狼にとても大切に育てられた
ウサギがいて。
ある日、他のウサギに初めて会って。
とても居心地の良さを感じるの。
あ、おんなじだーって。
狼は、
狼が生き抜いた知恵を、自分が死んだ後にもウサギが生きていける様にと愛ゆえに教えてきただけなのだけど。
ウサギには、
ウサギの生き方があったんだよね。
でも実は、他のウサギは沢山いたの。
狼と一緒にいたから知らなかっただけ。
沢山のウサギ。
狼とは全然違うけど、
ウサギも意外とそれぞれ違う。
その中に、
他のウサギとは違う特別なウサギがいて。
他のウサギからすると「お”ぇー」な事かも知れないし、特別なウサギも自分のそんな所が嫌いかも知れない。
でも、ウサギにとっては凄く良いの。
自分もみんなも持っていないのに、
特別なウサギだけが持ってるの。
それで、特別なウサギも初めて気づくの。
自分が特別な1人だった事を。
⬛︎ あとがき
アイデンティティはその人自身。
その否定は自分を否定される事だから、
とてもつらすぎますよね。
大切なのは、
特別に逢った時「特別だよ」と言え信じて貰える様に自分の特別は何かを把握しておく事。
それは、狼や狼のウサギにもならない為に、相手選びを間違えない事へも繋がると思うので。
心の奥の大切な物を『ウサギ』に、
それを傷つける物を捕食者である『狼』として表現しました。
また、自立への手助けにもなったら良いなとも思っています。そうなると狼は他者でなくウサギの内にある物になるのかなと。
まぁ、単にウサギが好きなんですけどね!