先週の土曜日、劇団新感線の舞台「薔薇とサムライ」を観に、赤坂ACTシアターに行ってきました。
来年に30周年を迎える劇団☆新感線の30周年興行第一弾ということで、今回は生バンドの演奏も入る"RX=音モノ"のゴージャスバージョン。
主演は劇団の看板役者・古田新太と天海祐希という人気と実力を兼ね備えた2人。
共演にはミュージカル界の貴公子・浦井健治、新感線初参加の山本太郎、最近はミュージカル女優として活躍する神田沙也加、宝塚出身森奈みはる、更に重鎮・藤木孝ら豪華なゲストが結集。
そしてもちろん橋本じゅん、高田聖子、粟根まことら劇団員も勢ぞろいするという、最高の顔ぶれです。
もちろん中島かずき作、いのうえひでのり演出。この組み合わせで面白くないはずはない!
と期待を大にして臨んだのですが、これがもう、想像通り、いや想像以上に面白くって久々にこれはヤバイ!と感じた舞台でした。
新感線って派手なパフォーマンスと笑いが融合した作品がウリで歌に関してはイマイチなんだよな~って思ってたんですが、今回に関しては楽曲の完成度がとても高く、ミュージカルとしても十分に見応えがあったし、
またストーリーもしっかりしているにもかかわらず、新感線らしいおバカな面もちゃんとあるという、いろんな要素が詰まった完璧なエンターテイメント作品に仕上がっていて、ほんと素晴らしかったです。
老若男女、大人から子供まで楽しめる舞台ってそうそうないと思うんですけど、この作品はまさにそんな感じで、よくもまぁこんなに面白い作品が作れるもんだ、と感心してしまうほどです。
普段舞台ではパンフを買わない私が2300円もするパンフを終演後にダッシュで買いに走った位ですからね~。
チケット手に入るもんならもう一回観に行きたいなぁ。
ストーリーも歌も良かったけど、何と言っても役者の皆さん一人一人が輝いていました。
演出のいのうえさんは古田さんと天海さんこの2人ありきの企画だったと言っていましたが、この2人だけでなく役者さんは皆アテ書きしてるんじゃないかという位それぞれの個性が上手く引き出されており、見ていてすごく気持ちが良かったです。
古田新太は2008年に上演された「五右衛門ロック」で人気を博した石川五右衛門役を演じ
(今回は続編ではない)、天海祐希が華麗なドレス姿から凛凛しい軍服姿、女海賊姿と彼女ならではの個性を存分に生かした扮装を次々と披露するのですが、これがもう文句なしにかっこよくて、2人が並んだ時のオーラと言ったらハンパなかったです。
テレビではただのおっさんな古田新太が(失礼)舞台だとかっこよくてセクシーな役が多いんですけれども、石川五右衛門はまさにハマリ役。
高下駄はいて、刀振りまわして暴れ回る姿はめちゃめちゃかっこいいし、ちょっとお茶目な所も魅力的。
天海祐希は私初めて生の舞台を拝見したのですが、足が長くて細くて、美しくてゴージャスで演技も上手くて歌も上手で・・・とにかくスターになるために生まれて来たような人なんですねぇ、なにしててもかっこいいんです、うっとり。
女装も素敵でしたが、男装が素敵すぎて心が奪われっぱなしでした。特に金髪巻き毛、軍服姿はまさにベルバラのオスカル様。似合いすぎなんですけど。
私宝塚にハマる女性の気持ちがやっとわかりました。そんじょそこらの男性より何十倍もかっこいいじゃないですか!!!
