竹林亭白房

染雀「雁風呂」★落語

□本日落語一席。
◆林家染雀「雁風呂」(NHK大阪放送局『とっておき!朝から笑タイム』)。
NHK大阪ホール、令和4(2022)年11月10日収録(第430回「NHK上方落語の会」)。
番組内のトークで染雀が言うには、上方の落語界で「雁風呂」が放送のために収録されたのは、この高座が三十七年ぶりだとのこと。その三十七年前に演じたのは桂米朝。演者はいいとして、収録はこの「NHK上方落語の会」だったということでよかったろうか。

個人的な経験として、「雁風呂」を聞いたのは柳家小満んだけである。小満んだけで二度聞いている。
もとは講釈ネタで、落語に移されたのも、はじめは上方だったらしい。しかし、明治のころには、初代談洲楼燕枝が手がけているくらいに、かなり早くに東京にも移植されたようだ。その後、昭和の名人六代目三遊亭圓生が手がけたことから、どちからというと、昭和以後、多く東京で掛けられるようになったといったところか。自分が聞いた小満んのも、やはりこの六代目圓生流なのではないだろうか。

上方では、古くに、二代目桂三木助と三代目桂扇枝が演っていたらしい。どちらも自分としてはもう歴史上の人物のようである。そして、六代目圓生の「雁風呂」は、その二代目三木助から教わったものだとは、川戸貞吉『落語大百科』に記されている。

今回演った林家染雀は、米朝から、もしくは米朝一門の誰かからの継承だろうか。師匠の四代目林家染丸は演っていたのかどうなのか。
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