たくさんの方にご来場いただいた「野薔薇」、おかげさまで無事終了いたしました。
ポスターを掲示していただいた方、チケットを勧めてくださった方、
そして観ていただいた方、本当にありがとうございました。
メッセージから始めた最初の台本は、大和ミュージアムを起点にしています。
空と身を分かつ薄い躯体、零式戦闘機を間近に見たこと。
与えられたスペックを実現させて生まれた大和の巨大な部品。
それらが最後に、人々のいのちをのみこんでいった無慚さ。
音楽をお願いした柳沼さんは、序曲に鎮魂を書いてくださいました。
史上最大の戦艦、大和や武蔵を製造した造船技術が、戦後平和利用へ引き継がれたと館内掲示にありました。
たまたま見かけた飛鳥Ⅱは、武蔵と同じ長崎で造られた大型客船でした。
「陸にあがった海軍」展で、説明ボランティアをつとめられた方は、すでに戦争未体験者でした。
展示された焼夷弾をみて、母が語った空襲の記憶がよみがえりました。
校庭の下に防空壕が掘られ、軍に接収されていたこと。
学童疎開で 親と子は、引き離されたこと。
台本を、書き直しました。
どこか よその国ではなくて
いつまでも まきもどらない 過去ではなくて。
戦時下 統制されて声を奪われ、
翼賛の文学をよぎなくされた詩人や文学者の無念を思う時
「野薔薇」 珠玉のようなこの作品を、なんどでも読み続けたいと思います。
おめでとうございます。
表情豊かで、ご主人様の絵も素敵で、見ごたえ
聞きごたえのある舞台だったろうと拝察いたします。
着物姿もとっても素敵です。
退院からこっち、長い焦点距離をかけ続けてきて、ようやくピントのあった一日となりました。
やさしそうに見えて、とんでもなく難易度の高い作品でした。
夫のイラストもとても大きな味方でした。
いまだに、二人で読書会を続けているようです。