天海さんが現役引退していてよかったですよ、現役だったらきっと私劇場通いまくって破産とかしてそうだもの。それ位、ずっとずっと目をハートにさせながら見ていました。
そして隣国の王子役には浦井健治くん。新感線初参加。
ミュージカル「ダンスオブヴァンパイア」以来お気に入りの俳優さん。
品があって強くて優しい貴公子を好演していてますます好きになりました。
天海さんと浦井君のデュエットなんて、鼻血が出そうになる位素敵、歌もめちゃくちゃ上手いし。
いやー今年秋の「エリザベート」絶対観に行かなきゃだわ。
そして聖子ちゃんのお嬢さん、神田紗也佳ちゃんは王女様役。
アイドル歌手としてはパッとしなかった彼女だけど、レミゼでコゼットをやったと聞いてどんな演技するのか気になっていたのですが、彼女ミュージカル向いてると思いました。
やっぱり血は争えないのかな、舞台に立つと光るオーラがあるし、キュートなルックスと甘い声はアクの強い俳優達の中で一際目を引くんですよね。
彼女の他の作品も見てみたいかも。
そしてびっくりさせられたのが山本太郎。
新選組!の左之助のイメージが強い彼ですが、今まで舞台はほとんどやってなかったらしいんです。
それが同じ新選組で共演した堺雅人さんが出演した昨年の「蛮幽鬼」を観て、俺もやらなきゃ!と思ったとのこと。
今回はニヒルなガンマンの役で、なんとソロで歌うシーンが結構あったのですが、これがなかなか上手いんですよ。舞台での演技も堂々として良かったし、絶対これからも舞台やったらいいのにって思いました。
橋本じゅんは、強いものにいい顔をする小悪党役でこの芝居のムードメーカー。
シリアスな演技はもちろん、笑いもしっかり取れるいなくてはならない存在。
今回女装が全然似合ってなくてかなり笑えました。
高田聖子さん、この方もほんと個性的で美しい役もアバズレも何でもこなせるすごい女優さん。今回は悪役でしたけど、それでもどこか憎めない可愛らしさがあって良かったです。
おなじみの粟根さん、宝塚出身の森奈さんのコンビもとても息が合ってるし(森奈さん歌超上手いし)、団員の方々1人1人まで、演技に関して不安要素が全くなかったのがすごいなって思いました。
とにかくこんなに面白くて、歌が良くって、役者の演技が素晴らしくて、見終わってこんなスカっと痛快な気分になった芝居は久しぶり。
舞台ってやっぱいいわ~。
最近は歌舞伎ばかりだったけど、歌舞伎座がなくなる5月からは舞台及びミュージカルを観る機会をまた増やそうかなって思いました。
「薔薇とサムライ~GoemonRock OverDrive 」
赤坂ACTシアター 2010/3/16~2010/4/18
作:中島かずき
演出:いのうえひでのり
作詞:森雪之丞
出演:古田新太、天海祐希、浦井健治、山本太郎、神田沙也加、
森奈みはる、橋本じゅん、高田聖子、粟根まこと、藤木孝
ときは17世紀、ところは日本を遠く離れたイベリア半島の一小国コルドニア王国。
その領海で暴れまわっている海賊の石川五右衛門(古田新太)は、同じくその界隈を荒らしている
女海賊アンヌ・ザ・トルネード(天海祐希)と戦友になり、彼女の船で用心棒をすることになる。
とある港町で、五右衛門は彼をつけねらう賞金稼ぎのデスペラード豹之進(山本太郎)と戦う羽目に。
しかもその隙を突かれ、アンヌは城の兵士に捕らえられてしまう。
城に連れて行かれたアンヌを待っていたのラーカム・デ・ブライボン大宰相(藤木孝)。
王の血筋が途絶えた今は、彼が国を仕切っている。だが、大宰相はアンヌに王になれと告げる。
彼女こそ先王の娘だというのだ。
城に入ったアンヌは、侍女エリザベッタ(森奈みはる)から貴婦人教育を受けるはめに。
社交界デビューのダンスパーティーで、隣国の王子、シャルル・ド・ボスコーニュ(浦井健治)は
彼女にひとめぼれをする。そして、そこにはアンヌを心配して潜入していた五右衛門もいた。
貴族に変装していた五右衛門のことが気になり、うるさくつきまとう大宰相の孫娘の
ポリー・デ・ブライボン(神田沙也加)。
それぞれの思惑が交錯する中、女王としての立場に目覚めていくアンヌはついに"海賊討伐令"を発布。
彼女自ら甲冑を着込み軍を率いて、かつて仲間だった海賊たちに戦いを挑むことになってしまう。
海賊仲間を守るためアンヌと対決する五右衛門。
国王と海賊、立場を分かつ二人の誇りと意地が激突する。
だが、女王擁立の裏には大宰相の国家的陰謀があった。
五右衛門とアンヌ、果たして二人の運命やいかに!?
