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「画家 小松崎 茂」展へ

2024年12月20日 | アート


小松崎茂(1915-2001)と言えば、私には子供の頃からプラモデルの箱絵や冒険小説の挿絵で馴染み深い作者、挿絵画家です。イラストレーターという呼び方がまだなかった時代に各方面で才能を発揮、一世を風靡しました。
小松崎茂は昭和26年から柏に住み画業に専念しました。その縁で柏市内で展覧会が開催されるというので初日に観てきました。

会場には、やはり、私と同年配と思われる人が多く、しきりに「懐かしい…」という呟きが聞こえ、原画を熱心に見つめる姿が見られました。高齢者に交って、不思議と若い女性もみかけました。

当時、ミリタリーやメカニックでは、よりリアルに描ける作者がいないこともなかったけれど、人物も含めて前向きなオーラとも言うべきものが感じられるのは彼しかいなかった。人物も船や飛行機あるいは雲や波までもが意思を持っているかのように感じる絵、ドラマのある絵が彼の絵だと思います。異能の画家と呼ばれる所以でしょうか。


初めてまじかに原画を見ましたが、印刷では分からなかった繊細な筆遣いを見ることができます。また、彼本来の画風とも言うべき絵画作品も鑑賞できましたが、やはり、私としては航空機や軍艦の威容が彼に相応しいように思われました。とは言え、戦時中も彼は兵器の絵を描いていましたが、好んで描いていたのではなかったようです。

会場は、絵物語、サンダーバード、松本徽章工業コレクション、東京の街並みスケッチなどに分かれて展示されていて、作家の多様な一面が分かるように工夫されています。
気がつけば、予定の時間を大幅に超過していました。

小松崎茂(ウィキペディア)

「画家 小松崎 茂展:生誕110周年記念」(小松崎茂ONLINE美術館、柏市文化・交流複合施設パレット柏共催、柏市・柏市教育委員会、株式会社千葉日報社後援) 2024年12月20日(金)~28日(土)、パレット柏(柏市柏1丁目7番1-301番)で開催。