偏平足

里山の石神・石仏探訪

里山の石神端書170 大日如来(千葉県長南町)

2023年03月14日 | 里山石神端書

長南町小生田上・小生田行堂の大日如来

 小生田の行堂は民家風の建物、玄関の上に「小生田行堂」の看板がかかっていました。

 いまでいう集会所のようなもので、内部に祭壇を設え、出羽三山講の人たちが三山に出かける前にはここに籠って身体を清め、毎月の8日にはここで地域の安全や五穀豊穣を祈願するそうです。



 行堂の前に石造物が並んでいました。石仏はいずれも出羽三山の湯殿山の本尊大日如来です。古いのは①「享保四(1719)」の胎蔵界大日、次に②享和十一年(1726)の金剛界大日と③「明和四年(1767)の金剛界大日の三体。①②は墓石です。この地方の出羽三山講は講員の葬儀も行っていたそうで、墓石にも三山の象徴である梵天を立てているところがあります。


 出羽三山供養塔もあり、三山銘のしたに芭蕉の俳句が刻されていました。
「雪能峯以久つ久津禮て月の山」
「加多羅禮怒湧登迺仁奴良須當毛東迦那」
「涼し左や保の三可月能羽黒山」
(地図は国土地理院ホームページより)


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