わただま 摘んだ?

風になる 花のかおりをまとうこと 遠い訪れを搬ぶこと 水のありかを囁くこと そして こっそり石たちの夢にすべりこむ

人生の片道を

2006-03-01 10:55:35 | 碧い目をした
ともに過ごしてきたつれあいより
もうちょっと長く 連れだってきたわたしのお雛さま。


子どもの時分には、家に七段飾りなどなく、
虫食いを逃れた火鉢やお調度がわずかに残っているばかりで、
母がまいとし紙を折ったり、雛に見立てた人形を飾ってくれたものです。

ある年。
高島屋の“我楽多市”が本格的なお人形さんとの出会いとなりました。


女が、自分のために買えないものの一つに、お雛様がありますよね。
孫のためにはお財布を開けるのに。

男ばかりの家で、なんとなく彩にかけると思いつつも、なかなか手が出ない。
そんなシチュエーションに、我楽多市の人形たちはぴったりでした。

ちいさな木目込みを飾っていらしたNAMIさん。
あの雛たちは、あれから出してもらえているかしら。


ご覧の通り、ちょっときつい顔立ちの八千代雛は姉のわたしに、
ふくよかですこうし なきべそ顔の大きなお人形さんは妹に。
小さいけれど全員そろったのは母と弟の共有ということになりました。

それから二十年余りしてやってきた衣装着は、
季節が来れば出したりしまわれたりしていますが
この八千代雛は一年中いっしょ。

ほんとうに
ながいながいおつきあいです。


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