車はほとんどなく快適に走れましたよ。
遠野の昔話村に向かっていってたんですけど、
道の途中で曲がり家の千葉家が出てきたので、
せっかくなので寄ることにしました。
日本10大民家のひとつなんだそうですよ。
曲がり家は上から見るとL字のように建物はなっています。
曲がった片方が馬小屋になっているんです。
遠野は山に囲まれた盆地なんですけど、海の方とのやり取りも、
花巻など内部の方とのやり取りも常に峠を越えなければならなかったので、
その交通手段としての馬はずいぶん大切にされていたそうで、
それで人が住む家と馬小屋が合体しているような形になっているんだ
そうです。
手前の部分が人が住むところ。
こちらがかつて、馬小屋として使われていたところ。
中の様子。今は馬はいないです。
展示室として利用されています。
馬小屋には「遠野物語」という映画がここで撮影されたらしく、
そのパネルが飾られていました。
展示室その2
小高い位置に建てられていて、眺めがすごくよかったですよ。
家自体もすごく大きかったです。
表からの屋根はちゃんとわらぶきなんだけど、裏手に回ると、
裏手はトタンになっていました。
裏手より千葉家を見た様子
維持が大変なんだろうなぁということが、そこからも伝わってきました。
なんでもこの民家、今でも人が住んでいるということです。
「ここから先は入らないでください」というロープが家の内部に張られてあり、
私たちが入ることができるのは、かつて馬小屋だった部分のところです。
あとは、家の周りをぐるりと見れるようになってました。
さて、今日の一番にメイン、昔村に行きました。
ここでは、語るべのお話が聴けるということで、これを一番楽しみに
していたのでした。
お話が始まるまで時間があったので、まずは昔話村の建物を見学しました。
遠野町にあった旧高善旅館を移築したものを柳翁宿として
公開している。
明治、大正、昭和にわたり、遠野を代表する旅籠屋として有名。
一階は玄関左手が女中部屋、右手は主人や家族の住居部分で、
帳場、常居、仏間などにしきられている。
帳場。いい雰囲気です。
囲炉裏のある部屋
囲炉裏のある部屋に神棚があります。
その奥が多分仏間。
囲炉裏部屋より奥にも一室あって、そこには傘が上の方に
置かれていたんだけど、実際昔はこうやって収納して
いたんだろうか・・・?
ちょうど、雛人形展のようなものがされていて、
囲炉裏の階段に雛人形が飾られていてかわいかった。
仏間に飾られていたお雛様。
小さいので芥子雛(芥子の実って小さいので、そこからこの
呼び名がきている)と呼んでいるそうです。
とっても小顔です。
二階には客室で、柳田國男や折口信夫、ネフスキーなどが宿泊し、
民俗学調査の拠点ともなった部分なんだそうです。
二階の様子その1
二階の様子その2
柳田國男についてのパネルが二階にはおいてありました。
昼ごはんをちかくのお店で食べました。
おしゃれな蔵つくり風な居酒屋さんです。
ランチをしていて、私はステーキランチにしました。
950円という安さのうえに、サラダやスープやコーヒー
までついてきてびっくりでした。
おいしかったです。
お店の人もおっとりとして優しい感じでとってもよかたですよ。
店内は落ち着いたしゃれた感じの店でした。
語り部の家の裏手にあります。
そうしているうちに時間がきたので、お話が行われる遠野物産館二階へと
行きました。
ここで昔話が行われるんです。
昔話村を道路をはさんで向かいにあるお土産屋でんです。
会場は結構な人で埋まっていました。
40、50人はいたと思います。
語りべの方はお年をめしたかわいらしい小柄なおばあちゃんでした。
ニコニコしていてそれもかわいらしい。
お話開始時間よりも早くからおばあちゃんはスタンバイして、
「どこから来たんですか?」などお客さんとお話をしていました。
中には鳥取から来たって人もいました。
その人もどうやら一人旅のようでした。
声かけようかなぁ、もし、目的が一緒だったら一緒に回るのも
面白いかもなぁと思ったんだけど、その人はもう河童淵も見てきたらしく、
・・・・私も河童淵みたいぞ!ということで声はかけませんでした。
そのおばあちゃんがいうには、河童淵という淵がたいそう有名らしく、
それを見に日本全国の人がみようと思ってくるのだというんですよね。