来年に30周年を迎える劇団☆新感線の30周年興行第一弾ということで、今回は生バンドの演奏も入る"RX=音モノ"のゴージャスバージョン。
主演は劇団の看板役者・古田新太と天海祐希という人気と実力を兼ね備えた2人。
共演にはミュージカル界の貴公子・浦井健治、新感線初参加の山本太郎、最近はミュージカル女優として活躍する神田沙也加、宝塚出身森奈みはる、更に重鎮・藤木孝ら豪華なゲストが結集。
そしてもちろん橋本じゅん、高田聖子、粟根まことら劇団員も勢ぞろいするという、最高の顔ぶれです。
もちろん中島かずき作、いのうえひでのり演出。この組み合わせで面白くないはずはない!
と期待を大にして臨んだのですが、これがもう、想像通り、いや想像以上に面白くって久々にこれはヤバイ!と感じた舞台でした。
新感線って派手なパフォーマンスと笑いが融合した作品がウリで歌に関してはイマイチなんだよな~って思ってたんですが、今回に関しては楽曲の完成度がとても高く、ミュージカルとしても十分に見応えがあったし、
またストーリーもしっかりしているにもかかわらず、新感線らしいおバカな面もちゃんとあるという、いろんな要素が詰まった完璧なエンターテイメント作品に仕上がっていて、ほんと素晴らしかったです。
老若男女、大人から子供まで楽しめる舞台ってそうそうないと思うんですけど、この作品はまさにそんな感じで、よくもまぁこんなに面白い作品が作れるもんだ、と感心してしまうほどです。
普段舞台ではパンフを買わない私が2300円もするパンフを終演後にダッシュで買いに走った位ですからね~。
チケット手に入るもんならもう一回観に行きたいなぁ。
ストーリーも歌も良かったけど、何と言っても役者の皆さん一人一人が輝いていました。
演出のいのうえさんは古田さんと天海さんこの2人ありきの企画だったと言っていましたが、この2人だけでなく役者さんは皆アテ書きしてるんじゃないかという位それぞれの個性が上手く引き出されており、見ていてすごく気持ちが良かったです。
古田新太は2008年に上演された「五右衛門ロック」で人気を博した石川五右衛門役を演じ
(今回は続編ではない)、天海祐希が華麗なドレス姿から凛凛しい軍服姿、女海賊姿と彼女ならではの個性を存分に生かした扮装を次々と披露するのですが、これがもう文句なしにかっこよくて、2人が並んだ時のオーラと言ったらハンパなかったです。
テレビではただのおっさんな古田新太が(失礼)舞台だとかっこよくてセクシーな役が多いんですけれども、石川五右衛門はまさにハマリ役。
高下駄はいて、刀振りまわして暴れ回る姿はめちゃめちゃかっこいいし、ちょっとお茶目な所も魅力的。
天海祐希は私初めて生の舞台を拝見したのですが、足が長くて細くて、美しくてゴージャスで演技も上手くて歌も上手で・・・とにかくスターになるために生まれて来たような人なんですねぇ、なにしててもかっこいいんです、うっとり。
女装も素敵でしたが、男装が素敵すぎて心が奪われっぱなしでした。特に金髪巻き毛、軍服姿はまさにベルバラのオスカル様。似合いすぎなんですけど。
私宝塚にハマる女性の気持ちがやっとわかりました。そんじょそこらの男性より何十倍もかっこいいじゃないですか!!!
