊▼東京・燈籠火袋角の六地蔵菩薩▼東京・蕎麦喰い地蔵菩薩▼東京・一石十二地蔵菩薩▼東京・二童女地蔵菩薩▼東京・思惟形地蔵菩薩▼東京・鍋かぶり地蔵菩薩▼東京・阿弥陀三尊六地蔵菩薩▼神奈川・宮ノ下地蔵尊▼神奈川・早苗地蔵▼神奈川・子抱地蔵①▼神奈川・子抱地蔵②▼神奈川・いぼ取り地蔵▼神奈川・水呑地蔵▼神奈川・腹帯地蔵▼神奈川・舟地蔵▼神奈川・厄除地蔵▼神奈川・恵母地蔵▼神奈川・泣き地蔵▼神奈川・腮無地蔵▼神奈川・御姫地蔵▼新潟・三面地蔵菩薩▼新潟・徳利を背負ったお地蔵さま▼新潟・砂糖なめ地蔵▼新潟・一石六地蔵▼富山・藪田石製地蔵半跏像▼富山・福富地蔵尊(バット地蔵)▼山梨・子守地蔵▼長野・笠地蔵▼京都・化粧地蔵▼京都・京都賽の河原の地蔵さま▼兵庫・嘴崎いぼ取り地蔵▼岡山・鉄砲地蔵▼岡山・油地蔵▼山口・三日月地蔵▼熊本・往生院の方牛地蔵▼熊本・愛宕神社の将軍地蔵▼熊本・延命寺の賽の河原地蔵▼宮崎・中ノ尾の供養地蔵
【論考】
▼丸石道祖神ノート(七)丸石信仰の展開(5)男女双体道祖神像との比較から(岡田均)
▼本邦石造物研究の歴史Ⅴ戦後から1958年(昭和33年)(嘉津山清)
【石仏の風景】④倉田辰彦作「稚児地蔵」(関根文範)
【石仏入門】32「日本石仏図典」補足Ⅵ(門間勇)
【石仏談話室】第303回22年6月▼山元環樹「狛犬千万無量-知れば知るほど面白い参道狛犬の世界」(中野高通)▼山下立「日本狛犬史から見た石造狛犬」(中森勝之)/第304回22年7月▼横山知世子「読売新聞社所蔵の妙見菩薩像について」(中野高通)▼三明弘「私見、江戸時代の庚申信仰」(三代川千恵子)/第305回22年9月▼前田重朗「大室山の石仏」(中野高通)▼長島誠「二〇二二干支の虎像を訪ねる」(前川勲)
【第43回石仏公開講座】
▼小島隆司「観音の女神性」(門田春雄)
▼下平武「民間信仰の中の動物石像-オオカミを中心に(中森勝之)
▼中森勝之「災害の石仏-伝承・供養と遺戒の石造物」(中野高通)
▼小高春雄「房総の大名・旗本墓」(三代川千恵子)
【その他】▼バス石仏見学会報告「庚申塔を中心に湘南の石仏巡り」講師・中森勝之(三代川千恵子)▼石仏交流▼日本石仏協会第47回総会のお知らせ▼第137石仏見学会案内「横浜市港北区綱島・大倉山周辺の石仏巡り」▼バス石仏見学会案内「千葉県東総地方の石仏巡り」▼編集後記

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日本の石仏177(2022-08)

