五代目慶枝「振り込め！」★落語

□本日落語二席。
◆五代目桂慶枝(三風改メ)「振り込め！」(読売テレビ平成紅梅亭「上方襲名記念SP」)。
読売テレビ内スタジオ、令和6(2024)年12月12日収録※2025年1月2日OA。
演題からわかるように(別の意味と思う人もいるか)、振り込め詐欺をあつかった新作落語である。当人曰く、自身が二十年ほど前に手がけた新作落語とのこと。
過去の鑑演記録で見ると、二度聴いているとわかった。直近で聴いたのは十三年前。公演情報は、2012年12月24日、eonetシアター/PC『ライブ繁昌亭』。このときのメモで、新作だが、当人作か師匠の三枝作かわからないと書いていた。

しかし、自分は、すでに十八年前に聴いていて、三風(現五代目慶枝)が、マクラで自分で作ったものだとそのときに言っていたというのを忘れていた。このときの公演情報は、2007年5月19日。第424回田辺寄席～土曜夜席(阿倍野青年センター)である。生高座だ。

今日言っていた、二十年ほど前に作ったという談とほぼ符合する。それにしても、今日演じたものを聴いても、とくに改作せず二十年ほど前と同じ情況での振り込め詐欺が話題になっていたが、今から考えると、ずいぶんと牧歌的な犯罪だったようにも思える。
これを、今ふうの闇バイト的特殊詐欺の情況に置きかえて改作しても落語にはならないのではないだろうか。凶悪過ぎてまったく笑える要素がない。

また、別な言いかたをすると、今はもうなく昔はこんな犯罪もあったんだということを物語っているなら、もうこれは古典落語なのかもしれない。

◆三遊亭王楽「つる」(NHK総合『新春生放送！東西笑いの殿堂2025』)。
東京渋谷NHK112スタジオ、令和7(2025)年1月3日生放送。