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聴刻堂日乗

その日暮らし

近ごろ「その日暮らし」の日々である。

先のことは殆んど考えていない。
今日か、せいぜい明日のことくらいだ。

もともとの性格がそうだった面もある。
老父母のケアをし始めて顕著になった。

昨日の続きに今日があって明日に続く。
そう思えることが人生でどれほど大切か。

昨日のことを憶えてない人にとっては
人生はひたすら今日という日の繰り返し。

これはなかなか単調で退屈だ。
過去の思い出や将来の楽しみが肝心だ。

更に加齢による衰えは改善のない下り坂。
現在の状態すらいつまで続くか判らない。

だから、先のことは考えられない。
考えるのは今日か、せいぜい明日のこと。

まあ、それでもいいか。
不慣れで少々後ろめたい気がするだけだ。

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