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ただいま、軽減税率が値段をあげまくる!?

2015年04月09日 18時16分35秒 | 日記

ただいま、仕事終わって帰ってきたあとランニングしてたゆーやです(距離3.7㎞x2、タイム18:57,17:49)。昨日の寒さはなくなり、むしろあったかくなってた。おかげで農業はテキパキやれました。大根の種植えたりしてました。楽しかった。

欧州の失敗に目をつぶる「軽減税率」論のうさんくささ(ニューズウィーク日本版) - goo ニュース

渦中の報道ステーションで古賀氏の降板騒動があった先月末の金曜日。別番組だったのですが偶然にも、同局からワタクシ宛へ出演のオファーがありました。先約がありどうしてもスケジュールが合わず、後ろ髪を引かれる思いでお断りをいたしました。

 世論は一斉に番組当事者の一挙手一投足に注目し、同局が官邸の意向に甘んじたといった風向きになりました。ただ、国際金融に長年携わってきた経験から政府の経済政策に物申すワタクシなんぞに声を掛けていた同局ですから、比較的ニュートラルなのでは? と思う次第です。

 (中略)

 こうした不公平税制への対症療法として、60年代から日本の消費税に当たる付加価値税を導入している欧州では、当初から軽減税率を採用してきました。40年以上にわたる壮大な社会実験の成果はどうだったのか。結論として、軽減税率の初期の導入国の1つであるドイツを中心に軽減税率の効果が疑問視されており、見直しの機運が高まっています。

 その筆頭がマインツ大学財政研究所長のロルフ・ペッフェコーフェン氏です。連邦財務省学術顧問団のメンバーでもあり、いわば財政政策の権威。そうした識者を筆頭に軽減税率を疑問視する声があがっています。

 同氏によれば、軽減税率が本来「消費者に有益であるべきなのに、大半の場合はそうした保証はない」と一刀両断です。軽減税率で結局得をするのは食料品費の金額の大きい高所得者であることはもちろん、同氏は欧州の実態をもとに、軽減税率によってモノの値段がそんなにうまい具合には下がらないとしています。

 実際の物流の現場を考えてみましょう。例えば消費税10%で食料品に軽減税率5%が適用されたとしても、ミネラルウォーターのペットボトルの値段は5%安くはなりません。軽減税率が適用されるのはあくまでも中身の水のみ。水の原価はボトル全体のわずか2~3%にすぎません。水の原価に軽減税率が適用されたところで、全体の価格に埋もれてしまうだけ。食糧品そのものの税率が軽減税率で下がったとしても、その他、原価の大部分を占める物流コスト、パッケージ代、生産や販売時の電気代などに消費税はかかります。昨今のように、円安による原材料費の価格高騰が続けば価格が安くなるどことか、高くなることもあり得ます。

 さらに同氏は、消費者の利益をうたった軽減税率が実際には特定企業への優遇策、いわば「補助金」になりかねない、という驚きの指摘をしています。企業が消費税・付加価値税を納税する際、個別の取引ごとに細かく納税額を算出するわけではありません。

 その企業の(売上×消費税率10%)―(仕入れ×消費税率10%)で計算されます。

 企業が製品を販売した際に預かった消費税の総額から、仕入れの際に既に支払った消費税額の総額を相殺することで納税額が決定します。売上100に対して仕入れ80であれば、(100×10%)―(80×10%)=2となり、消費税の納税額は2とります。

 それに対して、企業が販売する製品に5%の軽減税率が適用された場合にはどうなるか。(100×5%)―(80×10%)=-3となります。マイナスとなった場合には企業は消費税を払わないどころか、仕入れ時に払い過ぎた分とみなされ、その分は国から還付金として戻ってくることになります。還付金の原資は税金ですので、消費者は軽減税率分の値下げの保障がないどころか、国民の税金がいわば「補助金」のようにして企業に支払われるという本末転倒の結果にもなりかねません。ペッフェコーフェン氏は「付加価値税は年月を経て、特殊利益の取り扱いの関門になってしまった」と、欧州の実態を記しています。

 アメリカも米財務省の公文書によれば69年の段階で、付加価税を導入すれば「行政を混乱させる過度な免税措置の要求が予想されるため、軽率な判断は諸刃の剣となる」と分析。現在も連邦政府としては不公平税制であるとして付加価値税を採用していません。軽減税率導入=免税措置を求める業界のほか、政界、財界、官僚を巻き込んで賛否両論の乱立する現状の日本を予見しているかのようです。
(中略)

 軽減税率のような対症療法でその場しのぎを画策する前に、そもそも中立・公平に欠け決して制度として簡素とは言えない消費税を採用することが必要なのかどうか――そうした検証をあらためてすべきだったときに肝心のニュースは降板騒動一色となりました。騒動自体が消費税増税から国民の目をそらすための「圧力」? というのは冗談にしても、結果として国民の意識が削がれ、議論の機会が奪われてしまったのはいかにも残念でなりません。

*参考文献 関野満夫「現代ドイツの売上税(付加価値税)の改革をめぐって―軽減税率の機能と廃止案の検討を中心に―』(2013年)

欧州の失敗に目をつぶる「軽減税率」論のうさんくささ

ニューズウィーク日本版2015年4月9日(木)13:00

http://news.goo.ne.jp/article/newsweek/business/newsweek-E147220.html


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