ケアトリハ

介護とリハビリの仕事をしている方、目指している方、介護やリハビリってどんな世界なの、という方に読んでいただきたいです。

イラストも描いてます

2020年02月19日 | その他
この場を借りて、宣伝させていただきます^-^

私、つたないながらもイラストを描いております。
イラストACさんで「りょう」の名前で登録しております。



よろしければ、覗いてやってください(*^-^*)

理学療法士としても、元介護士としても、これからもたくさんの方に、健康と幸せな生活のための、運動やリハビリ面からのちょっとしたお話を、お伝えしてまいります^-^ どうぞ、よろしくお願いいたします。

本来の介護老人保健施設の役割

2020年02月18日 | 高齢者施設
病院は退院できるのですが、引き続き介護が必要な状態になりますと、介護老人保健施設という、病院と自宅の中間にあたる施設で、もうしばらくの間、リハビリを受けて生活動作のさらなる回復を目指して入所することがあります。

自宅に帰って、身の回りの動作を安全に行うためには、ベッドからの起き上がりや立ち上がり、時には車椅子などへの乗り移り動作(これを「移乗動作」といいます)を自立して行えるようになる必要があります。

そのため、介護老人保健施設ではリハビリも行いますが、生活の中にも運動の機会を組み込むために、介護士さん達とも協力して、積極的に利用者さんの動作の自立を目指します。

と、これが本来の介護老人保健施設の役割なのですが、実際にはそんな対応をしていない施設もあります。
利用者さんの動作能力のうち、どうしても足りない部分(例えば筋力など)を介助することで自立に近づけるのが本来のところ、「動作を待っていたら間に合わないから」という理由で介護士さんが全部手伝ってしまう、いわゆる「全介助」をしてしまう職員さんもいます。
その職員さんの気持ちも分かります。 「18:00の夕食の時間までに全員食堂にお連れしないと、食事介助が間に合わないし…、休憩に入る職員さんが入れないと俺が怒られるし…、俺だって休憩に入りたいし…」なんて気持ちで、全介助で進めた方があれこれと早く済みますからね。



でもそうすると、本来の介護老人保健施設の役割とは程遠くなってしまいます。


正直、私も20年くらい前、介護士として働いていた時は、こんな風に弱音を吐いていました。
でも、理学療法士になって、やっぱり介護老人保健施設で働く以上、その役割を果たさなくちゃいけないと思うようになりました。

そこで介護老人保健施設で勤務する介護士さん達に提案です。
どうしてもマンパワーの足りないことが、ついつい過介助になってしまいます。 そこで、早番や遅番、夜勤と入れ替わるような「デイタイム(10:00~16:00頃)」以外の時間は職員が少ないため、多少なりとも介助が多くなってしまっても目をつぶり、職員が多くいるデイタイムは、利用者さんの個々に合わせた、適切な介助量で対応する、というのはいかがでしょうか? もちろん、この動きを取るためには、全職員の理解と協力がないとできませんですが、これならばご利用者さんの身体活動の機会を、今まで以上に作ることができますよね。

少しでも入所されているご利用者さんの運動の機会を、過介助によって妨げないよう、できることから始めていくと、本来の施設の役割が担えるようになると思います。

老いては子に好かれよ

2020年02月16日 | 介護
もし、介護が必要になってしまい、自宅で生活を続けることが難しくなった場合、いわゆる「老人ホーム」に入居する、という選択肢が浮かびます。

もし、介護施設に入居すると、30~40歳代の介護職員さんにお世話になることでしょう(クリックすると厚生労働省の資料に飛びます)。

80歳代の方からしますと、30~40歳代の人は、「子ども」よりは年齢が下になりますが、「孫」というほどでもありませんでしょうか?
いずれにしても、若い職員さんにお世話をしてもらうことになるでしょう。

40歳代の方は「団塊ジュニア」と呼ばれ、就職氷河期を過ごしてきました。 30歳代の方は「ポスト団塊ジュニア」などとよばれ、いわゆるゆとり教育を受けた世代ともいえます。

そんな介護施設でがんばっている職員さん達も、当たり前ですが「人」ですので、好き嫌いもあるでしょうし、時には機嫌の悪い様子を前面に出して「今、私は忙しいんだから、つまらない用事で声なんかかけないでよ」と言わんばかりの方もいます(^-^;

もしも、皆さんが介護施設に入居することになった場合、少々申し上げにくいのですが「プライドを少々捨てて、かわいがってもらえる高齢者になる」ということをお勧めします(^-^;

