蓮實重彦の「見るレッスン」という
本を読んだ。副題には「映画史特別
講義」とある。
著者は東大総長も務めた学者さん。
教養学部で映画論のゼミを開いた。
もう87歳のご高齢だ。
本の中で、多くの映画についてこれ
は良い、あれは悪いを述べる。
その評価が何故なのかは判らない。
自分が観た映画はごく一部だし。
いろいろな映画を沢山見てきた人
なんだろうな、とは実感したが。
断片的にだが、3つほど学んだこと
がある。
1つ目は、映画は90分で収めるべき
と主張されてること。たぶん経験則
なのだろうが、自分も120分は長い
と感じていたので、ちょっと嬉しい。
2つ目は、映画を作る主体の話。
日本では監督が編集権を持つが、
米国ではプロデューサーだそうだ。
洋画を観る時には製作総指揮にも
注目してみよう。
3つ目は、映画の面白さについて。
映画には物語は不可欠だが、物語を
追うだけなら小説や劇作など他の
表現がある。映画の面白さは、
被写体の見た目以上の何かの気配が
感じられた時の驚きだ、と言う。
いろいろな観方があってええとは
思うけど、蓮實センセの言うてる
面白さについても気ぃ付けて観て
みることにしよ。