歌う風・・・17 千葉甫

曇る空
眩しい午後を
眼を閉じて
思い追いつつ
いつか微睡む

歌う風・・・16 千葉甫

軋る音
鋭く響いて
眼の覚めた
後の静寂(しじま)の
脈拍の音

歌う風・・・15 千葉甫

白壁の
木の影まったく
動かない
時の間あって
行く待つ時間

歌う風・・・14 千葉甫

うとうとと
していたときに
聞いていた
雨音絶える
眼の覚めきって

歌う風・・・13 千葉甫

屋根に来て
声の弾んでいる
雀
体の弾んでいる
もう一羽