竹林亭白房

春若「京の茶漬け」★落語

□本日落語一席。
◆桂春若「京の茶漬け」(MBSテレビ『らくごのお時間』)。
DAIHATSU心斎橋角座、令和5(2023)年3月26日OA(第139回)。
一席終ったあとのMBSの福島アナとのトークでは、春若の三代目桂春團治との弟子修行時代のエピソードなどを語った。その流れで、福島アナが、若手に対して落語の稽古についてのあれこれを尋ねたとき、最近の稽古はDVD頼りになってしまっているので、落語の空気感を学べていないのではないかと春若は言った。

そして、「談志師匠がよく言っていたことだが」との前置きで、一席語ったときに「江戸の風が吹いている」ことが大切なのだとの話を紹介した。この「江戸の風」云々は、落語マニアの多くが、とくに立川談志ファンじゃくなくても知られたフレーズではないかと思う。
ところが、その春若の語りにかぶせて、映像では画面下に三代目桂春團治の写真を出して、そこに吹き出しをつけ「江戸の風が……」という演出をしていた。

確かに、春若が言った「談志師匠」の言葉はちょっと早口で聞きとりにくかったかもしれない。そして、この話の前に春若が修行時代の師匠の話をしていたというのも影響したのだ。
この番組スタッフには落語の好きな人がいないのだなとわかった。「談志師匠」の「談志」のところが聞きとれずに「師匠」だけを拾ったのだろう。
落語にそれほどくわしくなくて事情を知らない視聴者は、三代目春團治が「江戸の風」云々と言ったと思うだろう。くれぐれも、それを人に語るなどして伝聞で広まらないように祈るものである。
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