□本日落語一席。
◆柳家さん喬「鼠穴」(WOWOWライブ『日本最大の落語フェス『博多天神落語まつり』2023其の弐)。
FFGホール、令和5(2023)年11月3日(第17回「博多天神落語まつり」※古典落語の福袋)。
さん喬の「鼠穴」は初めてでないと思っていたのだが、鑑演記録に出てこなかった。記録をつけていなかった2005年以前に聞いたのか。または、ただ聞いたと思いこんでいただけなのか。
今回、さん喬は舞台に登場して座布団に着くなり「御国おもてから、竹次郎さんが……」と、マクラなしでいきなり本編に入った。これは、この落語会での限られた尺にあわせての演りかただったか。それとも、ふつうでもさん喬はこのように「鼠穴」を演るのか。いずれにしても、この入りかたは悪くない。客をいっきに物語世界へ引きこむ効果がある。
あと、演者によって、兄弟の関係性をどれだけ疎にするか否かというテーマがある。落語家によっては、竹次郎が兄に深く恨みを抱いていたという演出にする向きもあるが、さん喬はさほどでもないように演じていた。
自分としては、あれ、もっと恨んだほうがおもしろいのになと思ったけれど、そこはさん喬の人柄が反映されているのだろう。まあ、それも悪くない。
◆柳家さん喬「鼠穴」(WOWOWライブ『日本最大の落語フェス『博多天神落語まつり』2023其の弐)。
FFGホール、令和5(2023)年11月3日(第17回「博多天神落語まつり」※古典落語の福袋)。
さん喬の「鼠穴」は初めてでないと思っていたのだが、鑑演記録に出てこなかった。記録をつけていなかった2005年以前に聞いたのか。または、ただ聞いたと思いこんでいただけなのか。
今回、さん喬は舞台に登場して座布団に着くなり「御国おもてから、竹次郎さんが……」と、マクラなしでいきなり本編に入った。これは、この落語会での限られた尺にあわせての演りかただったか。それとも、ふつうでもさん喬はこのように「鼠穴」を演るのか。いずれにしても、この入りかたは悪くない。客をいっきに物語世界へ引きこむ効果がある。
あと、演者によって、兄弟の関係性をどれだけ疎にするか否かというテーマがある。落語家によっては、竹次郎が兄に深く恨みを抱いていたという演出にする向きもあるが、さん喬はさほどでもないように演じていた。
自分としては、あれ、もっと恨んだほうがおもしろいのになと思ったけれど、そこはさん喬の人柄が反映されているのだろう。まあ、それも悪くない。