竹林亭白房

寿輔「天狗裁き」★落語

□本日落語二席。
◆古今亭寿輔「天狗裁き」(寄席チャンネル)。
池袋演芸場、令和元(2019)年8月19日収録(「池袋演芸場」※昼席/令和元年8月中席)。
寿輔の「天狗裁き」を聞くのは二度め(たぶん)。以前聞いたのは、2014年だが、そのときは何も記さなかったようなので、今回あらためて書いておく。

通常、「天狗裁き」というと、長屋の女房が亭主の寝姿を見ているところから始めるか、寝ている亭主を起す場面から始まる。
しかし、寿輔の「天狗裁き」は、女房が亭主に対して「良い夢を見るために寝ろ」と言うところから始まるのである。それは、(近所の?)ジロウさんが、蛇を跨いだ夢を見て、商売に成功して儲けたからだと言う。

この型は、五代目古今亭志ん生が演っていたもかのと思われるが、まず最近では聞いたことがない。ちなみに、志ん生は「蛇」でなく「百足」、ジロウさんでなく「政さん」。これは川戸貞吉『落語大百科』のあらすじで確認した(たぶん一度は自分でも聞いているだろうか)。
実にめずらしい。今では、東西どちらもこの型で演る落語家など、とんと耳にすることがない。おもしろいから、寿輔にはこれを継承していってほしいと思う。

また、『落語大百科』で、川戸は「天狗裁き」のことを、「珍しい噺」だと言い、さらに「本家である上方でこの噺の演り手がいなくなってしまい、ひとり五代目志ん生が東京で演じ続けていたのだった」とも書いてある。昭和のはじめから中ごろにかけてのことだろうか。
今では、信じられないことだと思うほどに、東西問わず、実に「天狗裁き」はよくかけられている。自分は、家でテレビ・ラジオ等で落語を聞くばかりのひきこもり演芸マニアだが、月に一度は聞くんじゃないかと思うくらいだ。

◆三遊亭笑遊「鰻の幇間」(NHKラジオ第一『真打ち競演』)。
徳島県藍住町総合文化ホール、令和元(2019)年12月7日収録(2020年2月1日OA)。
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