竹林亭白房

枝雀「犬」★落語

□本日落語三席。
◆九代目林家正蔵「おすわどん」(NHK総合『林家正蔵の演芸図鑑』)。
東京渋谷NHK放送センター、令和5(2023)年3月5日OA。

◆桂枝雀「犬」(日本文化チャンネル桜『落語動画』)。
※公演情報不明(1982年または1994年1月)。
マクラで、ここ五六年ほど、毎年その年の干支にちなんだ落語を演ることにしていると言った。噺のなかで「スビバセンネ」などと言っているから、小米時代でなく枝雀襲名(1973年)以後だと推定すると、1982年か1994年の高座ではないかと(正確にはいったいいつから「スビバセンネ」を言うようになったかは知らないのだけれど)。そして、噺の一端からその正月に演じられたもののようだ。

犬の集会に通りかかったある男と犬が会話するという噺。犬が人間界を社会風刺したあと、男が自分は犬の世界と人間界の橋渡しができたらと言ったところで、それまでが夢のことだとわかる。
そして、こんな夢を見たと医者に語って「今年中に犬と人間が話しあえることがあるのか」と問うと、医者はそれはないだろうと否定したあと、「そうでしょうな、われわれ犬とはラベルが違う」と言って落げである。

「ラベルが違う」は、噺の途中で、「レベルが違う」と「ラベルが違う」を混同させたもの言いが出てきたことに掛けている。いずれにしても、落げはシュールである。いかにも、枝雀らしい機知に富んでいる。
ショート落語の犬とお父さんの会話を髣髴とさせるところもある内容だが、いったいどちらがさきにできたのだろう。

◆『笑点』大喜利:春風亭昇太(司会)/三遊亭小遊三・春風亭一之輔・林家たい平・林家木久扇・三遊亭好楽・桂宮治(日本テレビ『笑点』第2850回。
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