竹林亭白房

米二「替り目」★落語

□本日落語一席。
◆桂米二「替り目」(NHK-Eテレ『日本の話芸』)。
NHK大阪ホール、令和5(2023)年6月1日収録(第436回「NHK上方落語の会」)。
オープニングトークで、米二は米朝師匠の逸話を語っていた。かつて、米朝は「替り目」の前半を車屋でなくタクシーで演って後半を演らずに切っていたということ、そして、その後、やはりもとどおりに車屋に戻して後半もつけてそこに新しく創作した要素を付加したということ。

前者の逸話は何かで読んだか聞いたかして知っていた。後者については、おや?新しく付加した要素とは?と思い、注意して聞いていた。米二はその創作がどういうものかというのをトークでは語らなかったので。

それは、たぶん、酔っぱらいの男が酒の燗をつけさせようとして、夜鳴きのうどん屋をとめ、うどん屋にも酒を飲ませて話しこむところだろう。うどん屋に酒を飲ませるということ自体も米朝の創作かどうかわからぬ。ただ、これも誰もが演る型ではないはず。

そして、特徴的なのは、酔っぱらいの男が古い友だちの話を始めて、その友だちの娘について幼いときから結婚に至るまでの思い出話するというところだろう。
米二はオープニングトークで「他の人は演るかどうかわからんけど……」と言っていたが、自分の経験としては確かに聞いたことがある。ちょっと聞くと「住吉駕籠」の酔っぱらいの噺と混同しそうだが、いや、確かに誰かで聞いた。

いちおう、これまでに(2011年以後)米朝一門で「替り目」を演ったのを聞いたというのは、今日の米二以外だと、桂宗助(現二代目八十八)と桂吉弥である。この二人がともに演っていたか、一方だけだったか。また、米朝一門以外で上方の落語家というと、桂文華である。さて、文華は米朝一門の誰かから継承したか。また、今後注意して聞いてみよう。
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