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聴刻堂日乗

映画「若草物語」

映画「若草物語」を観た。

1994年のアメリカ映画。
監督ジリアン・アームストロング。
原作ルイーザ・メイ・オルコット。
出演はウィノナ・ライダーほか。

アメリカ南北戦争時代。マーチ家
の仲の良い四姉妹。作家志望の次
女を中心に描かれた、それぞれの
成長の物語。

南北戦争は1860年代。日本では
江戸末期。ペリーの黒船来航の頃。
アメリカでも婦人の参政権は無い。
そんな時代だ。

古典や名作と呼ばれる物語には、
長い時間を経ても人の心を動かす
ものがある。

家族と過ごすクリスマスの楽しさ。
将来のことをあれこれ夢見る幸せ。
大事な人を喪う悲しみ。・・・。

本作のそれらは、郷愁を伴うもの
だった。今はもう無くなってしま
った美しいもの。そんな感じ。

それは二重の意味での懐かしさ。
一つは、世の中の時代の変わり様。
進む少子化、核家族。仲睦まじい
大家族なんて、今やそうあるもの
じゃない。

もう一つは、自分自身の変わり様。
自分の幼少期など言うに及ばず、
自分の子供らも成人して家を出て
行った。

当然ながら人はみな、いつまでも
夢見る少年少女じゃいられない。

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