□本日落語一席。
◆三代目柳家権太楼「疝気の虫」(寄席チャンネル『極 名人噺』)。
三鷹市芸術文化センター星のホール、令和4(2022)年3月13日(「柳家権太楼独演会」)。
高座の半分ほどはマクラだった。この年の1月20日コロナウイルスに感染し、同24日に入院したという、その顚末をもろもろ語っていた。
なかで、おもしろかったのは、入院中の話で、入院室から出てトイレなどへ行くときでも、つねに看護師を呼ぶ必要があるとのことで、それは他室の入口に接触できないため、人の手を借りるためなのだと。
そして、その他室へ進入する際、、看護師から名を告げるのと同時に「生年月日を言ってください」と求められるとのこと。
もうこの段階で、ごく少数だが、すでに反応した客がいたようだ。そして、次に権太楼が看護師からの要求のあと、「セイネンガッピ!」と言ったと。ここで笑い。権太楼の独演会だから、つね日ごろから、権太楼を贔屓にしている客たちだろう。
もうこれで「代書屋」の一節を使ったネタだと知って笑ったのだ。反応の早い客数名は、「生年月日を言ってください」で、あ、くるなと悟ったのだろう。
このとき、権太楼は「代書屋」という言葉をいっさい発することがなかったので、もしかすると、とくに権太楼贔屓でないごく一部の客は、落語ネタを使ったギャグだと気づかず笑った人もいたかもしない。
ただ、権太楼贔屓の客たちのなかで、本来このギャグは桂枝雀の作ったものだ。権太楼師が枝雀に直接許可を願い出て使うようになったギャグである。さて、これを知っている人は何割くらいいるだろうかというのを知りたい気もした。むりだけれど。
◆三代目柳家権太楼「疝気の虫」(寄席チャンネル『極 名人噺』)。
三鷹市芸術文化センター星のホール、令和4(2022)年3月13日(「柳家権太楼独演会」)。
高座の半分ほどはマクラだった。この年の1月20日コロナウイルスに感染し、同24日に入院したという、その顚末をもろもろ語っていた。
なかで、おもしろかったのは、入院中の話で、入院室から出てトイレなどへ行くときでも、つねに看護師を呼ぶ必要があるとのことで、それは他室の入口に接触できないため、人の手を借りるためなのだと。
そして、その他室へ進入する際、、看護師から名を告げるのと同時に「生年月日を言ってください」と求められるとのこと。
もうこの段階で、ごく少数だが、すでに反応した客がいたようだ。そして、次に権太楼が看護師からの要求のあと、「セイネンガッピ!」と言ったと。ここで笑い。権太楼の独演会だから、つね日ごろから、権太楼を贔屓にしている客たちだろう。
もうこれで「代書屋」の一節を使ったネタだと知って笑ったのだ。反応の早い客数名は、「生年月日を言ってください」で、あ、くるなと悟ったのだろう。
このとき、権太楼は「代書屋」という言葉をいっさい発することがなかったので、もしかすると、とくに権太楼贔屓でないごく一部の客は、落語ネタを使ったギャグだと気づかず笑った人もいたかもしない。
ただ、権太楼贔屓の客たちのなかで、本来このギャグは桂枝雀の作ったものだ。権太楼師が枝雀に直接許可を願い出て使うようになったギャグである。さて、これを知っている人は何割くらいいるだろうかというのを知りたい気もした。むりだけれど。