天海さんが現役引退していてよかったですよ、現役だったらきっと私劇場通いまくって破産とかしてそうだもの。それ位、ずっとずっと目をハートにさせながら見ていました。
そして隣国の王子役には浦井健治くん。新感線初参加。
ミュージカル「ダンスオブヴァンパイア」以来お気に入りの俳優さん。
品があって強くて優しい貴公子を好演していてますます好きになりました。
天海さんと浦井君のデュエットなんて、鼻血が出そうになる位素敵、歌もめちゃくちゃ上手いし。
いやー今年秋の「エリザベート」絶対観に行かなきゃだわ。
そして聖子ちゃんのお嬢さん、神田紗也佳ちゃんは王女様役。
アイドル歌手としてはパッとしなかった彼女だけど、レミゼでコゼットをやったと聞いてどんな演技するのか気になっていたのですが、彼女ミュージカル向いてると思いました。
やっぱり血は争えないのかな、舞台に立つと光るオーラがあるし、キュートなルックスと甘い声はアクの強い俳優達の中で一際目を引くんですよね。
彼女の他の作品も見てみたいかも。
そしてびっくりさせられたのが山本太郎。
新選組!の左之助のイメージが強い彼ですが、今まで舞台はほとんどやってなかったらしいんです。
それが同じ新選組で共演した堺雅人さんが出演した昨年の「蛮幽鬼」を観て、俺もやらなきゃ!と思ったとのこと。
今回はニヒルなガンマンの役で、なんとソロで歌うシーンが結構あったのですが、これがなかなか上手いんですよ。舞台での演技も堂々として良かったし、絶対これからも舞台やったらいいのにって思いました。
橋本じゅんは、強いものにいい顔をする小悪党役でこの芝居のムードメーカー。
シリアスな演技はもちろん、笑いもしっかり取れるいなくてはならない存在。
今回女装が全然似合ってなくてかなり笑えました。
高田聖子さん、この方もほんと個性的で美しい役もアバズレも何でもこなせるすごい女優さん。今回は悪役でしたけど、それでもどこか憎めない可愛らしさがあって良かったです。
おなじみの粟根さん、宝塚出身の森奈さんのコンビもとても息が合ってるし(森奈さん歌超上手いし)、団員の方々1人1人まで、演技に関して不安要素が全くなかったのがすごいなって思いました。
とにかくこんなに面白くて、歌が良くって、役者の演技が素晴らしくて、見終わってこんなスカっと痛快な気分になった芝居は久しぶり。
舞台ってやっぱいいわ~。
最近は歌舞伎ばかりだったけど、歌舞伎座がなくなる5月からは舞台及びミュージカルを観る機会をまた増やそうかなって思いました。
「薔薇とサムライ~GoemonRock OverDrive 」
赤坂ACTシアター 2010/3/16~2010/4/18
作:中島かずき
演出:いのうえひでのり
作詞:森雪之丞
出演:古田新太、天海祐希、浦井健治、山本太郎、神田沙也加、
森奈みはる、橋本じゅん、高田聖子、粟根まこと、藤木孝
ときは17世紀、ところは日本を遠く離れたイベリア半島の一小国コルドニア王国。
その領海で暴れまわっている海賊の石川五右衛門(古田新太)は、同じくその界隈を荒らしている
女海賊アンヌ・ザ・トルネード(天海祐希)と戦友になり、彼女の船で用心棒をすることになる。
とある港町で、五右衛門は彼をつけねらう賞金稼ぎのデスペラード豹之進(山本太郎)と戦う羽目に。
しかもその隙を突かれ、アンヌは城の兵士に捕らえられてしまう。
城に連れて行かれたアンヌを待っていたのラーカム・デ・ブライボン大宰相(藤木孝)。
王の血筋が途絶えた今は、彼が国を仕切っている。だが、大宰相はアンヌに王になれと告げる。
彼女こそ先王の娘だというのだ。
城に入ったアンヌは、侍女エリザベッタ(森奈みはる)から貴婦人教育を受けるはめに。
社交界デビューのダンスパーティーで、隣国の王子、シャルル・ド・ボスコーニュ(浦井健治)は
彼女にひとめぼれをする。そして、そこにはアンヌを心配して潜入していた五右衛門もいた。
貴族に変装していた五右衛門のことが気になり、うるさくつきまとう大宰相の孫娘の
ポリー・デ・ブライボン(神田沙也加)。
それぞれの思惑が交錯する中、女王としての立場に目覚めていくアンヌはついに"海賊討伐令"を発布。
彼女自ら甲冑を着込み軍を率いて、かつて仲間だった海賊たちに戦いを挑むことになってしまう。
海賊仲間を守るためアンヌと対決する五右衛門。
国王と海賊、立場を分かつ二人の誇りと意地が激突する。
だが、女王擁立の裏には大宰相の国家的陰謀があった。
五右衛門とアンヌ、果たして二人の運命やいかに!?