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ようこそ、チェロローグ + へ!
いつまでたっても初心者のモノローグ
音楽や身の回りを気ままに綴っています

初めてのグランドピアノ

2024年11月22日 | 洋琴アルバム


先日、生れて初めてグランドピアノを弾きました。
思い出すのは中学校の音楽室。ピアノの黒い布のカバーをちょっとだけ開けて、ブルマー姿のT子さんが立ったままポロリポロリと弾いていたのを遠目に見ていました。当時の風潮もあり「ぼくにも弾かせて…」などと言う勇気などあるわけもなくそのままうなだれていたのですが、それがグランドピアノの姿を間近に見た最初でした。
それから60年近くが過ぎ去り、活発で体育が得意だったT子さん、今どうしているかな…(以上、回想終わり。)

そのブルマー・グランドピアノ事件以来、グランドピアノには縁もなく指一本触れたこともありません。
現在、通っているピアノ教室はアップライトピアノですが発表会は小ホールのグランドピアノです。ぶっつけ本番でグランドピアノを弾くのは不安なので、多少はグランドピアノというものに慣れてから初の発表会に臨みたいと考えたわけです。家族や知人の前で醜態は晒したくないし…


以前読んだ『老後とピアノ』の著者、稲垣えみ子さんはピアノを持っていないので、知人のカフェで使われていないピアノを借りて練習したとのこと。そういう環境が自分にもあればいいなと考えていた時に閃きました。世の中には貸しスタジオというものがあるではないか。ピアノだってあるに違いない。
早速、ネットで調べてみると自宅周辺にいくつか存在することが分かりました。そして、条件が合ったそのうちのひとつを予約しました。

そういうわけで、生れて初めてグランドピアノを弾くことができたというわけです。
最初、立派なヤマハのグランドピアノとご対面した時はさすがに血圧が上がりました。黒い布はありませんでしたが、漆黒のボディにあの日のトラウマが蘇るようです。心の中で言っていました。ぼくも弾いていいですか…

そんなことはともかく。
結果は、グランドピアノだから上手くなるというわけではなく、自宅の練習と同じレベルをそのまま反映するということ。つまり、同じミスを連発!…
ただし、音が違います。目の前から音が湧き出る感じがします。そして、音の混ざり具合というのか、それがとても緻密で雰囲気があります。当たり前ですが、電子的に再構成しているという感じではなく、ハンマーが叩いた音が生で混じり合う現象を確認できるのです。つまり、自分の指で音を作っている実感があります。
しかし、このことはそれだけグランドピアノの音作りに繊細さが要求されるということ。自ら不安を煽ることをしでかしてしまったようです。

Panasonic / LUMIX LX9