8月21日(日)居待月の夜 ポルトガル
ケニアで動物たちから『星のしずく』のお話を聞き、星々に抱かれて眠りに落ちたあと、目覚めるとルーモは、雲の上で揺られていました。
ふと顔をあげて星空を見上げると、空からキラキラとピンクや黄、青色の星がキラキラ、ゆらゆら落ちてきて、一つがルーモのお口に入りました。それはすぐにシュッと溶けましたが、なんとも甘くて美味しいものでした。その甘さは長い旅の疲れを一瞬で癒してくれました。
ルーモは言いました。
「風さん、甘い食べ物、人間が良く食べるお菓子って食べてみたい」
風さんは、
「美味しいお菓子がたくさんあるポルトガルに行ってみようか」
と早速ルーモを空の高いところを吹くポルトガル行きの流れに風に乗せました。
気がつくと、ルーモは若いお母さんと女の子が台所でお菓子を作っているそばにいました。
お母さんはお菓子作りが大好きで、これから女の子とパォン・デ・ローを作ろうとしています。日本のカステラのルーツとして考えられているのがパォン・デ・ローですが、日本のカステラの方がしっとりとしています。
パォン・デ・ローは卵をたくさん使います。女の子はお母さんに言われて卵をボウルに割って入れました。3つ割ったところで、女の子の手はすべって卵の入ったボウルを床に落としてしまいました。卵は台無しになりました。女の子は悲しくなって泣き出してしまいました。ところがお母さんはちっとも怒ったり慌てたりしません。
笑いながら「大丈夫、大丈夫」と言って、こんな歌を歌ってくれます。
「できたら嬉し、できなくても嬉し、ダメでもいいよ、良くてもいいよ、あなたは私の可愛い娘、一緒にできれば幸せいっぱ~い、それが楽しいお菓子作り♬」
と歌って、泣きべそをかく女の子のお口に何かを入れてくれました。
それはコンフェイトという小さな星型の砂糖菓子です。
日本の金平糖はポルトガルのコンフェイトが始まりです。
それはあの空からキラキラ降ってきてルーモのお口に入った甘いものに似ていました。
お母さんの優しさと甘いコンフェイトが女の子を一瞬でにこにこ顔にしました。
そして、もとの元気さで言いました。
「も一つ、ちょうだい。コンフェイト!」
コンフェイトで気分の変わった女の子は台所をスキップしたりジャンプしたり踊ったりしました。
その間に、お母さんは手早くパォン・デ・ローを作り、オーブンに入れました。それからついでにエッグタルトも作ってしまいました。そして、女の子と一緒にコンフェイトをお口に入れて、さっきの歌を鼻歌で歌いながらパォン・デ・ローが焼けるのを待っています。
良い匂いが漂ってくると二人とも幸せを感じながら、さっきの歌を一緒に歌います。
「できたら嬉し、できなくても嬉し、ダメでもいいよ、良くてもいいよ、あなたは私の可愛い娘、一緒にできれば幸せいっぱい~、それが楽しいお菓子作り♬」
この歌を聞いただけでルーモは甘いお菓子をたくさん食べた気がしておなかがいっぱいになりました。
幸せなお母さんと女の子のことを甘くて美味しい香りとともに記憶に残しました。
風さんもコンロの火と共に小さな風になり、甘いお菓子の良い匂いを楽しんでいました。
ケニアで動物たちから『星のしずく』のお話を聞き、星々に抱かれて眠りに落ちたあと、目覚めるとルーモは、雲の上で揺られていました。
ふと顔をあげて星空を見上げると、空からキラキラとピンクや黄、青色の星がキラキラ、ゆらゆら落ちてきて、一つがルーモのお口に入りました。それはすぐにシュッと溶けましたが、なんとも甘くて美味しいものでした。その甘さは長い旅の疲れを一瞬で癒してくれました。
ルーモは言いました。
「風さん、甘い食べ物、人間が良く食べるお菓子って食べてみたい」
風さんは、
「美味しいお菓子がたくさんあるポルトガルに行ってみようか」
と早速ルーモを空の高いところを吹くポルトガル行きの流れに風に乗せました。
気がつくと、ルーモは若いお母さんと女の子が台所でお菓子を作っているそばにいました。
お母さんはお菓子作りが大好きで、これから女の子とパォン・デ・ローを作ろうとしています。日本のカステラのルーツとして考えられているのがパォン・デ・ローですが、日本のカステラの方がしっとりとしています。
パォン・デ・ローは卵をたくさん使います。女の子はお母さんに言われて卵をボウルに割って入れました。3つ割ったところで、女の子の手はすべって卵の入ったボウルを床に落としてしまいました。卵は台無しになりました。女の子は悲しくなって泣き出してしまいました。ところがお母さんはちっとも怒ったり慌てたりしません。
笑いながら「大丈夫、大丈夫」と言って、こんな歌を歌ってくれます。
「できたら嬉し、できなくても嬉し、ダメでもいいよ、良くてもいいよ、あなたは私の可愛い娘、一緒にできれば幸せいっぱ~い、それが楽しいお菓子作り♬」
と歌って、泣きべそをかく女の子のお口に何かを入れてくれました。
それはコンフェイトという小さな星型の砂糖菓子です。
日本の金平糖はポルトガルのコンフェイトが始まりです。
それはあの空からキラキラ降ってきてルーモのお口に入った甘いものに似ていました。
お母さんの優しさと甘いコンフェイトが女の子を一瞬でにこにこ顔にしました。
そして、もとの元気さで言いました。
「も一つ、ちょうだい。コンフェイト!」
コンフェイトで気分の変わった女の子は台所をスキップしたりジャンプしたり踊ったりしました。
その間に、お母さんは手早くパォン・デ・ローを作り、オーブンに入れました。それからついでにエッグタルトも作ってしまいました。そして、女の子と一緒にコンフェイトをお口に入れて、さっきの歌を鼻歌で歌いながらパォン・デ・ローが焼けるのを待っています。
良い匂いが漂ってくると二人とも幸せを感じながら、さっきの歌を一緒に歌います。
「できたら嬉し、できなくても嬉し、ダメでもいいよ、良くてもいいよ、あなたは私の可愛い娘、一緒にできれば幸せいっぱい~、それが楽しいお菓子作り♬」
この歌を聞いただけでルーモは甘いお菓子をたくさん食べた気がしておなかがいっぱいになりました。
幸せなお母さんと女の子のことを甘くて美味しい香りとともに記憶に残しました。
風さんもコンロの火と共に小さな風になり、甘いお菓子の良い匂いを楽しんでいました。
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