左龍「そば清」★落語

□本日落語三席。
◆柳亭左龍「そば清」(BS朝日『御法度落語 おなじはなし寄席！』第9回目)。
下谷神社会館、令和3(2021)年4月3日OA。
今回の『御法度落語 おなじはなし寄席！』は、なかなか興味深い比較である。以前、「時うどん」と「時そば」を比較した回があったが、あれは、うどんとそばでどちらも麺という共通点があったけれど、今回は餅とそばである。それにしても、食材だったらなんでもそばにかえてしまおうというのは、江戸っ子気質というものだったろうか。

上方落語「蛇含草」の場合は、食べるのが餅だけに、いろいろな曲食いをみせるというプロットがあるけれど、さすがにこれをそばではやらない。もしかすると、そばはそばなりに、なんらかの架空の曲食いを考えられたかもしれないけれど、そばをそのようにあつかうというのは粋からはずれるという考えがあったものだろうか。

でも、もしかすると、そばでもって三十枚だの五十枚だのと大食いに挑むなんていうのが、江戸の粋からは違和感のあるところなんじゃないだろうか。
大坂の場合、目の前にあった餅を何十個でも食うたるわというところが、いわゆるいちびりみたいなもんで、やはり「蛇含草」が原型なのだろうなと気づかされた。

ちなみに、左龍は「そば清」を十年ぶりに演じたとのこと。また、米二も七八年ぶりだと言っていた。

◆桂米二「蛇含草」(BS朝日『御法度落語 おなじはなし寄席！』第9回目)。
下谷神社会館、令和3(2021)年4月3日OA。

◆『笑点』大喜利：春風亭昇太(司会)/三遊亭小遊三・三遊亭好楽・林家木久扇・二代目林家三平・六代目三遊亭円楽・林家たい平(日本テレビ『笑点』第2755回)。
日テレ麹町スタジオ、令和3(2021)年4月4日OA。