MOA美術館ロビーからの眺望
熱海のMOA美術館で春恒例の国宝「紅白梅図屏風」展が行われて
います。そこで、本土で最も早く咲く桜の「あたみ桜」の花見をかねて
行ってきました。
狭くてややこしい道を登って行くと、間もなく立派な美術館です。車で
すと建物の3階入り口からの入館ですが、バスだと1階の玄関から
で、入るとまず壮大なエスカレーターで驚いてしまいます。およそ10
分近くは乗っているでしょうか、なかなか展示室入り口に到達しませ
ん。昔、まだエスカレーターが今ほど普及されていなかった時にはこの
長大なエスカレーターにまず度肝を抜かされたものでした。
お目当ての国宝「紅白梅図屏風」です。
(MOA美術館のHPより転載)
左右にリアルに描かれた紅白の梅と中央に堂々と流れる抽象化され
た水流がまさに渾然一体となって見事なハーモニーを奏でています。
それに加えてリズム感に溢れているようにさえ観ることが出来ます。観
ていて不思議な気持ちにさせられました。
鑑賞疲れを癒そうと美術館の庭園を散策した時に梅が咲いていました。
「あたみ桜」は熱海市の木に指定されていて、河津桜よりも一ヶ月
も早く咲く、本土では最も早咲きの桜だそうです。有名な場所としては
姫の沢公園や糸川遊歩道ですが、今回は時間の都合で糸川遊歩道
に行って見ました。
全体的には6分咲き程度でしたが、写真のようにほぼ満開の樹も何
本かあってお花見気分をまあまあ味わえました。(2月7日撮影)
熱海桜は「カンヒザクラ」と「ヤマザクラ」から生まれたそうで、遠目に
は「ヤマザクラ」のように見えます。
「あたみ桜」の特徴としてひとつの枝に早咲きの花芽と遅咲きの花芽
とがつくので一ヶ月くらい桜の花を楽しむことが出来ます。
花は写真ですと大きく感じられますが、実際は小振りで可憐な、可愛
い桜です。
夜はライトアップがあるとのことでしたが、なにぶん寒いうえにかなりの
強風だったのであきらめました。