群馬県みなかみ町東峰・金泉寺の五色蓮華(ごしきれんげ)
金泉寺は青銅の緑色屋根が特徴の修験の寺。庚申塔が並ぶ道を入ると「神変大菩薩」と「日限地蔵大菩薩」の石塔が立っています。神変大菩薩は役の行者、日限(ひぎり)地蔵の日限は日を決めてお参りすること。
小さな境内に蓮を植えた幾つかの鉢が置かれていました。住職がそだてているもので、蓮には青・黄・赤・白・黒と五つの色があるといい、黒の蓮華を探しているというのです。寺にある五色の未敷蓮華も見せていただきました。仏教の五色の意味はいろいろあるようですが、青(緑)は如来の髪の色、黄は身体、赤は血、白は歯、黒(樺)は袈裟が知られています。
修験の金泉寺は、中世に天台系熊野修験をまとめた本山派・聖護院門跡本山派。門跡は皇族が住職を務めた寺で、寺紋は皇室の印である菊の紋に、修験の象徴である法螺貝を入れた菊法螺貝です。金泉寺の賽銭箱にはその寺紋が輝いていました。
(地図は国土地理院ホームページより)