久しぶりに青空が見えた日でした。
夏の午後を眺めておれば永遠にねじれの位置にある橋と川
三階の窓より見られていることに気づかず誰も橋わたり来る
松村正直 「ドトールコーヒー京都四条大橋店」
歌集『風のおとうと』より
この席に松村さんは座りしか四条大橋ほとりのドトール
今朝のプリンセス
この葉はおいしいのでしょうか?
すっかり食べられてしまってます(悲)
潮流 (5月23日)
「赤い顔に尻、尾を使いこなせる動物だという日本人のサル観は、大変奇妙なものだと言える。」先日、
97歳で亡くなった霊長類学者の河合雅雄さんが著書に書いています。▼大抵のサルの顔は黒か肌色が普通
で、尾を手のように自由に使えるサルは異端者なのだと。日本で戦後まもなく始まった霊長類研究の黎明
期を知り、ニホンザルのイモ洗い行動やゴリラ、ヒヒなどの社会構造を研究しました。▼雪が降る山に囲
まれた兵庫県篠山市の自宅を訪ねたのは15年前です。幼少期のことなどの話を聞きました。当時は治る見
込みのないとされた小児結核に小学3年生の時にかかり、学校には半分しか行けませんでした。▼だからと
いって療養に専念するのではなく、もっぱら野山に遊び、家では多くの動物を飼いました。「子スズメが
ぼくの肩に乗って、ぼくが持つお茶わんのえさを食べて」と楽しそうに振り返っていました。初年時代の
楽しかった思い出は、困難を乗り越えるためのエネルギーの根源になり得るといいます。▼サルから人間
への進化の過程を研究し、「人間とは何か」に迫ろうとする霊長類学。それに興味を持った契機は戦争で
した。「残虐な戦争を起こす人間とは何なのか、出発点から知りたい。」そのことを長い間語ることなく
言えるようになったのは定年を過ぎてから。▼そして、人間の幸福とは何かを考え直す研究機関をつくり、
世界に発信したらどうかと語っていました。「日本は戦争放棄をうたってきた国としてその資格がある」
とも。
(しんぶん赤旗より)