2022年08月15日 | 


■発行・日本石仏協会 〒254-0031神奈川県平塚市天沼7-59-305(中森)TEL0463-24‐0203
■発売・青娥書房 〒101‐0051東京都千代田区神田神保町2-10-27 TEL03‐3264‐2023
■2200円
【表紙】コロナ禍の三密/宮城県柴田町船岡の大光寺の五百羅漢(田中英雄)
【写真】▼三十三夜塔/佐賀県嬉野市塩田町の上福天神(森満也)▼邑楽・海老瀬の青面金剛/群馬県板倉町海老瀬(細田秀明)▼氏家・勝山の観音様/栃木県さくら市氏家の勝軍地蔵尊(細田秀明)▼子抱地蔵尊/東京都青梅市和田の徳昌寺(小川洋子)▼子抱地蔵尊/埼玉県さいたま市西区の永泉寺(小川洋子)▼馬頭観音/長野県伊那市高遠町西高遠(久野秀晴)
【特集】災害の石仏
▼伝承、供養と遺戒の石造物(中森勝之)
▼房総半島元禄津波の供養塔(三明弘)
▼天明大飢饉の供養塔-浅間山大噴火と異常気象-(門間勇)
▼長崎・熊本 寛政四年の大津波による石造物について(前川清一)
【論考】
▼大阪府下最古の石造狛犬-丹後半島型石造狛犬の展開から見た関大明神社像-(山下立)
【石幢探訪】②山梨県の室町時代前期の石幢(高野幸司)
【私の石仏案内】
▼行田市自昌寺の青面金剛/埼玉県行田市鎌塚の自昌寺(門間勇)
▼准胝観音の三界萬霊塔/富山県富山市月岡(平井一雄)
【石仏入門】30「日本石仏図典」補足Ⅴ(門間勇)
【会員の広場】▼石仏=地蔵さま/富山県西部(尾田武雄)▼「石宗調刻」銘がある庚申塔/横浜市緑区東本郷町(伊東英明)▼不思議な石額を発見!調べてみると/さいたま市中央区(寺内慎一)▼明星輪寺の虎像/岐阜県大垣市(新井るい子)▼石灰岩質角礫岩で造られた石仏/埼玉県飯能市(椙田道行)
【石仏の風景】③羽前国「伊豆神社」について(加藤和徳)
【石仏談話室】第300回22年3月▼玉井ゆかり「護符からわかること-おふだ調査から探る庶民の願い・信仰」(中野高通)▼坂口大和「仏教なんでも相談室」(中森勝之)/第301回22年4月▼森満也「肥前佐賀の二十三夜塔」(中野高通)▼田中英雄「会津中街道の石仏」(前川勲)/第302回22年5月▼蕨由美「八千代の万治の三猿三面彫り庚申塔と同系塔の広がり」(中野高通)▼中森勝之「秋田県大平山の三吉大神」(門田春雄)
【その他】▼石仏交流▼第133石仏見学記報告「川崎宿と川崎大師周辺の石仏」講師・中森勝之(門間勇)▼バス見学会報告「千葉県安房のやぐら、仏教説話と石仏巡り」講師・三明弘(三代川千恵子)▼第134回石仏見学会報告「千住宿の石仏」講師・矢吹嘉朗(門間勇)▼第43回石仏公開講座▼2023石仏写真展作品募集▼バス石仏見学会案内「神奈川県・庚申塔を中心とした湘南の石仏巡り▼第135回石仏見学会案内/市川を歩く」▼第136回石仏見学会案内「埼玉県越谷の石仏探訪▼賛助金▼編集後記

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「猫、蛇の石造物論考」

2022年08月04日 | 

 宮城県・村田町歴史みらい館の石黒伸一朗氏から、猫蛇の石造物の関する論考などをいただきました。

「福島県内で新たに調査した猫に関する石碑と石造」福島の猫石造の報告は県北地方が主でしたが、今回は県南部からの報告も数カ所あるのが注目されます。

「宮城県南部の蛇供養・蛇霊神などの石碑」蛇関係石造物の造立目的を石黒氏は「蛇の祟り封じ、鼠除け、養蚕神、商売繁盛、水神という性格を有する」としています。

「福島ねこづくり展」
2022年7月23日~8月21日
福島美術館(福島市森合字西養山)
 1章 見つけた! 美術のなかの猫たち
 2章 お願い!猫神さま 川俣町猫稲荷人神社の絵馬たち

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「国々名山高山道志るべ」

2022年06月30日 | 



 野田市の石田年子様より、泉永堂が出したこの国の山を格付けした「国々名山高山道志るべ」をいただきました。この国の山を東西に分け、それぞれから95座。これに行司・差添・世話役など14座を加えて204座が名を連ねた番付表です。
 行司役は富士山。この手に番付表は大関から始まるのが常で、東は横関鳥海山、関脇浅間山、小結立山と続きます。以下東の95座は見当がつかない山も若干ありますが、ほとんど登っています。しかし西はわからない山、登っていない山ばかりです。
 この番付は江戸時代の末期ころのものでしょうが、何をもって格付けの基準としたかが興味あります。一般的には信仰の大きさ、参拝者の多さなどが基本になるのでしょうが、これといった神社がない浅間山や萬代山(磐梯山)が上位にいるのは、街道沿いの名山なども重要視されているようです。
 詳細にみると面白い発見があります。日光白根山は上州白根山となっているのは、信仰の道が上州から発展していたためでしょう。越後の八彦山(弥彦山)が上位に入りながら越後を代表する米山が欠けているのは淋しいところです。
 泉永堂は江戸馬喰町にあった版元で、この山の格付けはじめ温泉や祭礼など番付表を作るのが得意だったようです。

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