偏平足

里山の石神・石仏探訪

里山の石神端書153 薬師堂(埼玉県越生町)

2023年01月14日 | 里山石神端書

埼玉県越生町越辺川・下ヶ戸薬師堂


 古いお堂の下ヶ戸薬師堂。境内の石燈籠に「武刕入間郡黒山村/薬師堂/村々心信竒進/文政十二年丑(1829)」銘があります。



 この薬師を黒山の人たちがどれほど信心していたかは、本堂の長押(なげし)に貼り付けられた寄進者名からもわかります。そのお堂も、いまは立ち寄る人も少ない様子で、古い薬師如来と十二神将があるというお堂内を見ることができません。

 石仏は薬師堂脇に胸中央に両手宝珠を持つ地蔵菩薩が一つ。銘から尼僧の墓石のように見えます。
 ここまで越辺川周辺の寺社には町で立てた案内がありました。しかしこの薬師堂には何もなく、お堂そのものが荒れるにまかせているようにみえました。この薬師堂に来る前に訪ねた平倉の菩提寺(地図の青丸)は見つからず、地元の人に訪ねると、とうの昔に廃寺となって今は畑になっているとのこと。国土地理の地図に明記された寺社も、実際は消えてしまったところにときどき出会います。
(地図は国土地理院ホームページより)


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