「今じゃ整備されてきれいになっているけど、昔はもっと深くて
水も渦巻いていた」ということを教えてくれました。(遠野なまりでですよ)
ということで、河童淵にまつわる昔話をひとつしてくれました。
そしてもうひとつ、「くらぼっこ」という、男の子の座敷わらしの話も
してくださいました。
話的には私は後半の話が好きでした。
好きっていうか、自分にとって大事な話しだなぁと思ったんですよね。
座敷わらしがある商家の蔵に何人もいていつも相談していたんだそうです。
それはその家が繁盛するように、幸せになるようにいつも相談していて
縁起のいいことなんだとあるお坊さんにいわれるんだけど、
でも、その相談しているっていうのはお前のお嫁さんがいつもしかめっ面
しているからだとその坊さんはいうんです。
その嫁さんを笑顔にしたくていろいろ相談をしているんだと。
嫁さん、いい加減にそのしかめっ面やめないとくらぼっこは逃げ出すぞと
その坊さんはいったんだそうです。
でも、嫁さんはその忠告を旦那からうけるとますます不機嫌な顔になって
しまったそうで、それでくらぼっこももうお手上げだと一人、二人と
姿を消していき、最後には全員いなくなってしまい、その商家は
つぶれてしまったそうです。
笑顔の大切さっていうんでしょうか。
そういうものを感じるお話でした。
笑顔でいることって、実は不機嫌や物悲しい表情でいることよりも
強い精神力を必要とされることなんですよね。
最近の自分はなんとなく笑顔を忘れてることが多かったなぁと
その話を聴きつつ反省したのでした。
それと同時に笑顔をもってたくましくこの先、生きていきたい!とも
思ったのでした。
語り部さんの部屋の入り口にある語り部さんを紹介した写真。
どの語り部さんも笑顔が素敵です!!
そのあとに、近くにあった遠野城下資料館を覗きました。
遠野城下資料館。名刀ムラマサなど飾ってあります。
そして、いざ河童淵へ!
しかし!あんなにおばあさんが有名といっていたのに、
ナビで出てこないんですよ~~、河童淵。
仕方ないので、その近くにある神社をナビであわせて、
それを頼りに行こうと思ったのですが・・・よく分からず、
その神社にたどり着いてしまい、
「ここの神社をみるか・・・」
と思ったものの、見ているとまた1時間くらいかかりそうだし、
そうすると海まで見に行けないなぁということで、
もう河童淵はあきらめて釜石に向けて走ることにしました。
勢いよく走り出すと、小さな看板が目に飛び込んだ。
「ん?河童淵はこちら???!!!」
ブレーキを踏んでバックでもどる。(全く車が走ってないので
できる行為です。)
やっぱりそうです、河童淵の案内看板。
それも手書き。
田んぼと田んぼの間を流れる用水路って感じの小さな川でした。
この奥に河童淵があるとのこと
「こんなに小さなところだったんだ!」
あぜ道のようなところを歩いていくと5分ほどでその淵に着きます。
おばあさんが行っていた河童の狛犬もありました。
日本でも珍しいといわれる河童の狛犬。(狛河童?)
それぞれを拡大してみてみましょう!
右の河童は子育てしてます。
左の河童はタニシ(?)を持っています。
河童の顔が赤いんですけど、汚れかなぁ?と思ったら
遠野の河童は顔が赤いのが特徴なんだって。
近くに説明の立て看板があり、それに顔が赤いということが
かかれてありました。
河童淵の裏には、昔話に出てくるお寺が今も健在します。
私が行ったときには修繕工事をしている途中でした。
奥に見えているのが、そのお寺です。
本当に場所が分かりにくいんですけど、田んぼの間の道を車で
走っていると、いきなり怪しい人形たちが姿を現します。
この付近なんですよね。
これも一応、目印になるってことでここにアップしておきます。
う~ん、怪しい。
左手手前は河童です。
そして、右手奥のほうにはさりげなくミッキーマウス?が・・・!
実際に見るってことは大切だね。
こんなに小さいとは・・・。
これでも整備されてるんだなぁとそれもびっくりしました。
さて、河童淵も見れたことだし・・・!
時間もなんとか間に合いそうだし・・・!
釜石に向かってレッツゴーです。
続きはその3で。
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