□本日落語一席。
◆春風亭一蔵「大工調べ」(寄席チャンネル『鮮 あざやか』)。
東京神保町楽器cafe、令和4(2022)年2月13日収録(春風亭一蔵独演会「一蔵ひとりの会 」)。
めずらしく落げまで演る「大工調べ」だった。この落語も、「真田小僧」「替り目「宮戸川」などと同じように、なかばで切ると、演題の意味がなくなる類だ。
「大工調べ」については、「細工は流々仕上げを御覧(ろう)じろ」という慣用句に、「大工は棟梁調べを御覧(ろう)じろ」を掛けたという意味が落げになっているというところが、昨今わかりにくくなっているというのが、なかばで切られてしまう理由でもあるのだろう。
それと、棟梁と大家の喧嘩で、棟梁の啖呵で噺が盛りあがっているところで終えるのがいちばん収まりが良いということもあるのだろう。
また、演者にしてみると、棟梁の啖呵を立て板に水のように語るところが大きな聞かせどころでもある。これがみごとだったのは、古今亭志ん朝だ。
今回、一蔵の啖呵も良かったけれど、客に拍手を求めたのが興ざめだった。これを演らなければ良い高座だったのにと思った。
◆春風亭一蔵「大工調べ」(寄席チャンネル『鮮 あざやか』)。
東京神保町楽器cafe、令和4(2022)年2月13日収録(春風亭一蔵独演会「一蔵ひとりの会 」)。
めずらしく落げまで演る「大工調べ」だった。この落語も、「真田小僧」「替り目「宮戸川」などと同じように、なかばで切ると、演題の意味がなくなる類だ。
「大工調べ」については、「細工は流々仕上げを御覧(ろう)じろ」という慣用句に、「大工は棟梁調べを御覧(ろう)じろ」を掛けたという意味が落げになっているというところが、昨今わかりにくくなっているというのが、なかばで切られてしまう理由でもあるのだろう。
それと、棟梁と大家の喧嘩で、棟梁の啖呵で噺が盛りあがっているところで終えるのがいちばん収まりが良いということもあるのだろう。
また、演者にしてみると、棟梁の啖呵を立て板に水のように語るところが大きな聞かせどころでもある。これがみごとだったのは、古今亭志ん朝だ。
今回、一蔵の啖呵も良かったけれど、客に拍手を求めたのが興ざめだった。これを演らなければ良い高座だったのにと思った。