竹林亭白房

一之輔「文七元結」★落語

□本日落語二席。
◆春風亭一之輔「文七元結」(衛星劇場『春風亭一之輔のカブメン。』第五回)。
GINZA SIX内観世能楽堂、令和5(2023)年11月24日収録。
一之輔の「文七元結」を聴くのは初めて。たぶん。この日の落語会では、これの前に「あくび指南」を一席披露していて、こちらのほうではマクラをじゅうぶん語っていたが、「文七元結」は舞台に登場してすぐ本編を語り始めた。

この落語は骨格のしっかりした噺なので、一之輔も、さほど大きく手は入れていない。ディテールでのオリジナリティは少々あったなかで、おもしろかったのは、鼈甲問屋近江屋の旦那が吉原の大店をさぐるところで、奉公人のエイジロウなる人物を呼んだところだ。

ふつうここは番頭に尋ねて、番頭が一つ一つ店の名を挙げて文七に確認させるところで、通常の型だと、この件(くだり)にちょっとした笑いどころもあるのだが、一之輔は遊びにくわしいエイジロウを呼んで、文七が覚えていたという店の名前の頭だけ「さ」と告げると、間髪を入れずエイジロウに「佐野槌!」と答えさせる演出にしていた。
これはこれで客の爆笑を誘い、些細なことだけれど、「文七元結」の新しい笑いを付け加えたことになった気がする(他の落語家が踏襲してくれれば)……。

◆五街道雲助「厩火事」(NHKラジオ第一『真打ち競演』)。
東京渋谷NHK505スタジオ、令和6(2024)年6月13日収録※7月6日OA。
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