なんかもう本当に久しぶりの、まともな戦闘シーンです。否、作中では半月と経っていないのですが。
長かったなー。そしてフィオレンティーナの影が薄いですね。エルウッドも。書き始めた当初はフィオレンティーナがヒロインのはずだったのに、どうしてこうなった?
今回のテーマは吸血鬼対魔女ですね。
ちなみに前回の対キメラ戦は、実際には俺の中では吸血鬼対獣化兵《ゾアノイド》でした。エイリアンVSプレデター . . . 本文を読む
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アルカードが先にリビングの扉を開けて中に入る――蚊取り線香の灰の匂いが残っているのは、昨夜ここを離れるときにアルカードが買ってきた金鳥の渦巻き状の蚊取り線香を三十本くらい、一気に火をつけて置いていったからだ。
たぶん蚊取り線香が燃えている間は、まるでバルサンでも焚いた様な有様だったに違い無い――せっかくハウスクリーニング業者が突貫作業で清掃してくれたのだし、壁や天井が煤けてい . . . 本文を読む
女はしばらくの間、品定めする様にこちらを眺めていたが、
「……ふむ。潤沢な魔力を持ってるから滋養にはちょうどいいと思って引きずり込んだのだけれど――なるほどね、駆け出しの魔殺しだったのね。道理で――まあ一緒にいた二体の吸血鬼に比べると、たいした力でもないけれど」
地味に失礼なことを言いながら、女が腕組みする。
「それでも、さっきの三人に比べればはるかに強い魔力――貴女たちを喰らっただけでは、あ . . . 本文を読む