竹林亭白房

五代目志ん生「素人相撲」★落語

□本日落語二席。
◆古今亭文菊「湯屋番」(WOWOWライブ『日本最大の落語フェス『博多天神落語まつり』2022其の参)。
JR九州ホール、令和4(2022)年11月4日(第16回「博多天神落語まつり」※成長株の競演会)。

◆五代目古今亭志ん生「素人相撲」(日本文化チャンネル桜『落語動画』)。
※公演情報不明。
この落語、川戸貞吉『落語大百科』に「五代目古今亭志ん生が放送で演ったときの音が残っているものの、私はこの噺を一度もナマの高座で聞いたことがない」とある。
ということは、これを演る落語家は、志ん生以外になく、その志ん生自身もほとんど高座に掛けていなかったということになるようだ。レアなネタであるらしいというのは、『増補 落語事典』にも、この項目が立っていないことからも言えそうだ。また、これを上方では「大丸相撲」と言うともあるが、こちらのほうも個人的には寡聞にして知らない。

ネットで聞くことのできたこの音源は、たぶん川戸が知っているという「放送で演ったときの音」と、たぶん同じものだろう。川戸の解説に「音が残っているとはいっても、実に乱暴な演り方で、漬物屋の伜だということがなんの仕込みも説明もなく、いきなりサゲのところで披露されるのである」と書かれているから、まさに今回聞いたものと符合する。

これについて、川戸は、志ん生自身の演りかたで適当に切った結果だったのか、または、放送される際に局によってカットされたものなのか、どちらかわからないと述べている。
ただ、昔は、放送局に落語を知らない技術職が多かったので、いいかげんなカットをすることがよくあったとも書かれているから、川戸の感覚では、放送局のミスを疑っているふしがある。完全に演じられたものがこの世のどこかにあるのなら、ぜひ聞いてみたいものである。
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