羽前の石燈籠研究―置賜の月夜燈-
加藤和徳
2020年7月、蓬莱波山形文庫
『羽前の石燈籠研究―置賜の月夜燈-』をいただきました。この本は、山形県の米沢市を中心とした置賜地方の石造物を後世に残すための、これまで調査してきた石造物を種類ごとにまとめて出版を続けている加藤氏、今回は石燈籠をまとめた一冊です。
古くは仏堂の前に一基立てられた燈籠は、左右一対になるのは室町時代末期から。これが近世になると神社仏閣ばかりでなく庭園なでにも立てられるようになったという。その形は上から宝珠・笠・火袋・中台・竿・基礎で、中台と基礎にある蓮弁が仏教に関係していた名残を留めています。しかし、置賜地方の近世の石燈籠の形はこれとは若干異なる造りです。四角の軒の薄い笠、四角の中台、角柱の竿と、すべて簡素な造りであり、竿に「月夜燈」銘があります。この形と「月夜燈」がどこからきているのかも追及するのがこの本の中心です。
第Ⅰ章 石燈籠
第一節 石燈籠
1石燈籠の概要
2石燈籠の構成
3辞書でみる「燈」
4造立目的の石燈籠
5法塔と御神燈油供養
第二節 県内の石燈籠
1中世の石燈籠
2承応期までの石燈籠
3置賜の層塔型石燈籠
第三節 石燈籠名称の分類
1分類の概要
第四節 石燈籠の刻銘図
第Ⅱ章 石燈籠 月夜燈の研修
第一節 月夜燈
1置賜地方の石燈籠
2月夜燈の造形推移
3月夜燈の形態
4銘文
5月夜燈の造立年表
6市町別経緯度
第二節 満月碑と新月伐採
1満月の碑
2置賜の新月伐採
第三節 月夜燈の刻銘図
第Ⅲ章 雪燈籠
第一節 米沢と弘前の雪燈籠まつり
1上杉雪燈籠まつり
2弘前城雪燈籠まつり
読んでみたいと思うのですが、Amazon等で検索してもヒットしません。
もしご存じでしたらご教示ください。
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