竹林亭白房

蝠丸「さじ加減」★落語

□本日落語二席。
◆柳家蝠丸「さじ加減」(NHK-Eテレ『日本の話芸』)。
東京渋谷NHK放送センター、令和4(2022)年9月18日収録。
2011年以後で、これを聞いたのは今回で三席めだから、どちらかというとレアな部類に入るか。以前の二席は、2016年に入船亭扇辰で(BS11『柳家喬太郎のようこそ芸賓館』)、2021年に三遊亭わん丈で(第2回『ザブトン芸ナンバー1決定戦“Z—1グランプリ2021”』Cブロック)。

蝠丸は、番組のオープニングトークで、噺の最後あたりで、落語ファンにしかわからない遊びを仕込んでみたと言った。これがわかると、相当な落語好きだというようなことも言ったので、ぜひ聞き取ってみたいという思いにかられる。

その箇所は、長屋の大家が茶屋の加納屋へ割った茶碗を弁償しろという件(くだり)。大家は、この高価な茶碗は長屋に住む千代田卜斎から得たものだと言った。嗚呼、「井戸の茶碗」か、さほどマニアックな遊びでもないなと思っていると、蝠丸は、自身で、これか「井戸の茶碗」だと明かした。遊び心を楽しむのなら、千代田卜斎とだけ言って、あとは何も言わずに おくほうがスマートだがなと思った。

ただ、細かいことでつっこむと、千代田卜斎は手もとにその茶碗を置いていたとき、井戸の茶碗と知らなかった。これが細川家の高木作左衛門の手に渡って以後、井戸の茶碗と知れるのである。だから、この遊びにはむりがある。

では、千代田卜斎から得たとするのでなく、高木のもとから得たとすればどうかというと、これもだめ。その茶碗が井戸の茶碗とわかると、細川の殿様によって買いあげられる。
いずれにしても、茶碗を井戸の茶碗とする遊びは、筋が通らないようだ。また、何か考えてもらうとよいが。

◆三遊亭白鳥「マキシム・ド・のん兵衛」(NHKラジオ第一『真打ち競演』)。
福岡県吉富町吉富フォーユー会館大ホール、令和4(2022)年12月2日収録※吉富町町制施行80周年・吉富フォーユー会館開館30周年記念。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「日記」カテゴリーもっと見る