おかしな行動をとって笑わせろ、とか、バカのふりをしろ、ということではなく、愛想のよい、声をかけられたら「何だい^-^?」といった感じで明るく返事ができるような、そんな愛嬌のある入居者となられるといいと思っています。

可愛らしい入居者さんは、往々にして丁寧に対応してもらえます。 同じ利用料を払っていたとしても、やっぱり介護職員さんも人ですので、「好きな人」には、より丁寧に対応してしまうという現状には、ちょっと納得いかない気もしますが…。
私が介護施設で働いている頃、後輩の職員に対して、利用者さんの「チャームポイント」を十分に伝えるようにしていました。 そうすると、後輩達は皆、そのチャームポイントを意識して、そのうち丁寧な対応になっていくものでした。

「老いては子に従え」といいますが、介護の世界では「老いては子に好かれよ」といえるように思います^-^

肩コリや腰痛の予防は、歯磨きと一緒

2020年02月15日 | リハビリ・医療
歯磨きは、皆さんにとって、すっかり生活動作の一部になっていることと思います。

朝起きたら顔を洗い、食事を済ませたら歯を磨く。
昼食を食べて、コーヒーを飲んで、一息ついたら歯を磨く。
夜、寝る前に、トイレを済ませて歯を磨いて床につく。

歯磨き自体は、長くても2~3分程度で済ませていらっしゃると思います。

その目的は「虫歯予防」ですよね。
ですから、「歯が痛くなってから、慌てて歯を磨く」という人は、めったにいないと思います。

では、肩コリや腰痛・膝痛の体操はいかがでしょうか?
朝起きて、顔を洗い、歯を磨いて、首や肩を十分動かす。
昼食を食べて、コーヒーを飲んで、一息ついてから腰を伸ばす。
夜、寝る前に、トイレを済ませて膝を曲げ伸ばししてから床につく。

こんな方は、なかなかいらっしゃらないと思います。

歯磨きと違って、肩コリや腰痛・膝痛は、「痛くなってから、慌ててストレッチングをしたり、病院に通ったり」することが多いと思います。

私は、理学療法士として、地域の方や患者さん・利用者さんに対して講話などでお話しをする際に、よく次のようにお伝えしています。

「肩コリや腰痛・膝痛の予防は、歯磨きと一緒です」

毎日コツコツと、一度に行うのは2~3分でも結構ですので、それを朝・昼・夕や晩に、少しずつ、でも毎日行っていただきます。
首や腰が痛くなってからストレッチングや運動を行うのではなく、痛みの予防のために、毎日コツコツと歯磨きのようにストレッチングを行いましょう。

言うは易くて、行うは難し、なのですが…^-^;

歯磨きと一緒で、「予防」が大切ですね。

素敵な職員さんは、皆で守りましょう

2020年02月14日 | リハビリ・医療
寝たきりの患者さんのリハビリを、患者さんの病室で行うことがあります。
4人部屋の病室ですと、カーテンで仕切られています。
そんな時、同室のカーテン越しの隣のベッドから、そのベッドの患者さんと看護師さんとの会話が聞こえてくることがあります。

看護師さんは、私が隣にいることを知ってるか知らないかは分かりませんが、おそらく聞かれているとは思っていないと思われます。
「お体の具合はいかがですか?」
「まだ、痛みますか?」
「そうですね…、早く落ち着くといいですね」



とても丁寧で、患者さんのお気持ちにそっていて、隣で聞いていてとても気持ちよく嬉しく思うことがあります。
こんな看護師さん、時には介護士さんなど、そんな職員さんにはこれからもぜひぜひ活躍していただきたいと思っています。
ですから、私はそんな職員さんには、「先ほどの声掛け、そばで聞いていてとても気持ちよかったです。 ありがとうございました」とお伝えしています。

こういう、優しくて患者さん思いの職員さんは、時に同僚からねたまれていじめの標的になることがあります。 患者さんからの人気が気に入らないのかも知れません。 患者さんと親身に話をしているとどうしても時間がかかりますが、それに対して「仕事が遅い!」とか、「無駄話が多い!」などと言っていじめの対象にしていくことがあります。
いじめが続くと結果的に辛くなって退職してしまいます。 こうなると、優しくて患者さん思いの職員さんが減っていきます。

だから、少しでも優しくて患者さん思いの職員さんが気持ちよく仕事を続けられるように、私は声掛けをするように心がけています^-^ 良いことをしていて、その行為に嬉しい評価が戻ってくる、そんな当たり前のことを、もっと医療や介護の現場に浸透させていきたいです。

これをご覧の皆さんにも、ぜひ優しくて患者さん思いの職員さんに、気持ちよく仕事を続けてもらえるようにお声をかけていただきたいと思います。