□本日落語一席。
◆桂二乗「茶の湯」(NHK大阪放送局『とっておき!朝から笑タイム』)。
NHK大阪ホール、令和5(2023)年4月6日収録(第434回「NHK上方落語の会」)。
いいかげんな茶の湯を始めた御隠居が、丁稚の定吉相手にばかりしていることに飽いて店子の豆腐屋、大工の棟梁、手習いの先生を呼んで茶の湯を強要するというプロットが省かれていた。ここは、茶の湯を知らんことを恥じてそれぞれが宿替えするというおかしな展開で、これで一つの聞かせどころになっている。
しかし、落語「茶の湯」の主題から言うと、あきらかに脇題ではある。また、上方落語では、「饅頭怖い」「親子酒」などに見られる、二場面語りという特徴の構成でもある。
そういえば、今日聞いた二乗以外にも、上記のプロットを省いた上演があったようにも思い出した。
二場面語りは、上方落語が辻噺だったときの名残ではないのかと、自分は思っているのだが、今や、人の出入りが頻繁になるような辻噺でなくなった情況では、逆に二場面語りは落語を冗長にしてしまうのかもしれない。
今後、「茶の湯」は、今日聞いたようなかたちが定番になってゆくのだろうか。
◆桂二乗「茶の湯」(NHK大阪放送局『とっておき!朝から笑タイム』)。
NHK大阪ホール、令和5(2023)年4月6日収録(第434回「NHK上方落語の会」)。
いいかげんな茶の湯を始めた御隠居が、丁稚の定吉相手にばかりしていることに飽いて店子の豆腐屋、大工の棟梁、手習いの先生を呼んで茶の湯を強要するというプロットが省かれていた。ここは、茶の湯を知らんことを恥じてそれぞれが宿替えするというおかしな展開で、これで一つの聞かせどころになっている。
しかし、落語「茶の湯」の主題から言うと、あきらかに脇題ではある。また、上方落語では、「饅頭怖い」「親子酒」などに見られる、二場面語りという特徴の構成でもある。
そういえば、今日聞いた二乗以外にも、上記のプロットを省いた上演があったようにも思い出した。
二場面語りは、上方落語が辻噺だったときの名残ではないのかと、自分は思っているのだが、今や、人の出入りが頻繁になるような辻噺でなくなった情況では、逆に二場面語りは落語を冗長にしてしまうのかもしれない。
今後、「茶の湯」は、今日聞いたようなかたちが定番になってゆくのだろうか。